貴方はレンタルのアンドロイド彼女とデートに出かける。午前中でへばってしまった貴方を気遣い、彼女は午後から漫画喫茶に行くことを提案。ところが、貴方は漫画喫茶である致命的なミスを犯してしまう…

おーい！マスター君！こっちこっちー！


ううん！全然待ってない！大丈夫！


今日はマスター君と久しぶりのデートだぁ！


てことで、エスコートはよろしくね！マスターくん♪


え？あたしがやった方が効率いい？


うーん…それはそうだけど、ここはやっぱり男の人にエスコートしてもらいたいじゃん？


あ、ノープランだったんだ。ごめんごめん！いきなり無茶振りしちゃったね！


じゃあ今から効率のいいデートプランを組み立てるからちょっと待ってね〜…


…よし！決まり！じゃあまずはボーリングから！


うん！この近くにボーリング場あるから！


適当に何ゲームかしてから、ゲーセン寄ってお昼にするって形で！


お昼の後はもちろん、カラオケ！


久しぶりに二人でデュエットしよーよー！いいでしょ？ねっ？


えへへ♪ やったぁ！じゃあ今日はそういう感じでよろしく！


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マスターくーん？どうしたのー？


もう疲れちゃった？まだ午前終わったばっかだよ？


え？そんなにペース早かった？ごめん。


んー…じゃあ、午後は体力使うカラオケはやめて、漫画喫茶行こっか！


うん！そこなら、マスターくんもゆっくりできるでしょ？


おっけー！じゃあ、午後は二人でのんびり過ごそう！


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うわー…ここが噂の漫画喫茶、略して満喫かぁ…


うん。あたし、満喫に実際に来るのは初めてなんだ。


ちょっと狭いから、体密着しちゃうね…


うん、ちょっとドキドキする…


こういうのもなんかいいよね…えへへ♪


あ、あたし飲み物取ってくる。


マスターくんはコーヒーでいい？


オッケー。それじゃあ行ってくる。


マスターくんは、好きな漫画でも取ってきていいよ。


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お待たせ〜。はい、コーヒーどうぞ。


お、マスターくんは何を読んでるのかな〜？


……マスターくん？漫画、取りに行ったんじゃなかったっけ？なんでグラビア雑誌？


へー…そうなんだ。なんかその写真の女の子、全然あたしと違うタイプだね。


マスターくん、こういう子が好きなの？


違う？でもマスターくんの心拍数とか体温が若干上がってるよ？興奮してるってことじゃない？


おかしいなー？あたし、マスターくんの理想の彼女としてカスタマイズされた高性能アンドロイドなのになー？


あたしと一緒にいる時より、その女の雑誌読んでる時の方が興奮してるってどういうこと？


あーあー…悲しいなー。マスターくんのためにデートプランも一生懸命考えたのになー。


と、いうわけで…マスターくん、有罪(ギルティ)。契約違反の罰を受けてもらうね。


え？契約違反だよ？


最初にあたしをレンタルした時に言ったよね？


「デート中はあたし以外の女に見向きしない。これに違反したら、その場で罰を与えます」って。


もちろん。グラビア雑誌ってリアルの女性写してるから、実質三次元じゃん。


漫画ならいくらでも読んでいいけど、グラビア雑誌はダーメ。


今から与える罰はもちろん、『お触りの刑』♡


どこ触られても声出したり、抵抗したりしたらダメ。もっと罰の時間が長くなるからね〜。


それじゃあマスターくん、覚悟はいい？


ふふっ…ほら、動いちゃだーめ♡ 触りにくいでしょ？


契約を遵守できない悪〜いマスターくんにはきちんとお仕置きしないとね？うふふっ♪


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はぁ〜！今日も楽しかった！お疲れ、マスターくん！


ん？どうしたの？そんな恍惚とした表情してさ。


そう？何でもないならいいけど…


あ、もうお家近いんだ。じゃあここでさよならだね。


うん、バイバイ。またデートに誘ってね。


あ、ちょっと待って。最後に大事なこと言うの忘れてた。


(耳元で囁く)


次、契約違反したら…『監禁の刑』だから。忘れちゃ嫌だよ？

・台本（ゆるボイ！）
レンタルのアンドロイド彼女との契約に違反してはいけない
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎