- 告白
- 恋人同士
- 純愛
- 幼なじみ
公開日2022年09月24日 21:58
更新日2022年09月26日 10:35
文字数
2402文字(約 8分1秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
彼女
視聴者役柄
彼氏
場所
家→外
あらすじ
小さい頃から家が近く一緒に育った幼馴染は、数年前からあなたの彼女になった。ある日の休日、彼女から電話がかかってくる。いつも凛としていて大人びた彼女の、少し緊張した様子の理由とは…
金木犀の花言葉:謙虚、気高い、陶酔、真実、初恋、隠世
金木犀の花言葉:謙虚、気高い、陶酔、真実、初恋、隠世
本編
※SEは必須ではありません。
[電話の着信音]
もしもし、突然すまないね。
ああ、いや、君の声が聴きたかった、っていうのもあるんだが…
君、今日の予定は?
ふむ…引っ越しが近いから、荷物の整理か。
そういえばそう言っていたね。
あまり時間はかけないから、少し外で会えるかな。
ああ、1時間くらいでいいんだ。
君に少し、見せたいものがあってね。
それじゃあ、15分後には君の家に行くから。
また後で。
(電話を切る)
(少し間をあける、ここから家の外)
[外の環境音]
やぁ、おはよう。
急にすまなかったね。
少し歩こうか。
ん?ああ、さっき電話でも言ったけど、見せたいものがあるんだ。
ははっ、そう急かさないでくれよ。
すぐにわかるさ。
突然呼び出して、怒ってないかい?
最近は電話することもなくなっていたし、驚いただろう?
どうしても君に見せたくて、いてもたってもいられず、気づいたら電話をかけてしまっていたんだ。
まったく、君に関してはどうにも感情の抑制ができないのは、私の良くないところだね。
ん、着いた。
…ふふっ、気づいた?この匂い。
ほら、見てごらん。
昨日の夜、ふと、この公園に来てみたら咲いていてね。
胸いっぱいに空気を吸うと、まるで一面金木犀に包まれてるみたいな気持ちになって、君にも見せたくなったんだ。
…金木犀の匂いを嗅ぐと、君とのこれまでを思い出すよ。
確か…プルースト効果、だったかな。
嗅覚は他の五感と違い、感情や記憶に働きかける力が強いらしい。
君も思い出すかい?
ああ、初めて出会ったのもこの公園で、あの時もこんな風に、金木犀の花が咲いていた。
鮮やかなオレンジ色がすごく綺麗で、ただひたすら金木犀を見上げていた私の隣に、気づけば君がいたんだ。
口をぽかんと開けたままの君の顔が妙に面白くて、私から話しかけたんだったね。
君と話して、こんなにも自分と同じ感性を持つ子どもがいるのかと驚いたよ。
…ははっ、確かにあの時は私もまだ幼い子どもだった。
けれど、年齢の割にどこか俯瞰的な考えを持っていた私は、周りの子どもたちからは距離を置かれていたからね。
あんなに私を理解してくれて、共感してくれる存在に出会えたことが、すごく嬉しかったんだ。
そうだね、私はあの頃から君に興味を持っていた。
今思えば、初恋、だったんだろう。
そんなに驚いた顔をして。
…やはり、君は気づいていなかったんだね。
幼い頃から私が君に恋をしていたことに。
君はあまりにもそういった感情に鈍感で、ひどくやきもきしたのを覚えているよ。
私に好意を持ってくれていることは明らかなのに、なかなか気持ちを伝えてくれなかったことも、ね。
え?
高嶺の花だと思っていた?
小さな頃からずっと君の隣にいたのに、君がやけに私と距離を置こうとするから不思議だったが…
なるほど、そういうことだったのか。
確かに私は、容姿が整っていて頭も良いように見えるんだろう。
けれど私は、君や周りの人間が思うほど、完璧な人間ではない。
ましてや清廉潔白などでもないし、人間らしい泥くさい感情も持ち合わせている。
特に君に対しては、ね。
まぁ、近づいてくる男性に興味を持つこともなかったから、君がそう感じてしまったのも仕方がないのかもしれない。
でもそれは、子どもの頃から君のことしか見えていなかったからだというのに。
今はもちろん、私の気持ちは届いているよね?
…そうか、それならいいんだ。
何年も恋人でいたのに、気持ちの大きさに差があるなんて思われていたら、さすがの私でも傷つくからね。
君と過ごす時が長くなればなるほど、君を想う気持ちは大きくなっていく。
それは今も、とどまることを知らない。
つまり私は、あの日あの時からずっと、君に夢中なんだよ。
私の人生において、君以外の男性は必要ないし、君以外からの好意も必要ない。
君だけを見て、君だけを意識して、生きてきた。
君も私に夢中でいてくれていることに気づいた時は、本当に夢見心地だったよ。
まぁ、そこから君の恋人になれるまで、とても長い時間がかかったけれど。
この公園で君が告白してくれた時、私がどれだけ嬉しかったかわかるかい?
金木犀の匂いに乗せられて届いた君の真っ直ぐな言葉に、涙が溢れそうなくらい、胸が熱くなったんだ。
いや、実際に泣いてしまったね、そういえば。
君は初めて見る私の涙にパニックになっていて、そんな君さえすごく愛おしかった。
…ああ、本当に、長い年月を君と過ごしてきたんだね。
私の人生の記憶には、いつだって君がいる。
君の笑顔、泣き顔、困った顔。
怒った顔…は、見たことがないな。
君はどんな時も私に優しかったからね。
ふぅ…
君と恋人でなくなるのは、やっぱり少し寂しいな。
っ、ああ、いや、謝らないでくれ。
うん、謝る必要なんてないんだ。
だって私たちは………
(少し間をあける、一息つくイメージ)
…そういえば、引っ越しの準備は順調かい?
そうか…まぁ、君はずっと実家暮らしだったから、大変かもしれないね。
何か手伝えることがあったら言ってほしい。
これから二人で暮らすための、引っ越しなんだからね。
まさか君と、人生を添い遂げる約束ができるなんて、子どもの頃の私に教えてあげたいよ。
こんなにも愛せる人に出会えたこと、こんなにも愛してくれる人に出会えたこと。
本当に、夢なんじゃないかって、今でも少し疑ってしまう。
君からのプロポーズは私の家でだったから。
今ここで、この金木犀の下で、私からも君にプロポーズさせてほしい。
(深呼吸する)
君が好きだよ。
初めて会った時から、今、この瞬間も。
心の底から、君を愛している。
これから先もずっと、私の隣で笑っていてほしい。
何年、何十年経っても共に過ごし、いつかおじいちゃんおばあちゃんになってもずっと。
この世を去る時だって、一緒にいよう。
死後の世界でも、片時も離れることなく、君と永遠を過ごしたいんだ。
…ありがとう。
君ならそう言ってくれると思っていた。
これからも、よろしく。
これから先も、君を想う気持ちがなくなることはないと、今日の君に、約束しよう。
[電話の着信音]
もしもし、突然すまないね。
ああ、いや、君の声が聴きたかった、っていうのもあるんだが…
君、今日の予定は?
ふむ…引っ越しが近いから、荷物の整理か。
そういえばそう言っていたね。
あまり時間はかけないから、少し外で会えるかな。
ああ、1時間くらいでいいんだ。
君に少し、見せたいものがあってね。
それじゃあ、15分後には君の家に行くから。
また後で。
(電話を切る)
(少し間をあける、ここから家の外)
[外の環境音]
やぁ、おはよう。
急にすまなかったね。
少し歩こうか。
ん?ああ、さっき電話でも言ったけど、見せたいものがあるんだ。
ははっ、そう急かさないでくれよ。
すぐにわかるさ。
突然呼び出して、怒ってないかい?
最近は電話することもなくなっていたし、驚いただろう?
どうしても君に見せたくて、いてもたってもいられず、気づいたら電話をかけてしまっていたんだ。
まったく、君に関してはどうにも感情の抑制ができないのは、私の良くないところだね。
ん、着いた。
…ふふっ、気づいた?この匂い。
ほら、見てごらん。
昨日の夜、ふと、この公園に来てみたら咲いていてね。
胸いっぱいに空気を吸うと、まるで一面金木犀に包まれてるみたいな気持ちになって、君にも見せたくなったんだ。
…金木犀の匂いを嗅ぐと、君とのこれまでを思い出すよ。
確か…プルースト効果、だったかな。
嗅覚は他の五感と違い、感情や記憶に働きかける力が強いらしい。
君も思い出すかい?
ああ、初めて出会ったのもこの公園で、あの時もこんな風に、金木犀の花が咲いていた。
鮮やかなオレンジ色がすごく綺麗で、ただひたすら金木犀を見上げていた私の隣に、気づけば君がいたんだ。
口をぽかんと開けたままの君の顔が妙に面白くて、私から話しかけたんだったね。
君と話して、こんなにも自分と同じ感性を持つ子どもがいるのかと驚いたよ。
…ははっ、確かにあの時は私もまだ幼い子どもだった。
けれど、年齢の割にどこか俯瞰的な考えを持っていた私は、周りの子どもたちからは距離を置かれていたからね。
あんなに私を理解してくれて、共感してくれる存在に出会えたことが、すごく嬉しかったんだ。
そうだね、私はあの頃から君に興味を持っていた。
今思えば、初恋、だったんだろう。
そんなに驚いた顔をして。
…やはり、君は気づいていなかったんだね。
幼い頃から私が君に恋をしていたことに。
君はあまりにもそういった感情に鈍感で、ひどくやきもきしたのを覚えているよ。
私に好意を持ってくれていることは明らかなのに、なかなか気持ちを伝えてくれなかったことも、ね。
え?
高嶺の花だと思っていた?
小さな頃からずっと君の隣にいたのに、君がやけに私と距離を置こうとするから不思議だったが…
なるほど、そういうことだったのか。
確かに私は、容姿が整っていて頭も良いように見えるんだろう。
けれど私は、君や周りの人間が思うほど、完璧な人間ではない。
ましてや清廉潔白などでもないし、人間らしい泥くさい感情も持ち合わせている。
特に君に対しては、ね。
まぁ、近づいてくる男性に興味を持つこともなかったから、君がそう感じてしまったのも仕方がないのかもしれない。
でもそれは、子どもの頃から君のことしか見えていなかったからだというのに。
今はもちろん、私の気持ちは届いているよね?
…そうか、それならいいんだ。
何年も恋人でいたのに、気持ちの大きさに差があるなんて思われていたら、さすがの私でも傷つくからね。
君と過ごす時が長くなればなるほど、君を想う気持ちは大きくなっていく。
それは今も、とどまることを知らない。
つまり私は、あの日あの時からずっと、君に夢中なんだよ。
私の人生において、君以外の男性は必要ないし、君以外からの好意も必要ない。
君だけを見て、君だけを意識して、生きてきた。
君も私に夢中でいてくれていることに気づいた時は、本当に夢見心地だったよ。
まぁ、そこから君の恋人になれるまで、とても長い時間がかかったけれど。
この公園で君が告白してくれた時、私がどれだけ嬉しかったかわかるかい?
金木犀の匂いに乗せられて届いた君の真っ直ぐな言葉に、涙が溢れそうなくらい、胸が熱くなったんだ。
いや、実際に泣いてしまったね、そういえば。
君は初めて見る私の涙にパニックになっていて、そんな君さえすごく愛おしかった。
…ああ、本当に、長い年月を君と過ごしてきたんだね。
私の人生の記憶には、いつだって君がいる。
君の笑顔、泣き顔、困った顔。
怒った顔…は、見たことがないな。
君はどんな時も私に優しかったからね。
ふぅ…
君と恋人でなくなるのは、やっぱり少し寂しいな。
っ、ああ、いや、謝らないでくれ。
うん、謝る必要なんてないんだ。
だって私たちは………
(少し間をあける、一息つくイメージ)
…そういえば、引っ越しの準備は順調かい?
そうか…まぁ、君はずっと実家暮らしだったから、大変かもしれないね。
何か手伝えることがあったら言ってほしい。
これから二人で暮らすための、引っ越しなんだからね。
まさか君と、人生を添い遂げる約束ができるなんて、子どもの頃の私に教えてあげたいよ。
こんなにも愛せる人に出会えたこと、こんなにも愛してくれる人に出会えたこと。
本当に、夢なんじゃないかって、今でも少し疑ってしまう。
君からのプロポーズは私の家でだったから。
今ここで、この金木犀の下で、私からも君にプロポーズさせてほしい。
(深呼吸する)
君が好きだよ。
初めて会った時から、今、この瞬間も。
心の底から、君を愛している。
これから先もずっと、私の隣で笑っていてほしい。
何年、何十年経っても共に過ごし、いつかおじいちゃんおばあちゃんになってもずっと。
この世を去る時だって、一緒にいよう。
死後の世界でも、片時も離れることなく、君と永遠を過ごしたいんだ。
…ありがとう。
君ならそう言ってくれると思っていた。
これからも、よろしく。
これから先も、君を想う気持ちがなくなることはないと、今日の君に、約束しよう。
クレジット
ライター情報
主に男性向けシチュエーションボイスの台本を投稿していきます。
◇フリー台本に関して
使用ルール等はありませんので、自由に使っていただいて構いません。
詳細な言葉遣いや言い回し、台本内のセリフの順番など、読みやすいように改変していただくことも問題ありません。性別変更及び、大元の流れが変わらない範囲でのアドリブ等も可能です。
ご使用の際の許可は必要ありませんが、【台本:ミフジ】の記載をお願いいたします。
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この場合の有償利用に、収益を伴う媒体での無料公開は含みません。
ご不明な点がありましたら、お気軽にご連絡、ご相談ください。
【連絡する】からメールにてご連絡いただけます。また、Twitter DMからもご連絡可能です。
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◇フリー台本に関して
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ご使用の際の許可は必要ありませんが、【台本:ミフジ】の記載をお願いいたします。
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この場合の有償利用に、収益を伴う媒体での無料公開は含みません。
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