幼馴染たちのなんとも言えない距離感を現した台本です。男子側は彼女への思いにまだ気が付いていません。彼女は男子のことが好きです。
でも幼馴染という関係があるため「好き」という感情に気が付きにくい男子の心を表現しました。
言い回し方や一人称など言いやすいように改変可能です。使用する場合は私の名前を概要欄などにいれるようお願いいたします。
使用報告などは特に必要ありませんが、してくれたら飛んで喜びます。

「お前、いい加減一緒に学校行くときについてきたり、俺が帰るの待ってるのやめろよ」
「なんでって、もう小学生じゃねえんだから一緒に行く必要なんてないだろ。俺部活とかあるし。クラスのやつと一緒に登校しろよ」
「…はあ？別にお前のことが嫌とかじゃなくて、一緒に登下校する必要がないってだけの話だろう？何怒ってるんだよ」
「お、おいそんなに怒るなよ。…あーあーそうかよ、そんなに言うならもう学校で口も聞かないからな。勝手にしろ」
「なんだよ、あんなに怒ることないのによ。ただ俺の部活が終わるまで待ってたりするの大変だと思ったから、先に帰れっていただけなのに」

（少しの間）
「ふぁー。あいつ、今日は本当に俺のこと待ってなかったな。まあこれであいつもクラスの女子と交流を持てるだろ」
「…ん？あいつ、クラスの女子とじゃなくて男と登校してるのか。まあ、クラスメイトだしそれもおかしくないよな」
「そうだよ、おかしくない。なのになんで俺、こんなにもやもやしているんだ？」
「やべ、もたもたしてたら遅刻しちまう！急いで学校に行かないと」

（少しの間）
「…なんか、あいつ今日はずっとあの男と一緒にいるな。いままではずっと俺にべったりだったのに、こんなにすぐ切り替えられるものなのか？」
「それに、なんで男なんだよ。クラスの女子と仲良くしろよな。ただでさえクラスの女子の輪から浮いているってのに、早めに中に入れてもらえよ」
「なんのために俺が離れていったと思ってるんだよ。バカ」
「…なんで俺、こんなにあいつのこと考えているんだろう」

（少しの間）
「おい、昼休み暇だろ。ちょっと来いよ」
「なんで黙って無視するんだよ。とりあえず来い！話があるんだよ」
「…ここなら誰も来ないな。お前、なんでずっとあの男と一緒にいるんだよ。女子と一緒に行動しろよな」
「…なんで黙っているんだよ。ああもう、悪かったよ口きかないなんか言って。だから喋ってくれ」
「クラスの女子の輪に入れない？それはわかってるよ、でもだからってずっと一人でいるわけにはいないだろ。俺だってずっと一緒にいられるわけじゃないんだから」
「というか、なんで男と一緒にいたんだよ。…あいつもクラスに馴染めてなかったから？ふーん、それなら後で俺からちょっと声かけてみるよ」
「なんだよ奪わないでくれって。最終的にどうするかはあいつ次第だろう？お前が決めることじゃない」
「それに、お前気が付いてるんだろう？俺にずっとべったりだったから女子の輪に入れなかったってこと。少しは誰かに付きまとってないで自立しろ」
「…あーあー、泣くなよ。わかった、登下校は一緒にするから、せめて昼休みとかの時間ではちょっとほかのやつらと仲良くなる努力をしてくれ」
「少しずつでいいから、な？何かあったときに同性の友達いないと辛いことになるからな」
「…なんでここまで世話を焼くのかって、まあ幼馴染だしそれくらいやるさ」
「本当に幼馴染だからかって？どういうことだよ、それ。それ以外に何の理由があるのさ」
「え？確かにあの男と一緒にいた時はもやもやしたけれど、それがどうかしたか？」
「なんだよため息なんかついて。鈍感？俺が？そんなことないと思うけどな、ごく普通だろ」
「まあいいさ、とにかく登下校は一緒にするからお前はクラスの女子たちの輪に馴染めるよう努力しろよ。約束だぞ」
「じゃあ教室に戻るか」

・台本（ゆるボイ！）
幼馴染のあいつは本当に手が焼ける
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
宮川雨