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ヤンデレヴァルキリー
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
  • 人外 / モンスター
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2997文字(約 10分0秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ヴァルキリー
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
 内容としましては、神からの使命を帯びたヴァルキリーが勇者の元で剣の稽古をつけていき・・・・・・といった内容となっております。
本編
 【朝、町の広場で】

 (チュンチュン、という鳥のさえずり)

 おはようございます、勇者様。

 今日の鍛錬を始めましょう。

 さぁ、剣を構えてください。

 (チャキン、と金属の音)

 ふふ、流石勇者様ですね。

 この間教えたばかりだというのに、その構え、とても綺麗ですよ。

 続いては・・・・・・そうですね、私と手合わせをしましょう。

 私に勝てるようになれば、もう勇者として逞しく成長したと言っても過言ではないでしょう。

 さ、気を引き締めてください。

 行きますよ。

 (カンカン、と剣のぶつかる音)

 もっと前に踏み込んでください。そんなのだと、ただの魔物にも後れを取ることになりますよ。

 怖くても目を逸らさないでください。敵から目を離してはいけません。

 むぅ・・・・・・流石にまだ、手合わせは早かったかもしれませんね。

 ごめんなさい、私も焦っていました。

 人の寿命の事が気になって、それでつい・・・・・・。

 それに、神から遣わされたこの使命で、私はどこか張り切っていた所もあったかもしれません。
  
 でも、今日の構えは見事でした。

 よく練習してきましたね。

 ・・・・・・え、ご褒美ですか?

 ご、ご褒美といっても、この鎧は神から授かった鎧ですし、この剣もまだ貴方には使いこなせないだろうし・・・・・・。

 ごめんなさい、何も思い浮かびません。

 次の鍛錬の日までに人間の方たちの習慣や好きな事について調べて、丁度良いご褒美を考えておきますね。

 それでは、また。

 【鍛錬の日、町の広場にて】

 (チュンチュン、という鳥の鳴き声)

 あ・・・・・・おはようございます。

 その、えっと・・・・・・。

 そっ、それじゃあ早速、鍛錬の方を始めましょうか!

 さぁ、剣を構えてください。

 ・・・・・・。

 む、どうしたのですか?前よりも構えが変です。

 足の開き方や腰の使い方、そして剣の握り方、少しずつおかしいですよ。

 ・・・・・・今日の鍛錬はやめにしましょう。

 こ、これもご褒美が無かったせいなのかしら(呟き声)

 ・・・・・・あ、あの。

 その、人間の方たちについて調べてみたのですが。

 えっと、その。男性は女性に抱きしめられるとよく元気になるのですね。

 ま、まだ婚姻もしていない男女があ、あのような事をするというのは、その・・・・・・。(羞恥心からの早口をイメージしていただけると)

 そっ、それに、神を裏切っているようにも思えてしまえて。

 私は神に遣わされたヴァルキリー、そんな立場であのような事・・・・・・むぅ。

 ですが、もしこれで勇者様が元気になり、鍛錬に打ち込んでくれるというのであれば・・・・・・。

 (コツコツ、と近づく足音)

 えっと・・・・・・たしか、あの女性はこうして、男性の方に手を回して・・・・・・。

 (ギュッ、と抱きしめる音)

 (バッ、と離れる音)

 はぁっ、ど、どうですか?

 元気になりましたか?

 その、次の鍛錬でもし構えが綺麗になっていたら・・・・・・またしてあげます。

 なので、次の鍛錬まで練習しておいてくださいね?

 さ!私はこれから用事がありますのでこれでっ!

 ではまたっ!

 【次の鍛錬の日】

 (チュンチュン、という鳥の鳴き声)

 おはようございます、勇者様。

 早速鍛錬を始めましょう。

 剣を構えてください。

 おおっ・・・・・・よい構えですね。

 とても綺麗ですよ、勇者様。

 もう構えに関しては、私から言う事は何もありません。

 よく頑張りましたね。

 ・・・・・・ん、どうしました?

 あっ、ご、ご褒美ですか?

 ではこちらに来てください。

 (コツコツ、という足音)

 では、その・・・・・・いきますね。

 (ギュッ、と抱きしめる音)

 ・・・・・・ど、どうでしょうか?

 す、すいません。鎧を着ているので硬いかもしれません。

 では、こういうのはどうでしょう?

 (スリスリ、という音)

 こうやって、頭を撫でる、というのはいかがですか?

 これならば手で直に触れる事ができます。

 髪の感触と、体温が伝わって来て、なんだかこちらも気持ちよくなりますね。

 ・・・・・・い、いけませんっ!

 や、やはり私には神の遣いとして貴方を導くという役目があります!(自分を叱咤するイメージで早口になっているとイメージして頂けると)

 こんな事をすると、神に見放されてしまいます。

 で、でも。貴方がより鍛錬に打ち込んでくれるというのなら・・・・・・。

 そっ、そうです。

 私は貴方を勇者に導くという使命があります。

 そのためなら、これは必要な事です。

 きっと神も許してくれる筈です。

 ・・・・・・うふふ。

 それじゃあ、また次の鍛錬の日に会いましょう。

 またご褒美を用意して待っておりますので、剣術の方、練習しておいてくださいね?

 それでは、また。

 【別日、町の中にて】

 (ワイワイガヤガヤ、という町の人々の喧騒)

 ここが、人の住む町ですか・・・・・・。

 空から見るのと違い、皆活気に満ち溢れていて、楽しそうで・・・・・・。

 この方たちを守るために、あの人を勇者として成長させなくては。

 ん、どうなされたのですか?そこのお方。

 ん?これは・・・・・・。

 まぁ、お花ですか?ありがとうございます。

 綺麗な色・・・・・・髪飾りにしてみようかしら。

 あの人、どう思ってくれるのかな・・・・・・。(呟くような声)

 ふふっ、早速後で付けてみますか。

 あっ・・・・・・勇者様っ!

 え・・・・・・。

 あの隣にいる方は・・・・・・。

 あの人、あんなに楽しそうな顔で。

 あんな顔、見たこと無い。

 あの人が居なかったら、あの楽しそうな表情を、私にも見せてくれるのかしら。 

 あぁ、そうか。あれはきっと、人の皮を被ったサキュバスなんだ。

 勇者様を狙って、堕落させるつもりなんだ。

 私の使命は勇者様を守る事。

 ならば・・・・・・。

 【同日、鍛錬の時刻】

 あ、勇者様こんにちわ。

 ふふっ、待っていましたよ。

 その、この髪飾りどうでしょうか?

 町の方に貰ったお花に少し手を加えて作ったのです。

 えっと・・・・・・どうでしょうか。かわいい、でしょうか?

 ・・・・・・。

 うふふ、ありがとうございます。

 そういえば勇者様、ダメですよ?サキュバスに惑わされては。

 もう、気を付けてくださいね?

 仕留めるの大変だったんですから。

 人で溢れかえる町から森に連れてきて、退治するの。

 おかげで鎧も剣もこの通り・・・・・・血まみれになってしまいましたし。

 この汚れ、洗えば落ちるかしら?

 人の姿で心は痛みましたが、勇者様を惑わす者は許せません。

 さ、鍛錬の前にまずはその、抱き合いましょうか。

 ふふ、何度かしていても口にするとまだ恥ずかしいですね。

 どうぞこちらに来てください、勇者様。

 ・・・・・・どうしました?

 あぁ、この血が気になるのですね。少々お待ちを。

 (ガチャガチャ、と金属の擦れ合う音)

 さ、鎧を脱ぎました。

 これでいかがでしょう?

 ・・・・・・いつもは勇者様から来てくれるのに、今日はどうしたのですか?

 では、私の方から失礼して・・・・・・。

 (ギュッ、と抱きしめる音)

 うふふ、暖かいです。

 鎧を脱いでいるおかげで、貴方の体温をより感じる事ができます。

 はぁ・・・・・・こんなに、優しい暖かさだったのですね。

 さぁ、鍛錬を行いましょうか。

 これからも貴方の事を守りますからね?

 勇者様。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレヴァルキリー
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
一ノ清 カズスケ
ライター情報
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 各台本のタイトル、一部内容はは自由に変えてくださっても構いません。
 
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