（ノックする音）
…失礼します。

ご主人様、紅茶をお持ちしました。

…またお勉強なさってるのですね。

…毎日休まず継続するのは、とても立派なことです。

…ですが、たまには息抜きもしてくださいね。

…あまり根詰めると、かえって続かなくなる可能性もありますので。

…無理だけはしないでください。

…どうぞ、ハーブティーです。

…ハーブティーには、集中力を高めたり、リラックス効果があると言われています。

…良い茶葉が手に入りましたので、きっとお口に合うと思いますよ。

…そういえばご主人様は猫舌でしたね。

…では、私がふ〜ふ〜して冷まして差し上げます。

はい、失礼します。

ふ〜〜っ、ふ〜〜〜っ…。

…お待たせしました。

…ふふ、満足頂けたようで何よりです。

…あの、ご主人様。

…何か思い詰めてること、ありませんか？

私の思い違いなら良いですが…。

最近、少々様子がおかしいので…。

何かあったのではないかと、思いまして。

ふふ、何年ご主人様にお仕えしてると思うんですか。

今はメイドとして仕える身ですが…、同時に幼馴染でもあるんですよ。

…勉強の手助けはあまりできませんが、それでも私なりにご主人様の力になりたいんです。

…あの。 …久々に耳かき、してもいいですか？

ええ、耳かきです。

もし気分でなければ無理にとは言いませんが…。

…ありがとうございます。

では、私に頭を預けてください。

【頭を膝に乗せる】

…しっかり癒せるよう頑張りますので、そのまま身体を楽にしてくださいね。

【1分程度無言で右耳かき】

ふふ。この感じ、なんだか懐かしいですね。

覚えていますか？初めて耳かきをした日のこと。

あの時もご主人様はお疲れで、少しでも気休めになればと思い提案しましたが…。

とても気に入って下さり、いつの間にかお休み前の定番になりましたね…。

誰かにやってもらうのって、とても気持ちいい気分になりませんか…？

こう、全身を委ねるとあったかくて不思議と落ち着く…。

人間の本能かもしれません。

…でも、誰でもいい訳ではない。

相手を信頼していないと、こんな無防備な格好はできませんよね。

それだけ気を許せる存在になれたのなら…、私は嬉しいです。

…ふふ。幼馴染、ですものね。

…ご主人様、私はただの幼馴染とは思っていません。

私にとってあなたは大切なご主人様であり、幼馴染でもあり…、お慕いしています。

…それはこの先何年経っても変わりません。

ご主人様に愛があるから…こうして耳かきで癒して差し上げたい…。

…なんて、改めて言葉にすると少し恥ずかしいですね。

…ご主人様。

初めてお会いした日のこと、覚えていますか…？

ええ、もう随分前の出来事になりますが…。

この街に越してすぐ迷子になったあの日…、声をかけてくれたのがご主人様でした。

…不安で泣き続ける私の手をずっと握り締めてくれて、すごく心強かったです。

それから…でしたね。

ご主人様と共に過ごすようになったのは…。

いつも私の手を引いて色々な場所へ連れて行ってくれましたね…。

見るもの全てが新しく新鮮で…、ご主人様と過ごす日々はとても輝いていました。

そして…、幼いながらにも…ご主人様に恋心を抱（いだ）いてしまったのです…。

…けれど、あの時はまだ子ども。

大人になっても離れることなんてない、そう思っていました。

…あの事故が起こるまでは。

…お父さん、お母さん。

あちらで楽しく過ごしてるでしょうか…。

…確かに、仰るとおり。

悲しい顔をしてたら…心配されちゃいますよね。

大丈夫です、私にはご主人様がいますから。

両親を亡くし、一人ぼっちになって施設に入れられそうだった私を救ってくれたご恩…。

一生をかけて尽くしますね。

【1分程度無言で耳かき】

…さて、こちらのお耳はキレイになりましたので、仕上げに梵天入れますね。

【30秒程度無言で梵天】

…ふふ、くすぐったいですか？

いくら梵天とはいえ、あまりもぞもぞすると危ないですよ。

いずれ気持ち良くなりますから…今は我慢してくださいね。

【30秒程度無言で梵天】

お疲れ様でした。

次は左のお耳に移りますので、こちらにお顔を向けてください。

ふふ、では始めますね。

【1分程度無言で左耳かき】

こうしていると…何だかご主人様を独り占めしたような…不思議な気持ちになりますね。

膝の上で気持ちよさそうにうっとりしている姿…本当に可愛いです。

…ふふ、すみません。

男性に可愛いは…禁句でしたね。

ですが…、普段のかっこいいお顔はもちろん、今のリラックスしたお顔も…素敵ですよ。

ご主人様の一つ一つの仕草や表情…全てが愛おしいです。

…もちろん、告白と捉えても構いません。

私にはご主人様以外の方とおつき合いするつもりはありませんので…。

…優しいですね、ご主人様は。

…確かにご主人様には返しきれないご恩があります。

…先ほど申したとおり、一生をかけて尽くす。

…この気持ちに嘘偽りありません。

…ですが、一つだけ勘違いをしています。

…ご主人様のお仕えに関しては、ご恩を返すという義務感から行っていることではありません。

一人の異性として…お慕いする方の傍にいたいのです。

もちろん、迷惑と仰るなら身を引くつもりではありますが…。

…全て私の意思で行動していますので安心してくださいね。

【しばらく間を置いて】

…ご主人様。 …お耳、赤くなってますよ。

…恥ずかしがりなところは、小さい頃から変わりませんね。

…大人になった今でもこのような反応をして下さるのは、嬉しいものです。

ご主人様…、お慕いしています…。

【1分程度無言で耳かき】

ご主人様、こちらのお耳もキレイになりました。

先程と同じく、梵天で仕上げいたしますね。

【30秒程度無言で梵天】

…あの、ご主人様。 もしご都合よろしければ、次の休日…、お出かけしませんか？

ご主人様と使用人ではなく…、いち男女として…。

いわゆるデートというやつですが…。

いかが、でしょう…。

【30秒程度無言で梵天】

はい、お疲れ様でした。

ご満足頂けたでしょうか…？

…ふふ、お気に召したのなら幸いです。

よろしければ…このまま好きなだけお寛ぎください。

…いえ、お礼を申し上げるのは私の方です。

…ご主人様の幸せそうなお顔で、こちらが癒されましたから。

それに…、デートのお約束まで…。

ふふ、今からおめかしを考えないといけませんね。

…ええ、私も楽しみで待ち遠しいです。

…楽しいデートにしましょうね、ご主人様。

・台本（ゆるボイ！）
【男性向け】あなたのことが大好きなダウナーメイドの激あま耳かき
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・台本制作者
メア