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ヤンデレ召喚士【ファンタジー】
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公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
4651文字(約 15分31秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
召喚士
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
 あらすじとしては「目が覚めると見知らぬ世界に転生していて、目の前には自分を召喚したと思われる子がいて、魔王を倒して欲しいと言われ・・・・・・」となっております。

 キャライメージとしては「何が正しいのかわからなくなってしまった、責任感の強い子」です。
本編
 【ある日、気が付くと】

 (魔法の効果音。魔方陣を展開するような、少し大げさな音にしていただけますと)

 あっ・・・・・・やった!やりました!王よ!

 これで、私たちの世界は救われますね!

 あぁ、本当に、良かった。

 王よ、そんなに興奮してはお体に障ります。後は私がしておきますので、暫く養生なさってください。

 (数秒間を開けてください)

 よくぞ、私の呼びかけに応じて来てくれました、勇者様。

 ある日突然、魔王はこの世界に現れて、やつらは未知の病で私たちを蝕み始めたのです。

 その病に罹ったものは最後は全員、その体が朽ち果てて塵となって消えてしまうのです。

 王も、その病に蝕まれております。

 まだ、病にかかって間もないのですが・・・・・・それでも、急いで魔王を倒せねばなりません。

 多くの方が魔王に挑みましたが、今日に至るまで無事で戻った者はおらず・・・・・・困り果てておりました。

 そんな時、異世界から勇者様を召喚する方法を見つけたのです!

 異なる世界にいらっしゃいましたあなたでしたら、魔王の力の影響を受けないでしょう。

 どうか、この世界を救ってください。

 と、いうことで・・・・・・早速、勇者様のお召し物を買いにいきましょう!それと剣と盾も。

 そのような顔を浮かべないでくださいませ。

 見知らぬ世界に来たのです。何かと戸惑う事も多いでしょう。

 私が、魔王を倒すその日まで、勇者様に付き添います。

 だから大丈夫です。

 さぁ、さっさと行きましょ!

 【数日後、森の中にて】

 (カラスの鳴き声)

 (茂みの中を歩く音)

 むぅ・・・・・・。

 勇者様、もう日は沈みそうではありますが・・・・・・まだ歩けますよね?(少しイラついているイメージをしていただけますと)

 急がねばなりません。こうしている今も民は勿論、王も病で苦しんでいるのですから。

 私の事は大丈夫です。だから一歩でも多く、歩きましょう。

 それに、今回の件で無事に魔王を倒すことができましたら、王が褒美を用意するとの事です。

 きっと・・・・・・一生を遊んで暮らせるほどの金貨をいただけるはずです。

 なので、もっと早く。急ぎましょう、勇者様。

 (茂みの中を歩く音)

 うっ・・・・・・痛っ。

 (数秒間を開けてください)

 な、なんですか?私を見て。

 足が止まってますよ。私なんかには構わず、早く歩きを再開してください。

 ・・・・・・なんで、そんな心配そうな顔をしているのですか。

 私は後で追いつきますから。

 早くっ!行ってください!

 (数秒間を開けてください) 

 ・・・・・・なんで行かないんですか。

 (カラスの大群が飛ぶ音)

 う。なんだか不吉な予感がしますね。

 う、うぅ・・・・・・。(葛藤しているイメージをしていただけますと)

 仕方ありません。今日はここで野宿しましょう。

 ですが空が明るくなったら、すぐに出発しましょう。それでいいですね?

 【野宿中、焚き火を囲みながら】

 (たき火の音。パチパチと木のはじける音)

 大分、痛みが和らいできたような気がします。

 それにたき火の音が、落ち着きますね・・・・・・。

 あぁ、そうだ。よかったら干し肉をお召し上がりになりますか?

 味は良いとは言えませんが、このまま空腹で歩き続けるのは危険だと思いますし。

 まだ数はありますので、遠慮せずに言ってくださいね?勇者様に倒れられましたら、この世界は・・・・・・。

 そうだ・・・・・・そうだった。貴方に倒れられたら、全てが無駄になるんだった。

 私、そんな事も忘れて・・・・・・。

 (数秒間を開けてください)

 ごめんなさいっ!

 その。実は私・・・・・・。

 いち早く魔王を倒すという事しか考えておらず、貴方の事を、その・・・・・・。

 たとえ勇者だと言えど、所詮は異世界からきた部外者だと、そう考えておりました。

 だから、貴方のその膝や腕に小さな傷があるのを知っていながら、先を急ぐあまり、それらを・・・・・・見て見ぬふりをしていました。

 本当に、ごめんなさい。

 足を、出してくれますか?

 いくらか治療の魔法に覚えがあるのです。

 その・・・・・・先ほどの後で言っても難しいとは思うのですが。

 私を信じて、見せてくれませんか?

 (数秒間を開けてください)

 ありがとう、ございます。

 では、失礼しますね。

 (数秒間を開けてください)

 ん。これで良し。

 では次に腕を出していただけますか?

 ・・・・・・はい。ありがとうございます。

 (数秒間を開けてください)

 これで傷は塞がったはずです。

 (数秒間を開けてください)

 その・・・・・・貴方に聞きたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?

 もし、もしもの話です。万が一の話なのですが。

 もしも、魔王を倒した後に、私が、貴方を・・・・・・。

 い、いえ、何でもないです。忘れてください。

 私には選択肢が無いというのに、迷っていたらダメだというのに・・・・・・。

 ごめんなさい、勇者様。私、貴方が私を信じてくれたというのに、私は・・・・・・。

 (数秒間を開けてください)

 私が見張りをしておきますので、勇者様は少しでも寝てください。

 少し考え事もしたく。なので、私の事は大丈夫です。

 おやすみなさい、勇者様。

 【数日後、魔王城近くにて】

 (茂みをかき分けて歩く音)

 あっ、魔王が住むという城ってあれじゃないですか?

 いよいよ、ですね。 

 あ、勇者様。膝に擦り傷が・・・・・・失礼しますね?

 (数秒間を開けてください)

 ん。これで大丈夫でしょう。

 もうっ、勇者様。気を付けてくださいね?

 貴方に倒れられたら、私が困るのですからね?

 ふふ。最初、私が魔法を使ったときは戸惑った顔をしていましたね。

 そういえば・・・・・・勇者様の世界では、魔法は無かったのですよね?

 でもその代わりに、道にクルマというのがあったり、人が空を飛べるようになってたりと聞いて。あの空と雲を目の前で見れるとは、なんてすばらしい世界なんだろうって!

 でも、そんな世界から、私は、貴方を・・・・・・。

 それに、私は・・・・・・。

 い、いえ!今はそんな場合ではありませんね。

 これまでの旅で鍛え上げられた勇者様の一振りがあれば、きっと魔王は・・・・・・。

 ですが、くれぐれも油断はしないようにしてくださいね?

 戦いが終わるまでは、気を緩めてはいけませんよ?

 【魔王城にて。魔王討伐後】

 勇者様!今ですっ!

 (剣の斬撃音)

 や、やった・・・・・・ついに、魔王が・・・・・・!

 ここまで、長かった。これでやっと、皆・・・・・・!

 勇者様。念のため、まだ魔王が生きていないか、確認してくださいますか?

 (近づく足音)

 ど、どうですか?念のため屈んで、喉元を調べてくださいますか?

 (近づく足音)

 はぁ、はぁ。(荒い呼吸。聞こえるか聞こえないかのの声量でしていただけますと)

 (数秒間を開けてください)

 (鍵のような物を落とす音)

 だめ・・・・・・できない。そんな事、できないよぉ・・・・・・。

 ごめんなさい、勇者様。私、私・・・・・・。

 父上から、魔王を倒した後に、貴方を処分せよ、と命じられてて。

 兄さまも姉様もみんな魔王のせいで死んじゃって、最後の手段で、貴方をこの世界に呼んで。

 でも、貴方は元々この世界の人じゃないから・・・・・・どんな力を持っていて、どんな性格の人なのかわからなかったから!

 だから、魔王を倒した後、油断したときに、この短剣でやれって、私、私・・・・・・。

 分かってます。貴方が、ヒドい人じゃないって事。

 だって、私があんなにヒドい事を言ったのに、貴方は私に優しくしてくれて、それに魔王を倒してくれた。

 そんなあなたが、恐ろしい訳ないのにっ!

 ごめんなさい、ごめんなさいっ!

 私の事を、その剣で刺してくださってもかまいません。私を人質に取って、父上・・・・・・王を脅してくださっても構いません。

 だから、だから・・・・・・。

 (数秒間を開けてください)

 こんな私をあなたは、まだそんな顔で見てくれるのですね。

 貴方のその優しさに、何度救われたことか・・・・・・。

 (数秒間を開けてください)

 私、決めました。父上を説得してみせます。

 貴方の事をしっかりと誠実に話せば、分かってくれるはずです!

 父上の後継者は今や私一人だけとなってしまいました。

 兄上のように強くもなく、姉上のように美しくも無い。そんな私が生き残ってしまった。

 今までそれを嘆いてばかりでしたが、やっとその意味を見出せました。

 私の話であれば、きっと父上・・・・・・王は耳を傾けてくれます!
 
 絶対に、貴方を守ってみせますから。

 たとえ、何をしてでも・・・・・・。

 (数秒間を開けてください)

 私は先に、戻っております。

 貴方は・・・・・・もし、また私の事を信じてくださるのであれば。

 貴方がこの世界へ呼ばれた時の部屋、玉座の間で待っています。

 それでは・・・・・・。

 【別日、玉座の間にて】

 (歩く足音)

 あぁ・・・・・・私の事を信じて来てくださったのですね?

 ありがとうございます。

 貴方が来てくださらなかったらどうしようかと思っていたのです。

 では今、父上を呼んできますね?

 父上、客人がお越しになられましたよ!(呼びかけるような大きな声をイメージをしていただけますと)

 (近づく足音)

 ふふ。はい、父上。嘘です。

 いいえ?父上に命じられたこと、忘れてはいませんよ?

 なぜ、ですか?

 うふふ。なぜなのでしょうね?

 (短剣を突き刺す音)

 こうすれば、お分かりになられますか?

 ふふ。いえ?別に貴方が王として相応しくない、と思ったことはありません。

 でも。この世界を救った方を、誰よりも優しいあの方を、消し去りたいと思う貴方は間違っています。

 ご安心を。これからは私が責任を持ってこの国を導き、貴方の魂を鎮める為に、立派な教会を立てますから。 

 だから、安心してお眠りください。

 (倒れる音)

 勇者様。私やっと、貴方との約束を果たせました。

 これでもう、貴方の命を奪おうとする者は存在しません。

 どうかご自由に、この世界で余生をお過ごしください。

 あなたの世界には劣る所があるかもしれませんが、この世界も、美しい景色や食べ物が沢山あるのですよ?

 そうだ。これから一緒にいきましょうか!うふふっ。

 暑い砂漠から寒い雪山まで、余すところなく、貴方にこの世界の魅力を見せたいのです!

 (数秒間を開けてください)

 勇者様、そのような顔をしてどうしたのですか?

 言いましたよね?何をしてでも、貴方を守って見せると。

 もし、他の者が貴方の事を、この人の様に煩わしく思うというのであれば、その者も一人残らず手に掛けるつもりです。

 だって、貴方はこの世界を救ってくれたのです。ならば、そのように思うこと自体、間違っていますよ。

 それに・・・・・・私にあんなに優しくしてくれて、信じてくださって・・・・・・。

 子供の頃から、人のことを信用するな、と教えられてきましたから、最初は戸惑いましたが、今は違います。

 人に信じてもらえる、というのはこんなに幸せな事なのですね。

 この後、平和が戻った事を祝って、町を挙げてのパレードがあるのです。

 一緒にいきましょうね?うふふっ。

 (近づく足音)

 これからも、あなたの思いを裏切るような事は決してしません。

 なので、これからも・・・・・・私の事を信じてくださいますか?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレ召喚士【ファンタジー】
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
一ノ清 カズスケ
ライター情報
 いつも閲覧ありがとうございます(^^)/

 趣味で聴いているASMR、シチュボ系の動画等を盛り上げたいという思いと、自分の名を売りたいという下心を持って、フリー台本を書いております。

 私の名前をサムネ、又は概要欄にて載せて頂ければ、広告の有り無しに関わらず自由に使って頂けるととても嬉しいです(^^)/

 各台本のタイトル、一部内容はは自由に変えてくださっても構いません。
 
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