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仕事ができると噂の姉は弟の僕の前でだけポンコツになる
written by ミフジ
  • ポンコツ
  • 休日
  • 寝落ち
公開日2022年10月26日 08:36 更新日2022年10月26日 08:36
文字数
1981文字(約 6分37秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
視聴者役柄
場所
あらすじ
会社では仕事ができると噂のお姉ちゃんは、家では姿が違っていて…

※本作品は、
【残念系お姉ちゃんのお礼耳かき】
https://yuruboi.com/script/6076
上記作品の耳かきなしVer.となります。
本編
※SEは必須ではありません。


んー、あ、弟くん、それ取ってー。
そう、それー。
ありがとっ。


[ペットボトルの蓋を開ける音]

ん…… [水を飲む音(嚥下音)]


ぷはぁ…
よくわかったね、水がほしいって。

何年一緒にいると思ってるんだ、って…あはは、確かに。
弟くんが産まれた時からの付き合いだもんねー。
そりゃそーだ。



弟くんのオムツを替えたことだってあるし、小学生の頃まで一緒にお風呂入ったりしてたもんねー?
シャンプー流すときに目をぎゅーってつむる弟くん、可愛かったなぁ。



ふふ、顔真っ赤じゃーん。
えー?恥ずかしいこと思い出すな、って?

弟くんさぁ、最近言葉遣い悪くない?
ていうか、お姉ちゃんに冷たくない?


私はお姉ちゃんで、君は弟なんだよ?
お姉ちゃんのほうがえらいんだぞー?



いやー…はは、うん、確かに…最近は弟くんに面倒見てもらうことのほうが増えてきた、けど…

これでもお姉ちゃん、会社では仕事ができて優しくて完璧な人、なんて言われてるんだよ?


あ、いや、うん、お弁当、いつも作ってくれてありがと…
うぅ…、そうです…
会社では私が自分で作ってることになってます…


否定はしたんだよ?
私ぜんっぜん料理できないし、センスもないし、あんなに可愛いお弁当作れるわけないもん。

けど、なんでか誰も信じてくれなくてさぁ…

料理もできるんですねーって、盛り上がっちゃって。
気づいたら、朝早起きして毎日お弁当作ってから出社してる、みたいな話になっちゃってて。

毎日早起きしてるのは弟くんなのにねぇ。

ほんと、弟くんには感謝してもしきれませんっ。


んー?
あー…自分の部屋くらい自分で掃除してほしい、と。

それはー…うん、努力はしてる。

綺麗にしたい、って気持ちはあるし、なんとかしなきゃって気持ちもある。
あるんだけどさぁぁぁぁ…気持ちだけじゃどうにもならない部分って、あるでしょ?


あー、うん、食べたお菓子のゴミはちゃんと捨てます…うん、その日のうちに…はい。

飲みかけのペットボトルを作らない…はい。
の、飲み切れなかった場合は?
…あ、冷蔵庫に入れる…なるほど…


あと、服を脱ぎ散らかさない?
…う、だって出したらしまうの面倒だし…

いや、そうだよね…弟くんももう大学生なのに、お姉ちゃんの下着まで片付けるの嫌だよね…
うん、気をつける…



ふぅ…改めて考えると、お姉ちゃん本当に弟くんのお世話になってばっかりだねー。
弟くん、なんだかんだ全部やってくれるから、つい甘えちゃうんだよね。


ふふ、優秀過ぎる弟くんが、私をダメなお姉ちゃんにしたのかもしれないね?


え、まだ言いたいことあるの…?

うん、あー、一週間に一回は忘れ物をして届けてもらってる、こと…?

そう、だね…周りの人たちは、会社近くに来た弟くんが私に会いに来てる、って思ってるね…

そのせいで弟くんが、お姉ちゃん大好きなシスコン大学生だと思われてることに関しては、まぁ…本当に申し訳ないと、うん、思ってます…


でもなんか、ほら、さ。
みんなに、弟さんに愛されてますねーって言われて、ちょっと嬉しくて…えへへ。

そうなんですーって答えてから、そういう流れになっちゃった、っていうか。


あーもう、怒らないでよぉ。
でも今更私が本当のことを言ったところで、どうにもならないんだってばぁ。


みんなの理想の私が一人歩きしてる、みたいな。
期待を裏切らないようにしなきゃーって、毎日緊張感すごいし、体中に力が入ってる感じがする。

んー、まぁ、だからって家でこんなにだらしなくしてるのが、許されるわけじゃないんだけどさ。

でも弟くんのそばが唯一、私が私でいられる場所だから。
だからもうしばらくは、お姉ちゃんの面倒を見てもらえると助かりまーす。


お姉ちゃんも少しずつ、自分でいろんなことをできるように頑張れ、たら、いいねぇ(笑)

頑張る気ないだろ、って…そんなことないよー?
さっきも言ったけど、「気持ち」はあるんだから。
そのうち、そのうち頑張りまーす。



あ、それと、弟くんに大切な人ができたら教えてね。
弟くんの人を見る目は信用してるけど…

優しすぎてお姉ちゃんみたいなダメな人を助けてあげようとしちゃうのは、ほどほどにしないとダメだよ?
弟くんの優しさにつけ込む人がいるかもしれないからね。

お姉ちゃんはそこだけが心配です。



でもさ、弟くんに大切な人ができても、たまにはこうやって、お姉ちゃんとの時間を作ってくれたら、嬉しいな。

うん、ありがと。
弟くんならそう言ってくれると思ってた。



ふぁーあ…(あくび)
また眠くなってきちゃった。

んー、よいしょー。
(ソファーに横になる)
[衣擦れの音]



このまま寝ていー?

んぇー?今日?
朝起きてー、ご飯食べて、お昼寝してー、ご飯食べてー…今だよ?

だらけすぎー?
んんー、ふふ、そんなこと言いながら、毛布かけてくれる弟くんさいこーう。


弟くんも一緒に寝る?

狭いから無理って…ふふっ、狭くなかったら一緒に寝てくれるんだ?
文句言う割に、お姉ちゃんに甘いんだよなぁ…弟くんは。



ん、それじゃ、夜ご飯の時間になったら起こしてね。

おやすみぃ…
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
仕事ができると噂の姉は弟の僕の前でだけポンコツになる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ミフジ
ライター情報
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