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大好きな先輩にヤキモチがバレる
written by レオン
  • 先輩
  • OL
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2083文字(約 6分57秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
先輩
視聴者役柄
後輩
場所
指定なし
あらすじ
いつも優しく接してくれていた職場の憧れの先輩。しかし最近新しく入ってきた後輩に構いっぱなしのようで…?の話です。
男女どちらでもお読みいただけます。
本編


(SE:パソコンのキーボード音)

(↓事務的な感じで)
お疲れ様
悪いんだけど、この資料のデータ打ち込んどいてくれる?
うん、出来れば今日中に
お願いね

(↓新人後輩に優しく話しかけるように)
ん?どうしたの?
…あぁここね
待ってて、今行くわ

じゃ、あとよろしく

(離れる足音)

(SE:ドアを開ける音)

お疲れ様、まだ残ってたんだ
…あぁそうだったわね
アナタにはデータ打ち込むようにお願いしてたんだったわ
どう?終わりそう?
…そう、まだかかるのね
じゃあ提出明日でも大丈夫よ
今日はもう遅いし、上がっていいわ

…え?なに?
話?
急用なの?仕事の話?
…急用じゃないなら明日でもいい?
今、下に後輩待たせてるから
え?違うわよデートとかそんなんじゃないって
可愛い後輩が今日頑張ってくれたから、一緒にご飯でもって思ってさ
あ、アナタも一緒に行く?
…いい?行かないの?
そっか
じゃあまた明日
お先ね〜

(SE:ドアを閉める音)



…ねぇ、ちょっと
起きて?起きてってば

やっと起きた
なんでここに…って、ちょっと捜し物
大事なキーホルダー無くしちゃったのよ
ん?…違うわよ貰い物
もしかしたら会社にあるかなって思って来てみたら
アナタがパソコンの上で突っ伏してたからさ

…アナタ、もしかしてあのあとずっと残って仕事してたの?
もう日付だって超えそうなのに…
それに、明日提出でいいって言ったわよね?
無理な残業して体壊したら元も子もないでしょ?
仕事の優先順位はきっちり付けないと…アナタ得意だったじゃない
変よ最近…なんかあった?
もしかして私を呼び止めた話と…なんか関係してるの?
悩みとかあるなら…

…え?私が、冷たい…?
えぇ…アナタに?
そうかなぁ…そんなつもりはなかったんだけど
…でも冷たく感じちゃってたら、ごめん

そういえば最近、アナタと2人でご飯も行ってなかったわね
アナタが新人だった頃はよくご飯も行ったし、遊びにも行ったのにね
段々仕事も覚えて、私が教えることも少なくなって…
ほらアナタ物覚え早かったから
私、教育係だったのにさ
早々に自立してバリバリ仕事して…
いや仕事出来ることはすごい助かってるし、会社としてもありがたいと思うんだけど
やっぱりちょっと…寂しかったりするんだよね

新しく入ってきた後輩はアナタと比べたら仕事覚えるのは遅いけど一生懸命でさ、ちょっとドジなとこあって…
ふふ、なんか可愛いのよね
教え甲斐があって今すごく楽しいの
あ、ほらアナタの後輩でもあるんだからさ
分からないこととか教えてあげてね?
なんかうまく馴染めないんだ、って不安そうだし…

…って、どうしたのそんな眉間にしわ寄せて
え?なんか私気に障るようなこと言っちゃった?
違う…?
じゃあなんでそんな怒った顔してんのよ…

…あ、もしかして
私が後輩に構ってばっかなのが面白くないのかな〜?
あははっ顔真っ赤!
そんなムキになんなくてもいいじゃん

…気付いてないわけないじゃない
アナタ分かりやすいから
自意識過剰、って思うかもしんないけどさ
私のこと…好きでいてくれてるんだよね?
私が後輩に取られたって思って…ヤキモチ妬いちゃったんでしょ〜
そっか、それでムキになって私が頼んだ仕事終わそうとしてくれてたんだ

…ごめんね?
私にとってはアナタも後輩なのに
全然構ってあげられなくて
…寂しかったんだね
アナタ全然口に出して言ってくれないんだもん

…あ、そうだ
さっき言ってたキーホルダー見つかったのよ

(SE:キーホルダーの鳴る音)

…これ、覚えてる?
アナタが私に買ってくれたやつ
もう随分前だから覚えてないかもだけど
すっごい嬉しかったの
もうこんなにボロボロになっちゃったけどさ
…よく覚えてるわ
アナタに初任給が出た時よ?
色々教えてくれてありがとうございます、って嬉しそうにさ…
わざわざ休みの日に買ってきてくれて
初めてできた後輩に何かを貰うのってさ…やっぱり嬉しいじゃない
例えそれが感謝の言葉だけだったとしても…ね

…ほら、だからそんな顔してないで?
アナタは私の大事な後輩に変わりはないんだからさ
頼りにしてるわよ?

(頭ポンポン)

…ん?
急に手首掴んで、どうしたの?
あの、痛いから離してくれない…かな
ね?
やっ、ちょっと…!

(リップ音)

んっ…!
ぷはっ…はぁ、はぁ…
ちょっと…急になにすんのよ

…え?
ただの、後輩は…もう嫌?
…いやそれは、その
アナタからしたらそうかもしれないけどさ
だからっていきなりキスしなくても…
第一ここ会社なのよ?
もし誰か来て見られでもしたらどうするの…
最悪の場合異動、分かってる?
…そんなの、私…嫌よ

それに私のこと好きなら
キスより先に、ちゃんと言うことあるんじゃない?
…私、待ってるからさ
今すぐじゃなくてもいいから
いつかしっかり言葉で…伝えてね?

…さてと
じゃあ久々にご飯でも行こっか
どうせご飯食べないでずっと仕事してたんでしょ
まぁこの時間は多分居酒屋くらいしか開いてないだろうけど
たまには呑みながらご飯も悪くないんじゃない?
さ、そうと決まったら行くわよ
ほら早くパソコン閉じて

…ん?後輩?
あぁ、新人の子にはとっくに先に帰ってもらったわ
いいのよ別に
埋め合わせはあとですればいいし
今はアナタとの時間のほうが大切だから

それに2人っきりになりたかったのは、アナタだけじゃないんだからね…(小声)

ん?ううん、なんでもないわ
今日は奢ってあげるから、とことん付き合ってもらうわよ?
覚悟しなさいね





fin
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
大好きな先輩にヤキモチがバレる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
レオン
ライター情報
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