あなたの知らないところであなたの監禁を企むポンコツヤンデレちゃんはやっぱり上手くいかない。
果たして、あなたを監禁できるのか！？

「あっ、いらっしゃーい！
今日はごめんね。忙しい君に勉強を教えてもらうなんて、なんか申し訳ないな。
そんなことない？　そっか、優しいよね、君は。

入って入って。今日は長くなると思うから、よろしくね。
私の部屋に案内するからついてきて。

はい、かなり女の子っぽい部屋だから、君は落ち着けないかな？
そっか、大丈夫なんだね。
それじゃ、飲み物用意するからここで待ってて。


ふふふ、飲み物に睡眠薬を仕込めば、君を監禁して私のものに出来る……
あれ？　ない！？　睡眠薬はここに置いたはずなのに……？
どこかには絶対あるはずだから、ちゃんと探せば見つかるはず……
かといって、飲み物の用意だけで数十分もかけてたら怪しまれるし……
仕方ない、諦めよう……


お待たせー。はい、お茶だよ。
ジュースとかほとんど買うことなくて、君が来るってわかってたら買っておけばよかったんだけど、ごめんね。
飲み物を出してくれるだけで十分ありがたい？　そっか、やっぱり君は優しいね。

それじゃ先生、勉強の指導、お願いします！
先生じゃない？　いいでしょ、今だけでも、君は私の先生だよ。
ちょっと大変な生徒だと思うから、よろしくね。


えっ、先生、どうしたらこの式がこうなるの？
えーっと、これがこうなるから……あ、それさっきやったやつだ。忘れてた。
それで計算すれば……

はーっ、終わったぁー！
君のおかげだよ。ありがとう、わかりやすかった。

……だけど、大分遅くなっちゃったね。
夕飯、食べていかない？　私が作るから。
わかった。お礼の気持ちを込めて、頑張って作るね！


よしっ！　これはチャンスだよ！
どうにかして君を監禁して、私のものに……
でも、睡眠薬は見つからないし、代わりのものなんて……
そうだ、目薬ならあったはず！


はーい、スープですよー。
え？　手の絆創膏？　あのー、実は、包丁で切っちゃって……
うん。実はあんまり料理しないんだよね。

で、でも、まずいものを作ったつもりはないよ！
なんせ、君に振る舞う料理だもの。
さあ、一緒に食べよ？
早くしないと冷めちゃうし。

どう？　美味しい？
……うん、嬉しい。
君に美味しいって言ってもらえるのも、君と一緒に食べられるのも。

こんな幸せなら、包丁で指が切れてもいいかな……
あ、それはダメ？　あはは、そうだよね、注意すれば切らないもんね。
でも、君のための料理ならいっぱい作ってあげる。
ほら、気付けばもう空っぽだ。

へへ、飲んじゃったね。

ねえ、なんか熱くない？
おかしいな……私までクラクラする……

君も、力が入らない？
だったら、少し横になる？
うん。膝貸してあげる。

ふふふ、こんなにも君が近くにいる……
なんか、ドキドキ止まんない……

え？　何かしたのかって？
媚薬効果を期待してスープに目薬を入れたの。
気分、変でしょ？　どうやら、私も飲んじゃったみたいだけどね。
君のこと見てたら、私も疼いちゃうの……

ねえ、我慢できないよぉ……
君が欲しくて欲しくて、頭がおかしくなっちゃいそうだよ。
出来ることなら、君を私のものにしたい。
君も、今は私が欲しくなっちゃってるんじゃないかと思うんだけど、いいよね？
うん。ぎゅーーっ。

今夜は、お泊りだね」

・台本（ゆるボイ！）
ポンコツヤンデレ奮闘記~目指せ監禁！~
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩