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二人の人外メイドによるガチの争奪戦が始まった
written by 松平蒼太郎
  • からかい
  • ファンタジー
  • 敬語
  • 人外 / モンスター
  • 吸血鬼
  • サキュバス / 淫魔
  • メイド
  • 修羅場
公開日2022年08月02日 14:02 更新日2022年08月02日 14:02
文字数
3697文字(約 12分20秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
2 人
演者役柄
吸血鬼メイドとサキュバスメイド
視聴者役柄
お坊ちゃん
場所
屋敷→サキュバスメイドの根城
あらすじ
名家の跡取りである貴方が、二人の人外メイドに取り合われるお話。
真面目だけど求めれば甘やかしてくれる健全な吸血鬼メイドか、少し強引だけど色っぽいお姉さんなサキュバスメイドか…貴方はどちらを選びますか?
本編
A.吸血鬼メイド B.サキュバスメイド


【Aパート】

[勉強シーン]

A.ん…パーフェクトです、坊っちゃん。全問正解です。

A.はい。流石坊っちゃんです。この家の跡取りとしてふさわしい成績かと。

A.えぇ。わたしの作った難問を全て解いてみせたのですから。

A.さ、お勉強はここまでにして、夕食に致しましょう。この時間に作り終わるように手配してありますので。




[食事シーン]

A.坊っちゃん?食事に手をつけていないようですが…いかがされました?

A.まさかこの中に嫌いなものが…?いえ、坊っちゃんのお口に合うようなレシピを料理人に伝えているはずですが…

A.あぁ、なるほど。そういうことでしたか。坊っちゃんもまだまだ年相応なところがあるのですね。

A.ではお口を開けてください…アーン。

A.しっかり噛んでから飲み込んでくださいね。

A.では次も…アーン。




A.坊っちゃん?お風呂は沸いておりますが…何か不具合でも?

A.…今日は珍しく、甘えたがりですね。

A.いえ、嫌ではございません。ただ珍しいなと思いまして。

A.かしこまりました。ではお背中、お流ししますね。すぐ準備しますので、先にお風呂に入ってお待ちください。




[お風呂シーン]

(背中を洗う)

A.力加減はこれくらいで大丈夫ですか?

A.はい。ではこのまま続けさせていただきますね。

A.…坊っちゃん?今日は本当に珍しいですね。添い寝までせがんでくるなんて…

A.えぇ、もちろん構いませんよ。坊っちゃんの願いを叶えることこそ、メイドの務めですから。

A.はい?何かおっしゃいました?

A.そうですか…何かあればいつでもおっしゃってください。わたしにできることであれば、何でもしますので。

A.さ、背中を流しますので、そのままでいてくださいね…




[就寝シーン]

A.坊っちゃん…お隣、失礼します。

(布団に潜り込む)

A.少し近いですが…問題ありませんか?

A.そうですか…ならいいのですが…

A.え……いえ、それは…なんというか、坊っちゃんのご迷惑になりますから…

A.はい…坊っちゃんは受験を控えた身ですので。吸血して体調が悪くなったらいけないでしょう?

A.何が「多分大丈夫」ですか…変なところでお気楽なんですから…

A.味見、ですか…まぁ味見程度なら…

A.すみません…首筋、失礼しますね…

(吸血)

A.ふぅ…ありがとうございます。満足しました。

A.いえ、大丈夫です。これくらいで十分ですから。

A.さ、明日もありますし、そろそろ寝ましょう。

A.おやすみなさい、坊っちゃん…




【Bパート】

[夜這いシーン]

B.坊っちゃん♡ 遊びに来ちゃいました〜。うふふっ♪

B.あら?隣にわたしがいるのがそんなに不思議ですかぁ?

B.吸血鬼の彼女ならぁ、坊っちゃんを寝かしつけた後、そっと布団を抜け出していきましたよぉ。隙だらけですよねぇ、ふふふ…

B.あれ〜?坊っちゃん、ぼーっとしてます?吸血されて数時間くらいしか経ってないからですかぁ?

B.頭働いてなさそうですね〜。でもそんな坊っちゃんも可愛くて素敵です♡

B.そんな可愛い顔されると…キス、したくなるじゃないですか。

(キス)

B.ふふふっ…どうですかぁ?使用人にちょっと淫らなことされる気分は…

B.あらあら…もっと?欲しがりさんですねぇ、坊っちゃんは…

B.もちろん構いませんよぉ…坊っちゃんの願いを叶えるのが、メイドの務めですから…

(キス攻め)

B.ねぇ、坊っちゃん?気づいてます?坊っちゃんの精気、今この瞬間にたっくさん、もらっちゃってますよぉ?

B.見事にわたしの策に引っ掛かってくれたようで…チョロい坊っちゃんもす・て・き♡

B.でもホントはこうされることを望んでたんですよねぇ?

B.毎日勉強に習い事、怖〜いご両親への気遣い…やることが多くて大変ですねぇ。

B.もしよかったらぁ…わたしが楽にしてあげましょうか?

B.はい。なんせわたしは悪魔ですから。

B.坊っちゃんを快楽に陥れるなど朝飯前。

B.坊っちゃんが望むなら…気持ちいいこと、してあげてもいいですよ?

B.ふふふ…躊躇わなくても大丈夫です。ぜーんぶ上手くやりますから…ねっ?

B.さぁ、鬼の居ぬ間に…わたしたちだけの愛の巣に飛びましょうか。わたしに掴まって。



[誘拐シーン]

B.着きましたよ、坊っちゃん。ここがわたしと貴方の新しい住処です。

B.えぇ。ここはわたしの元根城。まだ坊っちゃんのメイドになる前の頃に住んでいた所です。

B.しばらくご無沙汰にしていたので、ちょっと埃っぽいですけど、我慢してくださいね?

B.まぁそんなことも気にならなくなるほど、これからわたしと濃厚な時間を過ごしてもらうわけですけど。

B.うふふ…ねぇ、坊っちゃん…?ホントはあの家から抜け出したかったのでしょう?

B.たまたまあの家の長男として生まれたというだけで、坊っちゃんはご両親からがんじがらめにされてきた。

B.坊っちゃんは彼らの言うことに従い、その期待に応えてきた。

B.でも…もう限界でしょう?心も身体も疲れ切っているでしょう?

B.見ててわかりますよぉ。今日なんて特に分かりやすかったですし。

B.あの家で坊っちゃんを唯一甘やかしてくれるあの吸血鬼メイド…たまたまご両親がいない日を選んで、彼女に甘えた。

B.けど彼女とてご両親の意向に賛成する使用人。坊っちゃんの本当の味方とはなり得ません。

B.だからこそのわたしです。坊っちゃんをあの家の呪縛から解き放てるのは、悪魔として絶大な力を誇るわたしだけ。

B.あぁ、可哀想な坊っちゃん…こんなにお疲れのご様子で。今わたしが助けてあげますからね…




【ABパート】

[対峙シーン]

A.待ちなさい。貴女、坊っちゃんに何をしようとしているの?

B.あら…尾けてたのね。卑しい女だこと。わたしと坊っちゃんの甘〜い時間を邪魔しないでくれる?

A.そうはいきません。貴女は己の私利私欲のために坊っちゃんを都合よく使おうとしているだけ。坊っちゃん、どうかこちらへ。彼女の甘言に乗せられてはなりません。

B.あら〜、酷いわぁ。わたしはただ可哀想な坊っちゃんのためを思って、こうして外に連れ出してるだけですよぉ?

A.堂々と不純異性行為を行おうとして、よくもそんなことが言えますね。本当は己の子をその身に宿すことが目的のくせに。

B.ふふふ…サキュバスですもの。自分が選んだ男の子どもを孕むことの何がいけないの?あ、もしかしてヤキモチ?冷静に見えて意外と可愛いところあるんだ〜。うふふ♪

A.ご両親も、貴女のような不出来な使用人を雇うべきではありませんでしたね…今すぐぶち殺して差し上げます。

B.あら〜、できる?人間の生き血を吸うことしか脳がない吸血鬼ちゃん?

A.えぇ。貴女のような頭の中までピンクな淫乱悪魔に負ける道理はありませんから。覚悟しなさい…!




[戦闘シーン]

B.うふふっ、あははっ!どうしたの〜?随分立派なナイフをお持ちのようだけれど、全然当たらないわよ〜?

A.小賢しい女…くだらない目眩しの幻術ばかり使って…今度はこれで殺してあげましょうか?

(Aが拳銃を構える)

B.あら、何それ?拳銃?そんな物騒なもの持ち歩いてたなんて怖〜い♪

A.ただの拳銃ではありません。魔族だけに有効な銀の銃弾が込められていますから。坊っちゃんを誑かす貴女のような不埒者を倒すために持っていただけです。

B.へぇ〜…じゃあ当ててみて?やれるものなら、ね?

A.言われなくても。貴女の実体の匂いは先ほどの戦闘で把握しました。動かなければそのまま楽に殺してあげられますが?

B.あはっ♪堅物メイドちゃんもそんな面白い冗談言えるんだ〜。じゃあわたしはその銃弾が外れたら、貴女の身体に取り憑いて魔力を根こそぎ奪ってあげようかしら♪

A.どこまでも自分のことしか頭にないのね…メイドとして少しはできると思ってたのに…所詮は悪魔だったということかしら。

B.わたしも残念だわ〜。貴女なら坊っちゃんを本当の意味で助けられると思ってたのに…所詮は従順なだけの召使いだったってことね。

A.ふん…なんとでも言いなさい。どちらにせよ貴女はここで終わりだから。

B.終わるのはどちらでしょうねぇ〜?ふふふ…

A.…っ⁉︎ 坊っちゃん⁉︎ 何を…⁉︎

B.あら、坊っちゃん…どうしたんですか〜?そこに立つと危ないですよ〜?

A.いえ、しかし…自分の子を孕むために坊っちゃんを誘惑したこの女を許すわけにはいきません。

B.大丈夫ですよ〜。わたしたちの仲を邪魔する女はここで排除しておきますから。坊っちゃんは何も気にしなくていいんですよ?

A.…ッ、そうですか…坊っちゃんの気持ちは分かりました。しかし、わたしたち両方を大切に思ってくれてるのでしたら、尚のこと選んで頂かなくてはなりません。

B.そうね〜。ここまできて、これまで通り仲良く〜ってわけにもいかないものね〜。

A.選んでください。わたしとお屋敷に戻り、お家の跡取りとして、正しい道を歩んでいくか…

B.それとも〜…わたしと一緒に快適で何者にも縛られない、自由で幸せな生活を送っていくか…

(Aがすり寄る)

A.坊っちゃん…わたしは信じています。いかなる困難があろうとも、坊っちゃんは人として正しく在れる強さを持っていると…辛くなったらまた今日みたいにわたしに甘えてくれていいですから。

(Bがすり寄る)

B.ね、坊っちゃん…自分の心に嘘はつかなくていいんですよ?ホントはあの家から抜け出して、わたしと気持ちいいことしたいんでしょう?わたしなら坊っちゃんの本当の望みを叶えてあげられますから〜。



AB.坊っちゃんはわたしを選んでくれますよね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
二人の人外メイドによるガチの争奪戦が始まった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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