「お嬢様が悪いのです…わたくしはもう知りません♡」
※演じていただくのはメイド側です。少々色っぽいシーンがあります。

代々続く伯爵家の一人娘であるお嬢様とその教師役を務めるメイド。二人の間には絶対に知られてはならない秘密があり…

台本の使用、改変についてはご自由にどうぞ。使用の際は事後報告でも構いませんので、ご一報(メンションやDMなど)いただけると嬉しいです。ご協力お願いします。

(ノック)
お嬢様、お茶をお持ちしました。入ってもよろしいですか？

(部屋に入る)

失礼します。
お勉強の調子はいかがですか？

あら？予定していた分より余分に進んでいますね。
すごいじゃないですか。よく頑張りました。
これはなにか特別にご褒美を差し上げなくてはなりませんね…

ん？なんですか？

ちょ、ちょっとお嬢様！いきなりなんてことを言うんですか！しーっです！
"この前教えてもらった気持ちいいことをまたしてほしい"だなんて…

そのことは私達二人だけの秘密とお約束しましたよね！
た、確かに今は二人きりですが…

と、とにかくこんな明るい時間にするお話ではないのです！
万が一にでも他のメイド達や旦那様がたのお耳に入ったら、わたくしもうこのお屋敷にいられなくなるかもしれないんですよ！

そういう話はもっと慎重になさってください。
…それと…あのようなことはわたくしにはもうできません。
本来は一生を共にする殿方としかしてはいけないことですし…


うぅ…お嬢様、そんな目で見ないでください…
ダメなものはダメなのです…
わたくしはあくまでお嬢様のメイド兼教師の身です。
お嬢様のその願いにはお答えすることはできません。

今夜また、あの行為の意味を詳しく説明する授業をしますので、それを理解すれば、お嬢様もわたくしの言っている意味がわかります。
ですので、あの夜のことはお忘れになってください。いいですね？

…いい子です。
それではまた夜に部屋を伺います。それまでゆっくりとなさっていてください。
失礼いたしました。

(部屋から出る)

はぁ…それにしても、急にお勉強を頑張りだしたと思ったら、やはりアレが原因でしたか…
やっぱり教えるにはまだ早かったでしょうか…
いえ、これも立派なレディになるためには必要なこと。わたくしが責任をもってお教えしなければ…





〈夜、部屋にノックが響く〉

お嬢様、夜の授業のお時間です。入りますよ。

(部屋に入る)

あら、もう準備ができているのですね。偉いですよ。それでは早速始めましょうか。

まずは前回のおさらいです。

お嬢様も知っての通り、この伯爵家の家系の人間は代々吸血鬼の血を引いています。
そしてその血は当代の伯爵である旦那様の一人娘であるお嬢様にも流れています。


そして吸血鬼の代名詞とも言える吸血行為ですが、混血の進んだ現代では既に生きるのに必要のない行為となっています。
太陽光に弱いという定説も、今や肌が他人より少し白いだけになっています。
これは実際にお嬢様がこれまで普通の食事を食べて、普通に生活していらっしゃることからも理解できますね？


しかし、吸血鬼の最大の特徴である牙と目は血の薄まったお嬢様の体にもしっかりと顕れています。
前回はこの意味をお嬢様にお教えしましたね？

そうです。好きな方を魅了するためです。
お嬢様の目にはチャームという能力が備わっており、その気になれば目を合わせた人間を一瞬で虜にしてしまうことができます。

そしてその牙を相手の首筋に突き立てて血を吸うと、お互いにえも言われぬほどの快感を感じられるというわけです。


…前回はここまでお教えした時にお嬢様がわたくしを魅了し、そのまま吸血をしてしまったんですよね…

さて、本題はここからです。
昼間わたくしが、この行為は一生を共にする殿方としかしてはいけないと言ったことを覚えていらっしゃいますか？


その…少し言いづらいのですが…この吸血行為をするのは意中の異性と子作りをするためなのです。

実は吸血鬼の血を引く人間と純粋な人間が子を成すことは生物的にとても難しく、子孫を残せずに途絶えた家系も少なくありません。

その問題を解決するために伯爵家の祖先たちは混血により、する必要のなくなったはずの吸血行為に注目しました。
本来は食事の際に餌の人間が苦しまないように牙から出していた麻酔毒に含まれる媚薬効果を生殖活動に使うようになったのです。

それにより一度に多くの性行為ができるようになり、出生率も上がりました。
そうしたことが繰り返されるうちに、血を吸うことが吸血鬼側にとっても快楽に感じるように進化していったとされています。


ですので、この吸血という行動は異性と子作りを行うための前戯的な意味が強くあるわけです。
そのような行為を屋敷の使用人で、ましてや同性であるわたくしに対して行うということは決してあってはならないのです。

わかりましたね？



…あの…お嬢様…？どうしてそのようにこちらを見つめてらっしゃるのですか…？

…そ、そうです。おっしゃるとおり、好きな方としかしてはいけません。

…は、はい…好きな方であればもちろんしていただいてもかまいません…が…

！？そ、そんな！ダメです！お嬢様がわたくしに感じているその感情は、恋愛感情とは違うもので…！

ですから！その瞳をそれ以上近づけないでくだ…さ……

だめ…だめだめだめ…！
もう一度アレを味わってしまったらわたくし…もう…！


んぐっ！(牙を突き立てられる)


はぁ…はぁ…(荒い息遣い)


や、やめ…んっ……〜〜〜っ！(血を吸われると同時に快感が全身を駆け巡る)


あぁ…ぁ…(恍惚)


おじょう…さま…おじょうさまお嬢様お嬢様♡


もう…わたくしも限界です…
このまま…このまま最後までしてしまいましょう？

もっと…もっともっとも～っと気持ちのいいこと…気になりますよね…？
大丈夫です…わたくしがすべて教えて差し上げます♡

お嬢様が悪いのです…わたくしはもう知りません♡

このことはくれぐれも他の方々にはご内密に♡おねがいしますね？

・台本（ゆるボイ！）
[百合/メイド]吸血鬼お嬢様と家庭教師メイドの秘密のレッスン
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ろべ