「novel/13998890」の冒頭部分を削り、一部セリフを差し替えたverです。

　【学校放課後、帰路にて】

　（歩く足音）

　この学校に来てから･･････もう７日になるのですね。

　何から何まで、親切にしていただき、ありがとうございます。

　（カラスの鳴き声）

　あぁ、綺麗な赤･･････それに、空気がとても美味しい。

　私の星と宇宙には全部が無かった。

　そして、横には貴方がいて。うふふ。

　この星に来れて、すごく、嬉しい･･････。

　･･････その、実はですね？

　私、この星の外から来たのです。

　私は、ガスで覆われた星で生まれました。

　えっと、この星では･･････木星というのでしたっけ。その星が私の故郷です。

　無機質で、淡泊で、それに危険で。とてもつまらなかった。　

　私、宇宙船に乗っては星を見て回るのが趣味でしてね？

　その折に、この星と、そこで暮らす貴方を見つけたのです。

　貴方の事をモニターに捉えた時にそのぅ･･････。

　モニター越しに、こちらを見つめるその視線。その度にこの胸がよく分からなくなりました。

　暖かくて、むず痒くて。なのに何故か気持ち悪くはなく、むしろ幸せで。

　私の星では、異性を見てそのような気持ちになることはありませんでした。

　だから、この胸の高鳴りが何なのかが知りたくて。

　その日から、貴方の事をずっと見ておりました。

　でも、いつしかそれだけでは満足ができなくなりました。

　貴方に触れる、髪が長く胸の膨らんだ異性。馴れ馴れしく触れる方々。

　私も、貴方にそのように触れたい。その目で、私の事を見て欲しい。

　だから私、来てしまいました。

　ある家に降り立ち、そこに住む方の頭をクチュクチュして、私を同居人と認識させて。

　貴方と同じ学校に来て。

　あの日、この学校へと来た朝。

　貴方をこの目で見た時、体が蕩けてしまいそうな程興奮しました。

　うふ、うふふふ。

　（ねんえきネバネバの音）

　あ、あら。ごめんなさい。

　うっかり髪が･･････失礼しました。

　そして、貴方の隣の席に座り、貴方の顔がすぐ目の前に･･････。

　はぁ･･････。（興奮から熱っぽい吐息となっているのをイメージしていただけると）

　でも、視線に入ったあのお方。

　貴方に話しかけようとしていた方。

　あの時、馴れ馴れしく貴方に触れていた方。

　こっそりと、あの方をひと気のない場所へ呼び出しまして、この髪の毛で。

　クチュクチュして差し上げました。

　そうしたら、貴方の事を忘れて、私の指示通りに動いてくれるようになりました。

　最近あの方、学校でお見えになられませんでしょう？

　初めてにしてはとてもうまくいきました。

　この調子で、次はあの方を、その次はあの方を、そして･･････。

　そうすれば、貴方に話しかけて触れるのは、私だけ。

　野蛮とは思いました。

　ですが、軽々しく貴方に話しかけ、そのお姿が瞳に移るのさえ、とても憎たらしかった。

　でも、今は私の指示を聞いてくださる忠実な方。

　最初からこうすべきでした。

　･･････あら？そのような顔をしていかがなさいましたか？

　その顔、なんだか胸が寂しくなってしまいます。

　（ねんえきネバネバの音）

　どこをどうすれば、いつもの貴方に戻ってくれますか？

　あぁ、でも。

　貴方をどうにかしてしまうなど、できません。

　貴方には、貴方のままでいて欲しいですもの。

　うふふ。そう思うと、今のお顔も素敵に見えてきました。

　そうですっ！貴方以外の全てを変えればいいじゃありませんかっ！

　皆さんの頭を弄って差し上げて、私と貴方の為に動いてくれるようにするのです。

　うふふ。きっと今よりももっと素敵になります。

　･･････もしかして、無理だとお思いなのですか？

　うふふふ。

　さっきから、やけに静かだとは思いませんか？

　今の時間は、家路へとつく方が多いと聞きましたのに、不思議ですねぇ？

　貴方との貴重な時間ですもの。誰一人、この道は通らない様に命令を出していますから。

　どぉですか？

　そうして、全ての方をそうしましたら･･････。

　その時には、さっきからずっと熱く高鳴るこの胸の答えも、分かるのでしょうか？

　つい、目を逸らしてしまう貴方に、なんと言えば良いのか分かるのでしょうか？

　うふふっ！とても楽しみです。

　私も、貴方に見合える様な存在になれるよう頑張らねば、ですね。

　これから、こんな私ですが。

　よろしくお願いしますね？

・台本（ゆるボイ！）
ヤンデレ宇宙人　short.ver
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・台本制作者
一ノ清　カズスケ