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無理して倒れた彼女にぶっきらぼうな彼氏は
written by 神塚わひろ
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  • 看病
  • 寝かしつけ
  • 癒し
公開日2021年07月08日 19:00 更新日2021年07月02日 12:16
文字数
1716文字(約 5分44秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ぶっきらぼうな彼氏
視聴者役柄
彼女
場所
彼女の部屋
あらすじ
仕事を無理して倒れてしまった彼女。
目覚めるとそばに彼がいて……

#ぶっきらぼうな彼氏
#慰め
#励まし
本編
〇彼女の部屋

   彼女、目が覚める。
   彼、心配そうにベッドの彼女を覗き込んでいる。

彼「……っ! 目が覚めた……!」

   彼女、ぼんやりと彼を見つめる。
   彼、矢継ぎ早に彼女へ問いかける。
彼「大丈夫か!? 聞こえるか? オレがわかるか?
 あ~っと……水……!
 水分、摂れるか?」
   彼女、ぼんやりしつつも「落ち着いて」と言う。

彼「落ち着けって………これが落ち着いてられっか!
 お前、自分がどんな状況かわかってんのか!?」
   と、思わず怒鳴る。

彼「あ……わり……」

   彼、椅子に座って、深呼吸する。

SE 椅子に座る音

彼「……なあ、お前……覚えてるか?
 仕事から帰った途端、ぶっ倒れたんだぞ?」

   彼、心配と憤りで苦しそうに顔を歪め、
彼「いくら呼び掛けても起きねぇし……
 息、してないんじゃないかと思った瞬間だって、
 何度もあったし!」
   と、思わず語気を強める。

   彼、自分を落ち着かせようと深く息を吐き、
彼「……心配……させんじゃねえよ……!」
   と、言う。

   彼女、ごめんなさいと言う。
彼「いや……わり……お前が無事ならいい。
 熱が少しあるみてえだし、体……だるいんじゃねーか?」
   彼女、「そうかも」と言う。
   彼、呆れ気味に、
彼「『そうかも』じゃねえだろ……
 とりあえずベッドに寝かせちゃいるが、マジ救急車呼ぶところだったんだぞ」

   彼、いたって真面目な顔で、
彼「……お前のイビキを聞くまではな」
   彼女、「イビキ」という言葉に目が点になる。

   彼、大きくため息をつく。
彼「ったく、お前はオレをビビらす天才かよ……」
   彼女、恥ずかしさでなにも言えず。

彼「……お前さ……ここ最近無理しすぎだ。
 飯も休憩もロクにとれてねぇんじゃねーか?
 仕事だって、八連勤を何回やってんだ?
 朝は早いし、夜は残業で日付変わることだってよくあるし」

   彼女、「自分が頑張らないと」と言う。

彼「その頑張った結果、ぶっ倒れて迷惑かけてるんじゃ意味ねぇだろが。
 体が資本っつうなら、体調管理をちゃんとしろ」

   彼、少し考え込んで、
彼「……なあ、今の仕事って、お前一人が抱え込まなきゃいけねぇことなのか?
 どうみても、お前の回りのやつらが同じように頑張っているようにみえねぇよ」

   彼女、「ちゃんと分担してるよ」と言う。
彼「『分担してる』ったって……
 けどよ、お前のシフト……これ、
 明らかに休みが少ねぇよ」

SE シフトの紙を広げる音

彼「シフト表、お前いつでも確認できるようにって、冷蔵庫に貼ってたろ?
 あれ、お前はちゃんと確認してるのか?」

SE トントンとシフト表を指で示す音

彼「他のやつらが休みの日に、なんでお前だけ勤務とかあるんだ?
 分担してるなら、これは明らかにおかしいだろ?」
   彼女、「自分は仕事が遅いから」とモゴモゴ言い淀む。

彼「お前は、仕事が遅いからっていうけどよ……
 丁寧に仕事やってるからだろ?
 それに、お前が遅いんじゃなく、他の奴らが手抜きしてさっさと終わらせてるだけだろ?」
   と、憤慨する。

彼「そんな奴らが、お前の仕事が遅いなんて言う筋合いはねぇよ。
 気にすんな。
 ……お前は充分に頑張ってる。
 いっつもそばで見てるオレが言うんだ。
 間違いねぇよ」

   彼、彼女の頭を撫でる。

SE 頭を撫でる音

   彼女、恥ずかしがる。
彼「恥ずかしいって……
 頑張ってるお前の頭くらい、撫でさせろ」

   彼、彼女の頭を優しく撫でる。

SE 頭を撫でる音

   彼、呟くように、
彼「無理すること、ねえよ」

SE 頭を撫でる音

彼「……お前が何でもかんでも一人でやるこたねぇよ」

   彼、彼女に言い聞かせるように、
彼「……覚えとけ。
 お前の事をいっつも考えて、
 お前の事をいっちばん心配する、
 ずっとお前の味方になる人間がここに……
 目の前にいんだからな!
 ……わかったな?」
   彼女、コクンと頷く。

   彼、優しい笑顔で、
彼「……いい子だ」

SE 頭を撫でる音

   彼女、うとうとし始める。

彼「……ゆっくり体を休めろ」

SE 頭を撫でる音

   彼、ゆっくり頭を撫でながら、小声で、
彼「お前はいつも頑張ってる……
 ……偉いな……
 頼まれ事は断れねぇからって……
 すぐ無理しやがって……
 ……真面目すぎんだよ……
 今は……ゆっくり……休め」

   彼、耳元で囁く。
彼「……オレが、そばにいっから」


-END-
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
無理して倒れた彼女にぶっきらぼうな彼氏は
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
神塚わひろ
ライター情報
pixiv、ファンティアにて女性向けフリー台本書いています。
台本ご利用の際は言っていただけるとすごく喜びます。
反応は遅めです、申し訳ない。
甘々、R、たまにバイオレンス。
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