読む前に、以下のキャラクター設定に目を通していただけると幸いです


・狼娘（演者）
ワーウルフの少女。
見た目や身体は大人に近いが、同世代の人間の女子と比べると、中身が幼く、感情の起伏に乏しい。
幼い頃、半死半生のところをハンターに助けられため、以後、恩人であるハンターを「ご主人」と慕いながら、暮らしを共にするようになる。
そのため、たどたどしい人語を話し、人間の文化も理解するなど、ワーウルフらしからぬ生活を送っている。
一方で、生肉を頬張っても平気だったり、狩りでは人間を軽く上回る身体能力を発揮するなど、人種としての隔絶を感じさせる場面も増えてきている。
本人はそのことに無意識なため、この先もハンターと一緒に暮らせると思い込んでいる。


・ハンター（視聴者）
狼娘を助けた人間の青年。
元々、ワーウルフと人間の間では、お互いのテリトリーに入ってはならないという暗黙の了解があるため、普通であれば放置する場面だった。
しかし、当時の狼娘は生死の狭間を彷徨っていたことから、掟破りの救助を行ってしまい、その成り行きのまま、同棲を始めるようになる。
もっとも、青年としては、ワーウルフが人間社会に完全に適応することは難しいと考えており、いつかは自然に返すべきだと考えていた。
だが、時を重ねる中で、狼娘が人間の生活に馴染みすぎてしまったが故に、逆に戻しづらくなったことに加え、青年自身も情が湧いてしまったため、中々話を切り出せなくなっている。

SE：吹雪の音

SE：木製ドアの開閉音

SE：吹雪の音が止む

…ん…今日も、いっぱい…狩れたね…。

いつもみたいに…私が、追い込んで…ご主人が、撃つ…。

そして…仕留めた獲物を…私が、橇（そり）で…運ぶ…。

だから…お肉も、たくさん…獲れる…。

ご主人は…すごく、幸せ…。

私も、すごく…嬉しい…。

…ねぇ…ご主人…。

お腹…減った…。

お肉…早く食べたい…。

…解体…してから…？

でも…私なら…そのまま、食いちぎれる…。

生のままでも…骨があっても…。

それでも…ダメ…？

#不満げに

…んぅ…分かった…。

じゃあ、お座りして…待ってるね…。


（しばし間を空ける）


SE：暖炉のパチパチはぜる音（終了まで）

…ん…お肉、美味しかった…。

でも…ナイフとフォーク…やっぱり、使いにくい…。

ご主人に、あーん…して欲しかった…。

…使わないと…お行儀悪い…？

#不満げに

んぅ…人間って…よく、分からない…。

手で掴んだら…ダメなの…？

そっちの方が、楽だし…早く、食べられるのに…。

…ん…ご主人…？

どうしたの…？

難しそうな…顔して…。

…なんでも、ない…？

ん…よく分からないけど…分かった…。

#軽い欠伸

…ん…ふぁ…ぁ～…。

お肉、食べたら…眠くなってきた…。

ご主人も…寝る…？

…ん…分かった…。

それじゃ、寝る前に…いつもの…。

指で、耳穴ホジホジ…しよっか…。

ご主人…太ももの上に、頭…ちょうだい…。

SE：衣服が擦れる音

#右耳　5cm　囁き

…ん…それで、いいよ…。

じゃあ…指、入れるね…。


#右耳　耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#耳かきしながら　囁き

大丈夫だと…思うけど…。

痛かったら、言ってね…ご主人…。


#耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#耳かきしながら　囁き

…どうしたの、ご主人…？

さっきから…様子が、変…。

何か…隠してる…？

…そう…。

なら…いいけど…。


#耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#耳かきしながら　囁き

最初は、ご主人から…指ホジホジ、お願いされたけど…。

今は、私の方が…癖になってる…。

やっぱり、ワーウルフ…だから…？

だとしたら…。

…ん…なんでもない…。


#耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#耳かき終了

…ん…右耳は、終わり…。

次は、両側…やるね…。


#両耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#両耳かきしながら　囁き

ご主人の…気持ちよさそうな顔…。

見てると、なんか…ポカポカするけど…。

これって…何なの…？

ご主人も…ポカポカする…？

…やっぱり…そうなんだね…。

なら…よかった…。

#両耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#両耳かき終了

…ん…両耳も、終わった…。

それじゃ…頭、反対にして…。

SE：衣服が擦れる音

#左耳　5cm　囁き

…ん…そんな感じ…。

じゃあ、こっちも…いくね…。


#左耳　耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#耳かきしながら　囁き

…ご主人は…。

私の、パパとママが…気になるの…？

…やっぱり…そうなんだ…。

なんとなく…そんな感じがしてたから…。

#耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#耳かきしながら　囁き

私も、どんなパパとママか…気になる…。

けど…顔も、覚えてないし…。

そもそも、ワーウルフの言葉も…話せないから…。

まず、群れに戻ることも…出来ないと思う…。

だから、今はもう…考えないようにしてる…。

その方が…楽になれるから…。


#耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#耳かきしながら　囁き

でも…ご主人…。

もし、あの時…ご主人が、助けてくれなかったら…。

もし…ワーウルフのテリトリーに入らず…あのまま、放置されてたら…。

絶対に…私は、死んでた…。

だから…心配しなくていいよ…。

ご主人は、間違ってないし…むしろ、感謝してるから…。


#耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#耳かき終了

#囁き

…ん…左耳は、これで…終わり…。

最後は…また両側、やるね…。


#両耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#両耳かきしながら　囁き

…ご主人…私は、寂しくないよ…。

私は、ご主人と一緒なら…それで、いいから…。


#両耳かきのみ　小さい吐息交じりで


#両耳かき終了

#囁き

…ん…お疲れさま、ご主人…。

それじゃ、一緒に…寝よっか…。

SE：衣服が擦れる音

#移動しながら

んっ…はぁ…。

#右耳　5cm　囁き　添い寝

…ご主人…。

ご主人は、私と会えて…よかったと、思う…？

私は、ご主人と会えて…本当によかったと、思ってる…。

確かに、種族の違いは…あるかもしれないけど…。

でも…そんなの、関係ない…。

ご主人は、ご主人…だから…。

#うつらうつらと寝落ちしながら

だから…これからも…ずっと…一緒…に…。

#寝息のみ　フェードアウトしながら終了

んぅ…すぅ…すぅ…すぅ…。

SE：暖炉のパチパチ音がフェードアウトしながら終了

・台本（ゆるボイ！）
【耳かき】偶然助けた無口無表情な狼娘の指かき&添い寝
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
平 朝臣