保健室の先生は2回目です、今回は生徒のアナタが耳かきしてもらう話。
男女どちらでもお読みいただけます。

ー

(SE:扉を開ける音)

あら、またアナタね
どうしたの？体調悪くなっちゃった？
…それとも、例のアレかしら
あら図星？
ふふ、クセになっちゃったのかな？
…しょうがないわね
じゃあベッドに横になってて
今準備するからね

(SE:カーテンを閉める音)

お待たせ
はい、じゃあ耳のマッサージからしてくね
仰向けになって

(耳のマッサージ音)

どう？気持ちいい？
そう…よかった
これ他の生徒にはやってないから…先生と君だけの秘密にしといてね？

…あ、そうだ
ちょっと試したいやつがあるんだけど、いい？

(SE:オイル瓶を振る音)

これこれ、オイルマッサージ
この間お店で見かけてさ
匂いもツンとしないし、素手でやるより気持ちよさそうかなって

最初君に耳のマッサージしたときね
なんか触る感触が気持ち良くて、私も耳のマッサージ凝ってきちゃったのよ
このオイル見たときも真っ先に君の顔が浮かんだわ

ちょっと匂い嗅いでみて？
…どう？大丈夫そう？
　
いい匂い…？
あ〜良かった
じゃあちょっと付けてくね

(オイルマッサージ音)

素手とはまた違うでしょ？
あ、あとで拭いてあげるから安心して


…うん、そろそろいいかな
じゃあタオルで拭くね

(タオルで拭く音)

よし、オッケー
じゃあ次は耳かきするから横向きになって？
好きな方でいいよ

(左右どちらかの耳かき音)

…君、お家では耳かきしないの？
たまに？…そう

ん？ううん
大したことじゃないんだけど、ただね…
出来れば、してほしくないなあ…なんて
え？どうしてって？

君が耳かきしちゃったら…私が耳かきする意味なくなっちゃうじゃない(囁き)
あははっ、ビクってなっちゃった
だいぶ前から思ってたんだけど耳、弱いんだね

(耳フー)

ねぇ、耳真っ赤だよ？
そんなに耳フーフー良かったんだ
え？別に気持ち良くない…？
ふーん…？

(耳フー)

ほら、ビクってなってる
素直になんなさいって

…ホントは好きなんでしょ？(囁き)

…ふふ、可愛い
え〜？別に遊んでないってば
ただ素直な子は可愛いわよってことよ
はいはい、ごめんごめん
さ、耳かき再開するから動かないで？

(耳かき音)

はい、こっちの耳かきは終わり
反対向いて？

(反対側の耳かき音)

…ねぇ、ひとつ聞いてもいい？
なんで最近頻繁に耳かきしに保健室来るの？

…あ、別に嫌とかじゃないんだけどね
私としては君の耳触るのも耳かきするのも好きだし、大歓迎だからいいんだけど
でも私耳かきのプロってわけでもないしさ
はっきり言ってそんな上手じゃないだろうから…
どうしてかなって、ちょっと疑問に思ってね
私の趣味…とまでいかないけど、もし私に合わせてくれてるんだとしたら
なんか申し訳ないなって…
…ん？なに？

え…？好き、って…
…耳？
…あ、あぁ耳触られるのがね
確かに他人に耳触ってもらう機会ってなかなかないものね…
そ、そうよね…耳よね、うん
ううん、なんでもない…

でもどうしたの？いきなりそんなこと言って
いつもならそんなこと言わないじゃない
やけに今日は素直ね？
確かに素直な子は可愛いって言ったけど…

あら、今度は黙っちゃった
…まぁいいわ
もうちょっとで耳かき終わるからね


…はい、耳かき終わったわよ
…ん？あれ？
寝ちゃったのかしら…

…あ、寝てる
はぁ〜もう…
体調悪くない人は保健室のベッド使っちゃいけないのに

…ま、いっか
私の趣味に付き合ってもらったわけだし

…でもいきなり好きって言われたのは驚いたわ
私のこと好きって言ったのかと思ったじゃない…
あんまりビックリさせないでよ

…でも、ちょっと残念
私がなんで君にしか耳かきしないのか…
君が自分の気持ちに気付いてくれるまで…もうちょっと秘密にしとかないとね


おやすみなさい…



fin

・台本（ゆるボイ！）
保健室の先生のイヤーマッサージ
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
レオン