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ヤンデレな泉の女神様
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
  • ストーカー
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
3288文字(約 10分58秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
泉の女神
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
 あらすじは「森の奥に泉があり、そこに立ち寄ると・・・・・・」といった内容です。

 キャライメージは「実はずっとあなたの事を見ていた女神様」です。
本編
 【ある日の昼下がり、山の中にて】

 (草木をかき分ける足音)
 
 (野鳥の音。左右どちらかの肩に止まっているイメージです。)
 
 (山奥の池の音)

 (ドポン、と水に落とす音)

 (お風呂から上がるような音)

 こんにちは。旅のお方。

 貴方が落としたのはこの、金の剣ですか?

 それとも、この銀の剣ですか?

 ・・・・・・むむ?違う、のですか?

 では・・・・・・こちらの、使い古されて、傷の目立つこの剣ですか?

 ・・・・・・ふふ。正直者ですね。

 では・・・・・・そんな正直者の貴方には、この金の剣と、銀の剣を差し上げましょう。

 お店に売るも、これで魔物を倒しに行くも。

 どうか、お好きにお使いになられてください。

 はぁ・・・・・・。(熱っぽい吐息をイメージしていただけますと)

 あっ、そ、その・・・・・・人間の方と話すのは久しぶりだったもので、なんだか嬉しくなってしまって。

 ふふ。ごめんなさい。

 あぁ、そうそう。

 この泉から少し歩いた先にですね?

 とても美味しい果実があるのです。

 良かったら是非、この森から出て行かれる前に、食べていかれてはいかがでしょう?

 私もよく、食べているのです。

 昨日はその・・・・・・ちょっと食べ過ぎてしまったのですが。

 うふふっ。

 ところで、剣を持っていたということは・・・・・・ここには魔物や、探し物をしに?

 それにその身なり・・・・・・随分と長い間、旅を続けておられているのですね。

 探しているものが、見つかるといいですね。

 陰ながら、応援しておりますね。

 ふふ。

 そ、その。えっと・・・・・・で、では私は泉の底へと戻りますのでっ!

 (水をバシャっとかける音)

 あ、あのぅ・・・・・・。

 ま、また!ご用事でこの森へ来ることが御座いましたら。

 ここに、立ち寄ってほしく・・・・・・いえっ!なんでもありません!

 そ、それでは!

 【別日、森の中にて。】

 (草木をかき分ける足音)
 
 (野鳥の音。左右どちらかの肩に止まっているイメージです。)
 
 (山奥の池の音)

 (ドポン、と水に落とす音)

 (お風呂から上がるような音)

 うふふ。こんにちは。

 貴方が落としたのは、この金の盾ですか?

 それとも、銀の盾ですか?

 それとも・・・・・・この、使い込まれた普通の盾ですか?

 ふふっ。なぁんて、貴方が何を言うのか分かっているのですけどね。

 さぁ、どうかこの盾を受け取ってください。

 微力ながら、私の祈りと加護も込めたのです。   

 羽のように軽く、そして鎧のように貴方の身を守ってくれるはずです。

 願わくば・・・・・・私だと思って、お傍に置いてくだされば・・・・・・。

 い、いえっ!なんでもありません。

 ・・・・・・あぁ、そうそう。

 丁度、これから軽食にしようと思っていたのです。

 この間、貴方に話した果実を二つ取って来ていたのです。

 そのぅ・・・・・・ご迷惑でなければ、ご一緒したく。

 いい・・・・・・でしょうか?

 ・・・・・・ふふ。ありがとうございます。

 では・・・・・・どうぞこちらを。

 いただきます。

 (リンゴを齧るような音。『省略して頂いても構いません』)

 んむ、んむ。(咀嚼音)

 ふふ。美味し。

 さ、貴方も是非。

 ・・・・・・うふふ。そんなに大きく口を開いて。

 顎が外れてしまいますよ。

 ・・・・・・美味しいですか?

 ・・・・・・ふふ。お気に召されたようで、良かったです。

 (野鳥の鳴き声)

 あぁ。あの子、元気になったのですね。

 さっきの小鳥、この間、木から落ちてしまいましてですね?

 手当をしたのですが、それでもまた飛べるようになるかどうかはわからず、心配だったのです。

 でも・・・・・・良かったぁ。

 ・・・・・・そ、その・・・・・・ですね?(言いづらそうに切り出していただけますと)

 ご、ごめんなさいっ!

 実はですね?私。

 貴方に酷いことをしていたのです。

 この泉に来るまでに、鳥が肩に止まりましたでしょう?

 その。実は・・・・・・その子に頼んで、貴方の剣の留め具や、盾の持ち手を。

 こっそり、外して貰ったのです。

 そ、それで・・・・・・泉に落ちやすくして、それで・・・・・・。

 本当に、ごめんなさい。

 軽蔑、しますよね?

 それくらい、酷いことをしましたから。

 なのに・・・・・・なぜ、貴方はそんな顔をしてくださるのですか?

 怒ったり、悲しい顔なのではなく、なぜ、そんな・・・・・・。

 許して、くれるのですか?

 ・・・・・・そうですか。

 優しいのですね、貴方は。

 うふふ。

 はぁ・・・・・・。(落ち込むようなため息)

 貴方程の方でしたら、数えきれないほどの人と話したり、時には愛し合ったり、してきたのでしょうね。

 私は泉の女神ですから。そのような事は許されません。

 女神ですから、全ての人を平等に愛するという責務があります。

 だから、このような想いは、間違っているというのに。

 その、ですね?

 貴方の手を、握ってもよいですか?

 お願いします。このひと時だけ、貴方の熱をこの身に感じたいのです。

 ・・・・・・あぁ、ありがとうございます。

 では、失礼しますね?

 (肌の擦れ合う音)

 あぁ・・・・・・暖かい。

 おっきい・・・・・・。私の体が、この手にすっぽりと収まるほどに小さければ良かったのに。

 はぁ・・・・・・(熱っぽい吐息をイメージしていただけますと)

 我儘を聞いてくださり、ありがとうございました。

 ・・・・・・行かれるの、ですよね?

 そ、その・・・・・・ですね?

 もしまた、この森にお越しになられる用事がありましたら。

 この泉は・・・・・・避けていただけると、嬉しい、です。

 あっ、貴方の事が嫌いになった訳などではないのですよ?

 ですが・・・・・・次、貴方の姿を見かけたら・・・・・・。

 私、もう、女神でいられる自信がないのです。

 なので・・・・・・どうか、お願いしますね?

 【別日、森の中にて。】

 (草木をかき分ける足音)
 
 (山奥の池の音)

 (お風呂から上がるような音)

 貴方は・・・・・・っ!

 な、なぜ、ここに来てしまったのですか?

 どうして・・・・・・。

 あぁ・・・・・・もう、私・・・・・・無理、なのです。

 ふふ。

 さぁ、こちらに歩いて来てくださいますか?

 ・・・・・・うふふ。

 足が、勝手に動いてしまわれるのでしょう?

 女神に魅入られたのですもの。ただの人が、抗えるわけありません。

 あっ、そ、その・・・・・・貴方は、私にとって特別な人ですが。

 幼少の頃から、見守っておりました。

 あんなに小さな体が、今ではこんなに重い剣と盾を扱えるようになるまで、ずっと、見ておりました。

 貴方を見るたびに、私の中では抗う事の出来ない物が沸き上がってきました。

 それを、沈めたくて。

 ふふ。こちらを見てくださいますか?

 (お風呂から上がるような音、2回)

 貴方を模した、金と銀の像を、作ったのです。

 どうですか?細かいところまでよくできていますでしょう?

 これを作れば、この胸の熱も落ち着くかと思ったのですが・・・・・・無理でした。

 いえ、むしろ・・・・・・ふふ。

 貴方に触れたくなりました。

 このままではいけないと思い、深い森の奥。この泉から動かないよう心に決めました。

 ここならば、貴方を見ることも無くなる。

 貴方の事を忘れられる、と思いまして。

 でも・・・・・・この泉の傍を、貴方が通るのを見かけて。

 ・・・・・・ふふ。運命、だったのかもしれませんね。

 あぁ・・・・・・あんなに遠かった貴方が、今はもう、あと数歩で・・・・・・。

 (肌の擦れ合う音)

 ずっと、ずぅっと。こうしたかった。

 人と女神は相いれないと、その理を壊してはならないと、そして女神であらねば、と、ずっと我慢していました。

 あぁ・・・・・・思いを告げる、というのはこんなにも幸せな気分になるのですね。

 これからは、貴方を初めて目にしたあの時から、想っていた夢を実現できる。

 貴方を、生きとし生ける全ての人間よりも、幸せにしてみせます。

 女神である私が、約束致します。 
 
 うふふふ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレな泉の女神様
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
一ノ清 カズスケ
ライター情報
 いつも閲覧ありがとうございます(^^)/

 趣味で聴いているASMR、シチュボ系の動画等を盛り上げたいという思いと、自分の名を売りたいという下心を持って、フリー台本を書いております。

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 各台本のタイトル、一部内容はは自由に変えてくださっても構いません。
 
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