体育祭の練習をサボりに校舎裏へ向かうと、なぜかそこには同じクラスでたまに話す女子がいた。彼女も貴方と同じで、練習をサボっていたようで…？

ん？あぁ、君か…こんなとこまで何の用？


えー、嘘だー。ここ、あたしの特等席だし。先に見つけたの、絶対アタシだから。


あー、もういいよ。好きにすれば？君がいてもいなくても、アタシはここを離れないから。


…ここにいるってことは、君もサボり？


そっか…まぁ、めんどいよね～。体育祭の練習…


みんな無駄にテンション上がっちゃってさぁ…運動苦手勢としては、非常に居心地が悪いんだけど。


え？君って運動苦手じゃなかったっけ？違うの？


うわ、この裏切り者。運動音痴仲間だと思ってたのに…サイテー。


いや、それはまぁ、そうだけど…けど君、ぱっと見インテリだし、そんな運動得意そうでもないし…


へー、陸上部…って、バリバリ運動系じゃん。なんで練習サボってんの？活躍する絶好のチャンスじゃん。


え、そんな理由でやる気なくしたの？完全に発想が負け犬のそれじゃん。


いや、でもさぁ…そこは頑張って、陸部のエースくんに競り勝って下剋上を果たそうとかしない？


ふ～ん…まぁ、才能の差があるなら仕方ないか。


女子人気もその爽やかイケメンなエースくんにもってかれるだろうしね～。そう考えると、頑張る理由はなくなるかも。


え？いや、全然興味ない。足速い男の子を好きになるって、中学生まででしょ。


アタシのタイプはね～…アタシにとって都合のいい人、かな？


えーっと、要するに、アタシを好きでいてくれて、アタシの言動を完璧に尊重してくれて、あとは、アタシが面倒だなーって思ってること全部やってくれる人。そういう人が好き。


バカ、いるかもしれないでしょー？そーいう理想の王子様の存在を夢見るのも、学生の特権でしょーが。


そーいうアンタだって、自分に都合のいい女の子くらい妄想するでしょ？頼んだらいくらでもエッチやらせてくれる女の子とか。


あ、納得しやがった。この変態め。女の敵。


ふふ…冗談だって。まぁ、妄想すんのは自由だから。


え？んー…この学校にはいないかな、多分。


そりゃあねー。そんな簡単に王子様なんて見つかりっこないっしょ。


それとも…君がアタシの王子様になってくれる？


あはは…即答かよ。もうちょっと頑張れっての。


アタシがいうのもなんだけどさ、諦め癖がついたら、モテないよ？女の子って基本、頑張る男の子のが好きだし。


あ、気になる女の子とかいるんだったら、精一杯カッコつけてみたら？案外、見てる人はいるかもしれないよ？


そういうもんだって。ほら、いいから、さっさと練習戻ったら？いつまでもサボってると、うちのクラスの怖～い体育委員様が怒って迎えに来るかもしれないよ？


え～、だらしないなぁ…アタシも巻き添えにする気かよ～。男の子が情けないぞ～？


…ん？応援って、誰が誰を？


あー、そう？アタシごときの応援で、頑張る気になれんの？


あはは…りょーかい。じゃあその単細胞に極まりないメンタルに闘魂エネルギーを注入してあげよう。


(以下の一文のみ囁き声)


頑張れよ、陸上部…当日はしっかり応援してやるからさ。ねっ？


ん…どーいたしまして。まぁ、とりあえず一緒に練習戻ろ？アタシも怒られんのは嫌だし。


(耳元でイケボで囁かれる)


ぎょわっ⁉ え、ちょ、今の何⁉ さっきの仕返し⁉ いきなり囁かれると、ビビるけど⁉


あっ、ちょっ、もぅ！人の反応見て楽しむな！バカ！

・台本（ゆるボイ！）
【青春】同じクラスのダウナー女子との瞬間おさぼりタイム
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎