ったく、刹那(せつな)の野郎…仕事は早えーけど、色々雑なんだよなぁ…

さて、どーこにいるのやら……

へっ……おい。隠れてんのはわかってんだ。さっさと出てこいよ。

てめーが例の半妖野郎か。

音音(おとね)の邪魔をする不埒者だって話じゃねえか。

はっ、あいつを止める？馬鹿言ってんじゃねえ。

音音はオメーごときには止めらんねえよ。

あいつの覚悟は半端じゃねえんだ。

今のあいつは俺ら妖魔連合軍の総大将で、最強の鬼なんだよ。

あぁ、そうかよ。だったらテメーはここで殺す。

覚悟しろよ、半妖野郎。



どうだ、俺の影の攻撃は？そこらじゅうの物の影を操れるから、どっから攻撃がくるかわかんねーだろ。

それにほら、こんなこともできるんだぜ？

ははっ、ざまあねえな！おんなじ方向ばっか警戒してっから、死角からの攻撃に対処できねえんだろ！

何をしたって、簡単な話だ。

自分の影の中に刃を入れて、別の影に移してそっからそのまま飛ばしただけだ。

ほら、こうやってな！……はっ、よそ見すんなよ！今度はこっちだ！

おいおい、刹那を振り切ったっていうからどれほどのもんかと思えば、全然大したことねえじゃねえか。

刹那のやつ、なんでこんなのに手こずったんだか…

ま、お前は半妖にしては頑張った方だと思うぜ。

けどここらが限界だ。オメーみてえな半妖じゃ、俺ら純血の鬼には逆立ちしたって敵わねえよ。

あん？なんだそりゃ？………てめっ、その刀、どこで手に入れやがった⁉︎

鬼を殺すための妖刀…クソが！けど扱う奴が半端者じゃ、名刀もただのボンクラだっつの！

がっ…！くそ、俺の影ごと斬りやがって…！

ぐっ…の、野郎っ！半妖のくせに鬼火まで使えんのか…！

あん？………あのやろ、逃げやがった…！クソッタレ…！

ったく…俺も刹那のこと言えねえな。

まさか一太刀浴びちまうとはな…油断しちまった。

たぶん南の方に逃げたな……しゃーねぇ。翠(すい)のやつに連絡するか。あいつに先回りしてもらうしかねえな。

・台本（ゆるボイ！）
黒鬼との激闘
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎