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ヤンデレな悪役令嬢2
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公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
3279文字(約 10分56秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
悪役令嬢
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
 novel/14026018 の続きです。
 あらすじは「屋敷にある宝石等を売りなんとか領地を運営していた時、あの王子がやって来て・・・・・・」といった内容となっております。
本編
 【ある日、屋敷の中の扉前にて】

 (スズメの鳴き声)

 (扉をノックする音)

 開いてるわよ。入ってきなさい。

 (扉を開く音)

 全く、遅いわよ。

 さ、では。

 このクシで、私の髪を梳いてください。

 今日は特に外出の用事などはありませんが、それでも身だしなみはちゃんとしなきゃですもの。

 ほら、早く。

 (髪を触る音)

 貴方も、私の使用人をしているのですもの。

 身だしなみには気を配ってください。

 全く・・・・・・。

 (扉をノックする音)

 開いてるわ。入って。

 あ、貴方は手を止めないで。

 (扉を開く音)

 ・・・・・・そう、もう食料の蓄えが無くなったの。

 じゃあ・・・・・・このブローチと首飾りを売って来て。

 そのお金で食料を買って、民に配ってきて。

 これであと1か月は賄えるはず。

 じゃあ、行ってきてください。

 (遠ざかる足音)

 はぁ・・・・・・。

 手を止めないで、と命令したはずです。

 止めないでください。

 もしかして、心配をしてくださってるのですか?

 ふふ。

 ブローチと首飾りはまた、買い戻せます。

 でも、民の命と信頼は失ったら二度と戻りません。

 お父様が残してくれた領地を手放すわけにはいきませんから。

 それに・・・・・・もう王子に会う必要もないですから。

 でも、そうやっていつまで繋げるのかしら・・・・・・。

 我が領地には銀や金などを採掘できる鉱山があるものの、それらは加工しないと売り物にならない。

 やはり、畑のできる土地がなければ、民は日に日に飢えていき、やがて・・・・・・。

 先日、領内の様子を見に行ったのです。

 まだ5歳くらいの子でしょうか。

 手と足が痩せておりました。

 そんな子に、領主様、と真っ直ぐな目で見つめられますと・・・・・・。

 胸が、張り裂けそうになります。

 ふふ、ここだけの話にしてくださいね?

 (髪を梳く音)

 ん。もういいです。

 やはり、気分が引き締まりますね。

 さて・・・・・・どこか経費を削れるところを見直さねば、ですね。

 後で紅茶を・・・・・・あら?

 (馬の足音)

 馬車?

 あの馬車はもしや・・・・・・。

 (近づく足音)

 そう。王子がお見えになられたのですね。

 部屋にお通ししてください。

 (扉を開く音)

 これはこれは王子様。ご機嫌うるわしゅう・・・・・・。

 このような場所までお越しいただき、とても嬉しく思います。

 何か御用でしょうか?

 ・・・・・・へぇ、あの国と和平を結びたいと?

 それで、和平の条件である金と銀が欲しい・・・・・・ですか。

 ふむ。確かにその程度の量でしたら我が領地から捻出はできます。

 まぁっ!私を王妃にしてくださるのですか?(嬉しそうに言っていただけると)

 ですが、あのお方はどうしたのですか?

 ・・・・・・へぇ、あの方、知識も礼儀も持ち合わせていなかったと。

 だから、その方から王妃を廃したのですか。

 それで、私を再び・・・・・・ということですか。

 うふふ、そうですか!

 とっても嬉しいです!

 ・・・・・・なぁんて、言うとお思いですか?(以降、冷徹に言っていただけると)

 私と父を裏切り、その命を奪い、名誉を奪い、領地を奪い・・・・・・。

 許すとお思いですか?

 随分と都合がよろしいのですね?王子様。

 それに、短い間とはいえ王妃だった方をそのように言うなんて。

 私の事も、そのような悪口をお言いになられたのでしょう?

 確かに、最初は貴方と婚姻を上げたかった。

 父もそのためにお金も時間も全てを掛けてくださった。

 でも、父はいつも私に言っておりました。

 素敵な殿方を支えられるほどの才女となれ、と。

 私の目には、貴方は素敵な殿方には見えません。

 ・・・・・・まあでも。その和平が結ばれず、我が領地にも悪影響があればいけません。

 いいでしょう。王妃になります。

 早まらないでください。いくつか条件があります。
 
 まず一つ。お父様の名誉を回復させてください。

 お父様は、確かに強引な所はありましたが、皆の事を最後まで思いやり、そして私に目一杯の愛を与えてくれました。

 それを、あなたは・・・・・・。

 その名誉が回復しなければ、私からは何も致しません。

 二つ目、そちらの肥沃な土地を3割ください。

 我が民は空腹にあえいでおります。

 また、働き手が無く、貧しい者もいます。

 その民らに働き口と、食べるものを与えたいのです。

 3割もあれば足りるでしょう。

 ・・・・・・最悪、私は和平が締結されずともよいのですけれど。

 よく、考えておいてください。

 そして3つめ。

 私はこの屋敷から出るつもりはありません。

 例え貴方の王妃となっても、それは変わりませんので。

 跡取り、ですか?

 そんなの、側室の方に頼めばよろしいでしょう?

 貴方の様な方と体を重ねるなど、ありえませんから。

 私からの条件は以上です。

 では、よく考えて置いてくださいね?

 王子様がお帰りです。そこの方、王子様を出口までお見送りしてください。

 (遠ざかる足音)

 うふふ。

 これで、民は救われる・・・・・・。

 あぁ・・・・・・良かった。

 お父様、見ていてくれましたか?

 貴方も、ここまで私の事を支えてくださって、ありがとうございます。

 貴方が居なかったら私は、お父様の後を追って、もうこの世には居なかったかもしれません。

 思えば、貴方には頼り切りな気がします。

 ふふ。

 そうだ。もしよろしければ・・・・・・。

 膝枕をしてもよろしいですか?

 せめてものお礼、といいますか、なんと言いますか。

 貴方には使用人と主人、という立場なんて・・・・・・その、感じて欲しくない、ですし。

 そんなに、顔を赤くせずともよいではありませんか。

 ・・・・・・もうっ。 

 では、命令です。

 私の膝の上に、頭を置いてください。

 (肌の擦れ合う音)

 って、ごめんなさい。貴方に命令してしまいましたね。

 悪い癖ですね。先ほど、立場を感じて欲しくないと言ったばかりですのに。

 直していかねば、ですね。

 ところで、その。心地はいかがでしょう?

 うぅん。やはりこういうのは素肌の方が良いのでしょうか。

 ドレス越しだとよく分かりませんね。

 でも、貴方の頭の重さは、しっかりと伝わります。

 ふふ。

 えっと、さっきのって・・・・・・そのぅ。

 ドキドキしましたか?

 えっと、あの王子が来て、私が王妃になるという話になって、最初に私が嬉しいです、って言った時。

 本当は、あのような方に嘘とはいえ、あのような事を言うのは物凄く気持ち悪かったのですが。

 その時に貴方はその・・・・・・し、嫉妬したり・・・・・・とか、モヤモヤしたり・・・・・・とか。

 い、いえっ!なんでもないです。

 ふわぁ・・・・・・。(欠伸)

 ふふ、今日はとても天気が良いですね。

 そうだ。この後、ご一緒に乗馬はいかがです?

 あの王子と出会って唯一良かった、と思ったのは、乗馬に出会えた事ですね。

 風を切って走ったり、時にはゆっくりパカパカ、と馬の足音を耳にしながら、太陽がゆっくりと沈む様や草木がそよいだり、遠くの木でさえずる小鳥の様子を眺めたり。

 あ、でも。最初の内は1頭に二人乗る、ということになりますかね。

 貴方が前に乗って、私は後ろに乗って、貴方の体に手を回して。

 逆に、私が前で、貴方が後ろで私の体に手を回して。

 ふふっ。落馬したら大変ですもの。しっかり掴んでくださいね?

 もし、お父様がここにいらっしゃったら、貴方を見てどう思うのでしょうか。

 お父様は、こうも言っていたのです。

 自分が支えたいと思う殿方を見つけなさい、とも。

 勿論、第一は民が平和に暮らせる事ですけど。

 でも、きっとお父様なら・・・・・・。

 私、貴方が居ないともう、ダメになってしまいました。

 その目も、時間も・・・・・・貴方の、全てが欲しいのです。

 今は・・・・・・まだ、民が苦しみにあえいでいるので言えませんが。

 全てが片付いた暁には、その時には・・・・・・。

 ふふ。

 まだ、未熟な所もあるかと思いますが。

 これからも、私の事を傍で見てくださいますか?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレな悪役令嬢2
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
一ノ清 カズスケ
ライター情報
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 趣味で聴いているASMR、シチュボ系の動画等を盛り上げたいという思いと、自分の名を売りたいという下心を持って、フリー台本を書いております。

 私の名前をサムネ、又は概要欄にて載せて頂ければ、広告の有り無しに関わらず自由に使って頂けるととても嬉しいです(^^)/

 各台本のタイトル、一部内容はは自由に変えてくださっても構いません。
 
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