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獣人国の獣戦士と竜公国の竜姫による女の戦い
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 人外ハーレム
  • 異世界
  • バトル
公開日2023年09月23日 23:43 更新日2023年09月23日 23:48
文字数
1775文字(約 5分55秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
2 人
演者役柄
獣戦士と竜姫
視聴者役柄
人間の男
場所
獣人国と竜公国との国境
あらすじ
一人の人間の男をめぐる、竜と獣の仁義なき戦いの物語。武力により勝敗は決まらず、決着はベッドの上でつけることに…⁉︎
本編
A.獣戦士
B.竜姫


A.待て!我が婿殿をどこに連れていくつもりだ!事と次第によっては許さんぞ!


B.あら?先ほどから、何やら地響きがたっていると思えば、貴女でしたか。彼の前では、大人しくしてくださいませんこと?


A.はぐらかすな、わたしの質問に答えろ!彼をどこに連れていくつもりだと聞いている!


B.知れたこと。彼は我が竜公国に行き、そこでわたくしと盛大な式を挙げるのですわ。邪魔をしないでいただけます?


A.それはこちらのセリフだ…!彼はわたしと将来を誓い合った仲だぞ⁉ 貴様のような爬虫類ごときに娶られていい存在ではない!今すぐその汚らわしい手を放せ!


B.あら…あらあら。いきなり何をおっしゃるかと思えば、片腹痛いこと。貴女の獣臭さが移ってしまった方が、よっぽど汚らわしいではありませんか。大体何です?将来を誓い合ったなどとは、そのようなことはあり得ません。妄想はおとぎ話の中だけにしてください。


A.妄想だと…⁉ そんなことはない!彼はわたしの求婚の合図を見逃さず、この頭を撫でてくれたのだ!断じて妄想などではない!


B.獣人の求婚の合図といえば…たしか、喉をクルーンクルーンと鳴らすやつでしたわね?まさかあれを…?


A.そうだ。だから、彼はわたしの正式な婿殿なのだ。わかったら、彼をこちらへ引き渡せ。


B.ふふっ…あはは…!まったく、勘違いも甚だしいですわね。彼はどうやら貴女がもっと頭を撫でて欲しいように言ってると思ったそうですわよ?彼からの同意がない以上、貴女の求婚の合図は無効ということになります。残念でしたわね?


A.ぐっ…!だったら、貴様はどうなのだ⁉ 本当に彼からの同意は得ているのか⁉


B.当然です。彼とは誓いのキスを交わしましたし、完全なる合意ですわ。貴女が間に入る余地などこれっぽっちもありません。大人しく尻尾を巻いて、己の国に帰ったらいかがです?


A.何が誓いのキスだ!訳も分からぬうちに、いきなり唇を奪われたと言っておるではないか!勝手に都合のいい解釈をするな!この下郎が…!


B.あら?竜公国の姫たるわたくしに向かって下郎呼ばわりとは、許しがたいですわね。大体貴女こそ、獣人国の一軍人の分際で、彼のような素敵な人間様と結ばれる資格があるとお思いで?


A.婿殿には愛と忠誠を誓ったからな…婿殿のすべてはこのわたしが全身全霊で守ってみせる。


B.わたくしだって、彼に己のすべてを捧げると誓いましたの。今さら、その誓いを反故(ほご)にすることなどできやしません。


A.どうしても引く気はないようだな…ならば…


B.えぇ…決闘ですわ。貴女のこと、完膚なきまでに叩きのめして差し上げますわ…!


A.上等だ…!先に言っておくが、命乞いは聞かんからな。覚悟しろ!


(戦闘開始、竜と獣の激しい地上戦が行われる)


B.ぐっ…!存外、やりますわね…!わたくしとやり合える腕っぷしの強さだけは認めてあげてもよろしくてよ?


A.ハァッ、ハァッ…貴様こそトカゲの分際で、我が拳を受けられる頑丈さだけは褒めてやってもいいぞ?もっとも、これ以上やって、その自慢のウロコを壊されたくなければ、婿殿を引き渡すことをお勧めするが。


B.あら、軍人さんも面白いジョークが言えるんですのね。そちらこそ、その自慢の体毛を燃やされたくなければ、さっき来た道を大人しく引き返すことをお勧めしますわ。


A.(ため息) まったく…話の通じん女だ。まぁいい。これ以上やっても、時間と体力を消耗するだけで終わるだろう。どうだ?ここはベッドの上で決着をつけるというのは…


B.なるほど…それも一理ありますわね。仮にも国の姫であるわたくしがこうして外で汗水垂らして働くのもよく考えたら、バカバカしいですわ。今回は特別にその口車に乗せられてあげましょう。


A.ならば、場所を変えよう。近くに良い宿屋があるのでな。決着はそこでつけるとしよう。


B.望むところですわ。ほら、君もぼさっとしてないで、行きますわよ。


(Bが男の片腕にしがみついて歩き出す)


A.おい、待て!独り占めは許さんぞ!まだ決着はついておらんのだからな…!


(Aが男のもう片方の腕にしがみつく)


B.さーて…ここからが本番ね。君には気持ちよかった方を選んでもらうから、そのつもりでね?


A.今のうちに心づもりはしておくのだな…どちらかをはっきり選ぶまでは、寝かせんからな?


A.お前の花嫁にふさわしいのはわたしであると、証明してやるからな…?
B.君の花嫁にふさわしいのはわたくしであると、証明してあげますからね…?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
獣人国の獣戦士と竜公国の竜姫による女の戦い
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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