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ヤンデレ騎士団長2
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2581文字(約 8分37秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
騎士団長
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
 ヤンデレ騎士団長(novel/12768930)の続きとなります。
 暴力表現有り
本編
 【ヤンデレ騎士団長1から次の日の朝、これまでと同じ訓練場にて。】

 お早うございます。

 待っていましたよ。

 冒険者になるという思い、まだ変わらないのですか?

 ・・・・・・。

 そう、ですか・・・・・・。

 では、今日も手合わせと参りましょうか。

 さぁ、構えてください。

 ・・・・・・。

 前よりも腰が引けています!隙を作ったらダメです!

 目を閉じない!ホラッ!痛いですか?こうして相手の一撃を許すことになりますよ!

 足がすくんでいます!相手はどんな攻撃を出すか分からないのですよ!

 そんな目で見ても相手はッ!攻撃をッ!緩めませんよッ!

 【同日、介抱中。】

 ちょっと染みますよ。

 こんなに、腫れて・・・・・・本当にごめんなさい。

 でも、冒険者になれば、これよりももっとヒドい目に遭う可能性があるのですよ?

 私は仲間の騎士とはぐれてしまい、一人で野宿をしたことがあります。

 あの日はざぁざぁと激しい雨が降っており、とても寒く辛かった。
 
 冒険者ともなれば、そのような目に遭う日もあるでしょう。

 時には大怪我を負い、誰にも知られることもなくそのまま命を落とすかもしれません。
 
 あの辛さを貴方に味わってほしくないのです。

 騎士になれば、私がずっと傍にいてあげることができます。

 私の実力は手合わせをしている貴方が一番よく分かっているはずです。

 私だけではありません。

 他の騎士達も貴方の事を歓迎してくれるでしょう。

 それに、仮に戦いのできなくなった体になったとしても、私が一生面倒を見てあげます。
 
 実は私、料理が趣味でよく団員に振舞っているのですが、いつも美味しいと絶賛されるのですよ?

 母から殿方が出来た時の為にと一通り教え込まれまして・・・・・・。

 母の得意料理はニンジンのスープで、私もそれが得意料理なのです。

 ニンジンの甘味がスープに溶けだしてとても美味しいのですよ?

 ・・・・・・冒険者は毎日、満足な食事が食べられるとは限りません。
 
 村や町を見つけられず、数日空腹にあえぐ日もあると思います。
 
 それでもまだ、冒険者になりたいと言うのですか?

 ・・・・・・。

 そう・・・・・・ですか。

 それでも、冒険者になりたいと。

 剣技は変わらずお教え致しますので、ご安心ください。

 では、また明日。

 【次の日の朝、訓練場にて。】

 お早うございます。

 今日も来てくれてありがとうございます。

 どうでしょうか。一晩経った今、お気持ちに変わりなどは・・・・・・。

 そうですか。騎士にはならない、のですね。

 では、今日もいつもの手合わせをしましょう。

 構えてください。

 ホラッ!ホラッ!

 どうしました!そんなのではやられますよ!

 怖いですか?魔物や山賊はもっと怖いですよ!

 足にも警戒する!・・・・・・っと!ほら、転んでしまいましたね。

 さて、私が敵だったら次にどうするか分かりますか?

 こうしてっ!動かない様にっ!痛めつけてっ! 

 痛いですか?真剣だとこれよりもっと、気を失うほど痛いですよ!

 手から剣を手放さない!命乞いなんて通用しませんよっ!

 【同日、介抱中】

 本当に、ごめんなさい。

 私は、なんてことを・・・・・・。

 後ほど、貴方の家の方に傷薬と包帯を届けに参りますね。

 騎士団の余った備品ですが、効果は抜群にありますよ。

 怪我をさせてしまったこと、本当にごめんなさい。

 ・・・・・・これでも、まだ冒険者になりたいのですか?

 今の私でも、戦いのときは恐怖で縮み上がるときがあるのです。

 目の前で団員の命が奪われた時、さっきまで他愛のない会話をしていた者が遠くに言ってしまうのは耐えられないのです。

 それに・・・・・・貴方の前では、私は団長としての私ではなく、一人の女としていれるのです。

 騎士団の名が有名になるにつれ、そこの騎士団長として女であることを捨てなければいけませんでした。

 団長が女であると分かってしまえば、騎士団の面子は潰れてしまう。そう思ったからです。

 ですが、貴方の前ではそれを忘れられるのです。

 ・・・・・・お願いです。行かないでください。

 私の手の届くところに、居てください・・・・・・。

 ごめんなさい。変な話をしてしまって。

 また、怪我が治ったら会いましょう。

 では、また。

 【次の日の昼頃、町中にて。】

 はぁ、はぁっ・・・・・・。

 見つけましたよ。

 どうして、家に居なかったのですか?

 その体で動いてはまだ痛むでしょう。

 ・・・・・・その、大きい鞄はなんです?

 それに貴方の向かう方向、外、ですよね?町の外。

 何を、しているのですか?

 いいえ、何も言わなくていいです。

 ・・・・・・行かせませんよ。絶対に。

 私の剣技をモノにするのではなかったのですか?

 私よりも強くなる事は諦めたのですか?

 ・・・・・・なぜ、後ずさるのですか?

 それにその顔・・・・・・怯えているのですか?

 今からでも遅くは無いです。

 冒険者なんかになるのは止めて、騎士になりませんか?

 私がずっと貴方を守ってあげます。だから・・・・・・。

 お願い、です。行かないで・・・・・・。

 あっ・・・・・・!待って・・・・・・行かないでッ!

 (ドンッ)

 【数日後の朝、騎士団長の自室にて。】

 ご飯、持ってきましたよ。

 ふふ、無理に体を起こさなくても大丈夫ですよ。

 その手足では満足に動けないでしょう?

 はい、ニンジンのスープです。

 とても甘くていい香りがしますよ?

 ふーっ、ふーっ・・・・・・。

 はい、口を開けてください。

 美味しいですか?

 ・・・・・・。

 うふふ、良かったです。
 
 ふーっ、ふーっ・・・・・・・。

 はい、あーん・・・・・・。

 ん、どうしましたか?

 恥ずかしい、のですか?

 ふふ、大丈夫ですよ。

 今、騎士団の者は遠征に出かけており、暫くは帰ってきません。

 え?私ですか?

 私のせいとはいえ、貴方がこの体なのです。

 元の元気な姿に戻るまで、離れる訳にはいきませんでしょう?

 でも、ここまでひどい怪我ですと、歩くときに支えが必要になるかもしれませんね。

 ふふ、そんな心配そうな顔をせずとも大丈夫ですよ。

 どのような姿になっても、貴方の事はずっと面倒を見てあげます。

 騎士団長・・・・・・いいえ、この私が保証します。
 
 だから、ずっと一緒に、私の元にいてください。

 約束ですよ?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレ騎士団長2
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
一ノ清 カズスケ
ライター情報
 いつも閲覧ありがとうございます(^^)/

 趣味で聴いているASMR、シチュボ系の動画等を盛り上げたいという思いと、自分の名を売りたいという下心を持って、フリー台本を書いております。

 私の名前をサムネ、又は概要欄にて載せて頂ければ、広告の有り無しに関わらず自由に使って頂けるととても嬉しいです(^^)/

 各台本のタイトル、一部内容はは自由に変えてくださっても構いません。
 
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