あっ…目、覚めましたか…？

おはようございます。具合はどうですか…？

うふふ。そんなに警戒しなくても、取って食べたりしませんよ。

とはいえケモ耳に尻尾…、この姿を見たら無理もないですね…。

私は狐（キツネ）の妖（あやかし）…いわゆる妖狐ってやつです。

そしてここは私のような妖が住む世界なんですが…、どうやらあなたは人間界から迷い込んだようですね。

信じられないかも知れませんが、ここには時々人間界から迷い込む人がいると聞いたことあります。

見慣れない格好の方が倒れていたのでもしやとは思いましたが…。

やはり、その話は本当だったようですね。

最も、実際にお会いするのは初めてなので、私自身非常に驚いていますが…。

そう、ですよね…。

あなたにも元の世界での生活があるでしょうし、すぐに戻りたいですよね…。

ごめんなさい…、人間界に戻る方法までは…わかりません。

手当り次第調べてみますが、時間がかかると思います。

戻る方法がわかるまで私の社（やしろ）で過ごしてください。

ふふ。不安になる気持ちはわかりますが、少しくらい力を抜かないと疲れちゃいますよ？

んー。では緊張をほぐすため、耳かきしてあげます。

大丈夫ですよ。

ここにいる間は、私が面倒みますので。

ささ。遠慮なさらず、私の太ももに頭乗せてください。

（可能なら太ももを叩く音）

ふふっ、いらっしゃい。

では右耳から始めますね。

【右耳かき開始】
【台詞の合間で無言で耳かきを入れてもいいと思います。そのあたりはおまかせします。】

んっ…んんっ…。

力加減はこのくらいで大丈夫でしょうか…？

よかった、少々心配でしたが…気持ちいいなら何よりです。

それではこのまま続けていきますね。

かりかり…かりかり…かりかり…。

はい、何でしょうか…？

ふむふむ、人間界ではそのような伝承があるのですね…。

どのように伝わったか分かりませんが…確かに、人間に対し恨み辛みを持っている妖もいるかもしれません。

でも過去には、良好な関係を築く妖もいたと学んだことがあります。

少なくとも私は人間を恨んでいないので、あなたに危害を加えるつもりは全くありませんよ。

どうか安心して身を委ねてください。

ふふっ、面白いこと聞きますね。

そんなの、困っている人を放っておけないからに決まってるじゃないですか。

特にあなたは異世界から迷い込んだ人間、当然誰も知っている人はいません。

もし私が逆の立場と考えたら、間違いなく不安で押し潰されそうになります。

そんなとき、誰か一人でも味方になる者がいれば、凄く心強いと思うんです。

もしかしたらここでの生活が長くなるかもしれません。

私にまで気を使ったら、精神的に参っちゃう可能性がありますので…。

遠慮せず、気軽に接してくださいね。

はい、どういたしまして。

手前の方は終わったので、今度は奥まで入れますね。

かきかき…かきかき…かりかり…。

ふふ、可愛らしい声ですね。

ここが気持ちいいですか？

かりかり…かりかり…。

ほんとだ。さらに声漏れちゃいましたね、ふふっ。

なんか…うっとりしているあなたを上から見下ろすのも悪くないですね。

上手く言えないですけど…私も幸せな気持ちになります。

もし眠くなってきたらこのまま寝てしまっても構いませんよ？

大丈夫…？そう？

ふふっ、無理しないでくださいね。

あっ、大きな垢を見つけましたよ。

少し奥にありますので、痛かったら教えてくださいね？

んっ、んんっ…傷つけないように、優しく、そお〜っと…。

ふぅ、何とか取れました。

これ以上大きいのは見当たらないので…、細かい垢をこの梵天でお掃除しますね。

（梵天開始）

ふふ、くすぐったいですか？

慣れたらこの感触が心地良くなりますよ。

最初はくすぐったいかもしれませんが、今は我慢してくださいね。

（しばらく無言で梵天）

終わりましたので、反対側を向いてもらえますか？

ありがとうございます。

では、左耳もキレイにしますね。

【左耳かき開始】

かりかり…かきかき…かりかり…。

こちらも結構汚れていますね…。

やりすぎもよくないですが、定期的にお掃除しないと色々聴こえにくくなりますよ？

なるほど…毎日遅くまで…。

それだと耳掃除はもちろん、他のことも何もできませんね…。

身体を壊したりしませんでしたか？

そうでしたか…大変でしたね…。

あなたは十分すぎるくらい頑張ってきました。

少しくらい休んでもバチは当たりませんよ。

ええ、私が保証します。

辛かったこと、理不尽なこと、全て忘れちゃいましょう。

これまでの分、ゆっくり休んでくださいね。

それとも…よりリラックスできるように、私がたっぷり甘やかして差し上げましょうか？

ふふ。誰かに甘えるのも、たまには悪くないですよ？

例えば…添い寝とかどうですか？

よしよ〜しって、虜になるくらい甘やかして差し上げますよ。

はい、承知しました。

他にも希望があれば遠慮せず、何でも仰ってくださいね。

いえいえ、当然のことですから。

確か…ここをかりかりされるのが気持ちいいんですよね。

かりかり…かりかり…かりかり…。

ふふ、いい表情です。

気に入って頂けましたか？

もちろんです、またお掃除しましょうね。

（しばらく無言で耳かき）

ふぅ、このくらいですかね。

こちらも仕上げに梵天入れますね。

【梵天開始】

ふふ、梵天のくすぐったさも慣れたようですね。

とても心地良さそうです。

この感じだと、だいぶリラックスできていると思いますが…どうでしょう？

よかった、私も安心しました。

ここで出会ったのも何かの縁です。

ぜひ仲良くしてくださいね。

【梵天終了】

お疲れ様でした、両耳ともキレイになりましたよ。

ふふ、名残惜しそうにするくらいよかったですか？

私も楽しかったですよ、お掃除させてくれてありがとうございました。

では、お食事にしましょうか。

緊張も解けて、お腹が空いたでしょう？

腕によりを美味しい物を作りますから。

楽しみに待っててくださいね。

・台本（ゆるボイ！）
【男性向け】異世界で出会った優しい妖狐の激あま耳かき
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
メア