大学を卒業して2年も過ぎたころには仕事にも少し慣れて来て、なんとなくこんな日々が続くのだろうと思っていた彼氏。
都会の幹線を泳ぐ水槽に詰め込まれ、巨大なコンクリートの塊に吸い込まれていく。
僕のしたいことは何だっけ？彼女を幸せにすることだったかな？
そんなプラスチックのように軽い日々を過ごし、それが幸せなんだと思い込んで口をつぐんで心を汚していっていることにすら気付かない。
そんな彼氏と小さなbarで働いる彼女とのワンシーンです。

※自作発言禁止※
・言い換えや編集OK

（場所//カウンター席だけの小さなbar）
ごめんなさ～い。もう閉店、、、、って君かぁ。
あぁ、あぁあぁこんな酔っぱらって、、、何か今日はあったの？

え？今日は会社の飲み会で3次会に連れていかれそうになったから逃げてきた？
そっ、そうなんだ、、、まっなんだね、社会人も大変なんだねぇ、、、水でも飲む？

この店で一番強い酒を？っふふ。そんなこと言ってないで、、、はいっどうぞ。
もう閉め作業終わったから、プラスチックコップで入れてるからね？酔って力加減間違わないでよ？
ライムも絞ってあるから、スッキリするから飲みな？

（実はジンを入れています）
（笑いを堪えながら、彼が水を飲むのを待ちます。）
っくく。っふふふ。

（彼が飲んで、酒だと気づく）
っはははは。ごめんごめん。ほんとはジンでした～。
だって君すごく元気ないんだもの。なんか面白いことしてあげたら元気でるかなって。

え？ほんとは酒弱いの知ってるだろって？
うん。知ってる。知ってるもなにも君がバンドしてた頃、対バン相手の子に酔いつぶされたて倒れてたのを介抱してあげたのがきっかけで付き合い始めたんでしょ？

テキーラー！！とか言って、ショットでめっちゃ飲まされてたじゃん。
あの時も別に飲みたくないとか言いながら飲んでたよね、、、、
真面目というか、変わらないところは変わらないというか、、、

ねぇ？、、、、もう音楽はしないの？
ほら前さ？ボカロPとかしてみようとか言ってたじゃん？
君は曲も歌詞も編集もしてたから出来るんじゃない？

またいつか？
そう、、、、何かさ？、、、、今の君を見ていると、そのプラスチックコップみたいな軽い日々を過ごしてるみたいでさ、、、君の心は空のコップのように満たされてないのかなって思ったんだよね？

そりゃぁ君が就職してからは日々も安定してて、何不自由なく暮らしているし、こんな退屈が幸せなのかなって思う時もあるけど、、、、
本当にこれが幸せなのかなって思うんだよね。

私はさ？君があの１LDKの部屋で、イヤホンつけてテレキャスターを掻き鳴らしてる姿が好きで、
そういう柔らかい日々が生きている気がして好きだった。
今はさ？いつかとか、また今度とか言って、口をつぐんでしまって心が黒く汚れていってしまいそうな気がしてて、あぁ、日々が死んでいくって思ってる。

ねぇ？君は今幸せなの？
、、、、
僕は幸せだ？私といるから？
そうなんだ？じゃぁさ、今死んでも後悔はないんだよね？
私も君もいつかは歳をとって死んでしまう。だったら今さ、、、、、

（強引に彼にディープキスをしながら首を絞める）
（キスをしながらしゃべる感じで）
んっ、、、、んっ、、、、、んはぁ、、、、
このままさ？幸せなまま死のうよ。私が殺してあげる。
それが君のアイデンティティなんだったら、、、、死ねよ。
んっ、、、はぁ、、はぁ、、んぅっ、、、、はぁ、、
好き、、、好き、、好き、、、好きなんだよ、、、

（自分から首から手を離す）
（肩で息をする感じで）
はぁ、、、はぁ、、、はぁ、、、

私は君の為に生まれてきたし、君も私の為に生まれてきたかもしれない。
だけど、私も君も誰かの為に生まれていた訳じゃないんだよ。
だからさ、黒く染まったスーツは捨てて、
君がこの世界にいてくれるなら、2人ぼっちの世界でも一緒にいてくれるなら私は、、、、
生きていけるんじゃないかなって
揺るがない幸せがあるんじゃないかって思うんだ。

・台本（ゆるボイ！）
真夜中にテレキャスターが泣くので僕は仕事を辞めた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
白金のあ/みそら企画