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不登校になった幼馴染の真意を聞いたら、わからせたくなった
written by 松平蒼太郎
  • 純愛
  • 告白
  • 学生
  • 同級生
  • 幼なじみ
  • わからせ
  • 不登校
公開日2023年10月05日 21:35 更新日2023年10月05日 21:35
文字数
1893文字(約 6分19秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女幼馴染
視聴者役柄
男幼馴染
場所
女幼馴染の家
あらすじ
同じ高校に通い、同じクラスになった幼馴染がなぜか不登校になってしまった。彼女の真意をそれとなく探ってみると、どうやら貴方が高校デビューに成功したことと関係があるようで…?
本編
(自室の扉が開く)


うわ、びっくりした!ちょっと、部屋入るなら、入るって言ってよ!


え?あー、そうだっけ?ごめん、ゲームに没頭してて気づかなかった。


うん、いつものギャルゲー。マジ可愛くない?このヒロイン。


あー、あたしも、ゲームの主人公みたいに女の子にモテたいな~。


いや、レズじゃないけど…なんかこう、夢があるじゃん?可愛い女の子にモテたいって、人類共通の夢だと思うんだけど。


そーいうもんだよー。というか、そーいうもんだと思っといてー。


ん?あぁ、ありがと。そこ置いといて。あとでやっとくから。


えー?学校なんてめんどくさいじゃん。友達付き合いとか、学校行事とか。


勉強なんて家でもできるし。なんかそう考えると、学校行く気起きないんだよねー。


…ん、何?今日はえらく踏み込んでくるじゃん。どったの?


あぁ…クラスの人、そういう風に言ってんだ。まぁ、ある意味間違ってないし、いいんじゃない?


うん。実際、あたしは健康体だしねー。それで不登校だってんだから、まぁ、サボりには違いないでしょ。


んー…今は行く気ないかな。君と別のクラスになったら、行くかも…あっ…


あ、やー…今のは違くて。なんていうか、その~…


だ、だから違うって…!君が嫌いとかじゃなくて…!とにかく違うんだって!ホントに!


そ、それは…正直自分でもよくわかんない。なんでこんな風になったんだろうって…


まぁ、うん…高1の二学期始めくらいからだね、あたしが不登校になったの…


いや、いじめとかじゃなくて…あ~、なんて説明すればいいんだろ、これ…


その、さ…君、高校デビュー成功したじゃん?垢抜けたってゆーか、友達とかたくさんできて…女の子ともよく喋るようになって…


昔は割と冴えなくて、友達なんてあたしくらいしかいなかったし…小中なんて、あたし以外とはほぼ喋らなかったじゃん?


それが高校に上がってから、急に周りに人が集まりだして…なんかあたしの知ってる君じゃなくなったみたいで…


さ、最初のうちは良かったなーぐらいにしか思ってなかったんだけど…そのうち女の子にもモテるようになってきて…


いや、モテてるから。そこはちゃんと自覚持ってよ。


とにかく…なんかそーいう人気者になった君を見るのがしんどくなってきて…学校もなんかだるいなーって思うようにきたからさ…だから、不登校になったの。


別に君が悪いんじゃないよ。あたしがなんか勝手に嫌な気分になってるだけ。


謝んないでって。君が高校生活順調なのはいいことだし、あたしが勝手にふさぎ込んでるだけだからさ。


それにほら、君が授業のノートやらプリントやらを持ってきてくれるおかげで、勉強にもついていけてるし。今んとこ、落第もしなくてよさそーだし、大丈夫!ほら、何も心配いらないでしょ?


え?あ、うん…何?急に改まって…


…ん?ちょっと待って?今のはあたしの聞き間違いかな?誰が誰を好きって?


あ……ややや!ちょ、ちょーっと待って!


なんで⁉ なんでそういう結論に至った⁉ 今、君の思考回路に何が起きた⁉


う、うぇぇ~…?や、まぁ、違くはないけど~…でも~…


それは、まぁ、うん…ずっと一緒にいてくれるなら、それに越したことはないけど…


うん…ありがとう。でもその…そこまで言わせといてあれだけど、その申し出は断らせてもらっていい?


いや、気持ちは嬉しいよ?ずっとあたしを好きでいてくれるのは…


でも、君の楽しい学校生活に今更あたしという不純物混ぜ込んだら、何起こるかわかんないし…まず、あたしがいじめられるかもだし、その余波で君にも迷惑がかかっちゃうかもしれないから…だから、その告白は断らせてもらうね。悪いけど…


えっ、はっ?ちょ、何言って…?


き、君まで不登校になったら、あたしが学校の勉強何してるかわかんなくなるじゃん!冗談やめてよ!


うっ、わ…!君それ、めちゃくちゃ卑怯…!


つーか、告白断られたら、自分も不登校になるって、ヘタレかっての…!


こっ、の~…!人の内申、盾にとりやがって~…!ムカつく~…!


…ッ、君、本気…?せっかく高校デビュー成功したのに、あたしなんかのために棒に振って…


あっそ…バカすぎて、かける言葉も見つからない…もう勝手にすれば?


(抱きしめられる)


すぐ調子に乗るとこは、昔から変わんないね…勝手にしろって言っただけで、抱きついてくるし…


うるさい…抵抗しないでやってんの。それくらい察しろ、バーカ…


…信じてもいいんだよね?さっきの言葉。あたしを一番に優先するって…


…そ、わかった。そこまで言うなら、学校行く。その代わり…


…ん、分かってんじゃん。マジで頼むよ?君に守ってもらわないと、いじめに遭って死ぬから。


はいはい…そんじゃ、君のお手並み拝見ってことで。明日からボチボチ登校してみる。


…あたしもだよ。君のこと、好きって気づかされたし。学校でもそんな感じでよろしくね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
不登校になった幼馴染の真意を聞いたら、わからせたくなった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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