- ヤンデレ
公開日2021年08月21日 13:10
更新日2021年08月21日 13:00
文字数
4077文字(約 13分36秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ダブルスペア(女)
視聴者役柄
ダブルスペア(男)
場所
試合会場
あらすじ
悲願の大会優勝を果たした貴方の混合ダブルスペア。
貴方は相方の真剣な好意に気付かないまま、忘れていた約束を口実に迫られる……
「」内はインタビュアーからの質問です。
貴方は相方の真剣な好意に気付かないまま、忘れていた約束を口実に迫られる……
「」内はインタビュアーからの質問です。
本編
「本日は、混合ダブルスで大会優勝、おめでとうございます!」
はい、ありがとうございます。
私たちも、この優勝という結果だけをひたすら求め続けてきたので、長い間二人大変苦しい選手生活を歩みましたけれど、こうしてその歩んできた道は決して無駄じゃなかったんだよって、スポーツの神様が言ってくれてるのかなって、それが今大会の優勝という答えなんじゃないかって勝手に思ってます。
ただ、私たちもまだまだ一度だけの優勝を誇るつもりはないので、次も勝つ、お互いの限界まで出来ることを尽くしていこうかなと。
そういう意味でも、私たちがこの天辺てっぺんを取れるっていう確信を持てるのはこれからに向けても大切な意味に繋がっていくのかなって思ってます。
もちろん、これは応援してくださる皆様の力あってのことだと思ってますので、今ここに優勝を報告し、感謝の気持ちを申し上げます。
「それにしても、勝利が決まった瞬間の熱い抱擁、印象的でしたね」
えへへっ、それを周りから言われるのは恥ずかしいですよぉ。
その瞬間ばかりは込み上げてくるものもあり、叫びたい気持ちもあり、身体は疲れていたと思うんですけど、自分の中で決まったっていうのが分かった瞬間に彼に抱きついちゃってました。
あまりの飛びつきにタックルみたいになって押し倒しちゃいましたよね。
私も彼もそれを観客に見られてるとか、テレビとかで映されてるとか、もうどうでもよかったです。
とにかく気持ちを共有したいっていうのが強かったので。
「それどころか、キスまでしてませんでしたか?」
キッ、キス……!?
えっ、そ、そ、そうでしたか!?
私しちゃってました!?
私夢中になってたのでもう彼に飛びついてからメダル貰うまでの記憶がなくなってるんですけど、ほ、本当にやっちゃってました?
あの、私、あなたにキスしてた?
(男、頷く)
……はわわわわっ!
ごめんあの時はつい感情の昂りで私好き勝手しちゃってキスとか公衆の面前で恥ずかしいったらありゃしないよね!?
これからは嬉しさのあまりなんてこと絶対ないようにするからっ!
あ、気にしてない? ならよかったんだけど……
でも、ごめん。
……すみません彼の恥じらいぶりからして私がっつりしちゃってたみたいです。
って、皆さんはその光景を見てたんですよね。
恥ずかしい……
「それだけ二人の仲が深いってことなんでしょうか、では、ズバリ、勝利の秘訣は何ですか?」
勝利の秘訣、ですね。
やっぱり、信頼になるんじゃないですか。
プレーの最中にそこは彼が反応できるっていう瞬間、私が反応できるっていう瞬間が当然あるので、そこでいかに相手に委ねられるかっていう自信といいますか……自分たちを信じられてこそ通じ合えるものが強みに変わっていくような気がしますね。
これは二人でやっていく年月を重ねて、私たちは築き上げてきたので、そこが今安定した強さになっているんだと言えると思います。
それでダメだった時に、引きずることなく彼がダメなら仕方ないって、彼から見ればその逆で、そう思って次のプレーへ素早く意識を向けられるようになってきているので、それが一番この結果を手繰り寄せた成長なんだろうなって感じてます。
「今日まで沢山の苦労があったかと思いますが、その中で特に辛かったことはありますか?」
辛かったこと……
ダブルスを組んだ初めの頃はやっぱりどうしても、負けた時にどっちが悪いってなりがちだったんですよ。
あのプレー返せたよね。決められたよね。もっと出来たことあったよねって。
お互いではありますけど、私のミスで負けた時に、彼にちょっと冷たい態度とか、無視されたりみたいな露骨な意思を見せられて傷付くっていう負のループに嵌ってた時期がありましたね……
それが長く続けていくうちに薄れつつはあったんですけど、昨年の試合で、私のミスを懸命にリカバリーしてくれたプレーがあって、その瞬間に今までで一番私たちは二人でやってるんだなっていう感動と実感を得ました。
勝ったあと、ありがとうって言ったら、「お前の出来ないことを俺がやる、それが俺の役割だから」って言われちゃって。
もう、惚れましたよ。(笑)
それが私たちの転換点でした。
「そんな辛い日々を乗り越えての優勝、この二人でよかったですか?」
はい、もちろんです!
ダブルスとしても抜け目ない相互補完の私たちですし、試合以外でも今は楽しませてもらっているので。
むしろ、彼以外なんか全く考えられませんね。
本当に彼とダブルスを組めてよかったです。幸せです!
「では最後に、その長い年月の末の優勝を称えてお互いに一言お願いします!」
……俺を選んでくれてありがとうって、あなた以外を選ぶわけないでしょ。
それじゃ、私からは……
長い間、たくさんのすれ違いがあったと思うけど、いろんな意味で愛してるからね!
(抱きつく)
構えるなー! 別にキスしたりしないから!
最後までこんなのですみません……
いえ、ありがとうございました!
(場面転換 @二人きりのロッカールーム)
……ねえ、あなた、インタビューの時アナウンサーさんのことすっごい見てたでしょ。
え、インタビューだから当然?
ダメだよ、そんな言い訳は通用しない。
どんな理由があっても私以外の女を見るのは禁止って言ったよね?
そりゃあ、競技中ばかりは気にしてたら勝てないから唯一例外で許してあげてるけれど、インタビューはずっと私を見ながらでも問題ないでしょ?
うん、わかってくれればいいの。
あなたが見ていいのは私だけ。私だってあなた以外の男のことなんか興味ないから。
……ねえ、お互いの夢も果たしたところだし、結婚はいつにしようか?
え、なんで驚いてるの? 私前に言ったはずなんだけどな……
言ったよ。というか、私はその時すぐにでも結婚したいってプロポーズみたいなことを言ったけど、あなたが「まだ俺たちの夢の途中なんだから、それを果たしてからにしようか」って言ってきたんだよ?
それってつまり、私たちがこの大会で優勝出来たら結婚してもいいってことじゃなかったの?
散々この大会で優勝したいって気持ちを口にしてたから、夢って絶対このことだって思ってるんだけど、違わないよね?
そうでしょ? だったら一秒でも早く返事してよ。
私はあなたにそう言われた瞬間から、より強く今回の優勝に向けて心を燃やしてきたのよ?
あなたと共有する夢が叶えられるのはもちろんだけれど、それ以上にあなたと結婚したい気持ちがあって、そのためにひたすら練習してきたんだから。
本当は、決勝マッチポイントの決まった瞬間の抱擁は、優勝した喜びじゃなくて、あなたと結婚できる喜びだったんだから。
勢い余ってキスもしちゃった。
皆が見てる前だったから、私たちの関係を見せつけるみたいになっちゃったね。
こんなにも私はあなたのために頑張ったのに、あなたがしてくれた約束のために頑張ったのに、あなたはそれをなかったことにしようって言うの?
もしそうなら、私、泣くよ……?
そもそも私があなたとダブルスを組もうって言ったのはあなたと少しでも近づきたかったからなの。
そう、最初からあなたのことが好きでこの混合ダブルスは始まったんだよ?
だから、インタビューで言ったけど、あなたに冷たい態度を取られるのは本当に辛かった。
嫌われてるんじゃないかって不安になって、眠れなかったりもした。
唯一の救いは、あなたからペアを解散しようって言われなかったことかな。
私の活躍には素直に褒めてくれるし、嫌ってるんじゃないってわかって、やっとあなたの期待する私になったでしょ?
これが、愛の力なんだよ?
今になって、あなたも私と組めてよかったって思ってることがわかって安心したよ。
ずっと私が足を引っ張ってきたんじゃないかって、あなたとの夢が叶わないのは私のせい、私の頑張りがまだまだ足りないからだって、ずっと思ってた。
嬉しい。こんな私でもあなたは幸せを感じてくれるんでしょ?
ねえ、ここまであなたのために私は精一杯力を尽くしたわ。
わかってるって、わかってないよ。
あなたの見えないところでだって、毎日何時間も練習した。
これも、二人の夢の先にある私の幸せのため。
今度は、あなたの番だよ。
私を正式にあなただけの女にしてほしい。
あなたが認めてくれないと願いは叶わないんだから。
……約束、したでしょ?
もし、冗談だと思ってたとしても約束を破ってなんか欲しくない。
私は真剣に思いを伝えたまでだから。
うん、胸の奥ではまだ伝えきれてない熱い愛が滾たぎってる。
これを受け止められるのはあなただけ、私をあなたのものにしてくれた時やっと伝えられる。
ご褒美のつもりでもいいから、首を縦に振ってくれればいいから……!
……それとも、私が頑張ってあなたのものになりに行くしかないのかなぁ?
あなたが私を娶るしかないようにしないと、私はあなたのものになれないの?
やめろって、私はやめないよ?
あなたが私と結婚するって言ってくれれば済む話だもの。
あなたがその頑なな態度をやめてくれればいいんだよ。
そのためには、お仕置きしないとダメなのかな?
監禁して、婚姻届を書いてくれるまで逃がさない、とか。
素直にあなたの口から言ってくれた方が嬉しいんだけどね……
というか、どうして私と結婚するのを嫌がってるの?
ふーん、急に結婚とか言われてもよくわからない、か。
大丈夫だよ。私が惚れた身として大変なところは何でもするから。
あなたが気負うことは何にもない。
最低限私を支えて愛してくれるだけでもいいから。
ね、断る理由なんてないでしょ? 私たち何年心を通わせてきたのよ。
あ、そうそう、もう記者さんたちには言っちゃった。
私たち、結婚しますって。
もう私たちをみんなが夫婦として見てるんだろうね。
あなたが何と言おうとも、私たちは夫婦なんだよ?
あなたには断る理由どころか、断れる理由もないの。
いいでしょ? 私たちほどお似合いの男女はいないわ。
そうだ、私、男の子と女の子、一人ずつ産んで、“きょうだい”ダブルスを組ませたいの。
私たちの遺伝子をもってすれば、世界で活躍間違いなしよ!
その姿を親として応援するのが楽しみだわ……!
だから、あなたとは何としてでも結婚するんだからね?
はい、ありがとうございます。
私たちも、この優勝という結果だけをひたすら求め続けてきたので、長い間二人大変苦しい選手生活を歩みましたけれど、こうしてその歩んできた道は決して無駄じゃなかったんだよって、スポーツの神様が言ってくれてるのかなって、それが今大会の優勝という答えなんじゃないかって勝手に思ってます。
ただ、私たちもまだまだ一度だけの優勝を誇るつもりはないので、次も勝つ、お互いの限界まで出来ることを尽くしていこうかなと。
そういう意味でも、私たちがこの天辺てっぺんを取れるっていう確信を持てるのはこれからに向けても大切な意味に繋がっていくのかなって思ってます。
もちろん、これは応援してくださる皆様の力あってのことだと思ってますので、今ここに優勝を報告し、感謝の気持ちを申し上げます。
「それにしても、勝利が決まった瞬間の熱い抱擁、印象的でしたね」
えへへっ、それを周りから言われるのは恥ずかしいですよぉ。
その瞬間ばかりは込み上げてくるものもあり、叫びたい気持ちもあり、身体は疲れていたと思うんですけど、自分の中で決まったっていうのが分かった瞬間に彼に抱きついちゃってました。
あまりの飛びつきにタックルみたいになって押し倒しちゃいましたよね。
私も彼もそれを観客に見られてるとか、テレビとかで映されてるとか、もうどうでもよかったです。
とにかく気持ちを共有したいっていうのが強かったので。
「それどころか、キスまでしてませんでしたか?」
キッ、キス……!?
えっ、そ、そ、そうでしたか!?
私しちゃってました!?
私夢中になってたのでもう彼に飛びついてからメダル貰うまでの記憶がなくなってるんですけど、ほ、本当にやっちゃってました?
あの、私、あなたにキスしてた?
(男、頷く)
……はわわわわっ!
ごめんあの時はつい感情の昂りで私好き勝手しちゃってキスとか公衆の面前で恥ずかしいったらありゃしないよね!?
これからは嬉しさのあまりなんてこと絶対ないようにするからっ!
あ、気にしてない? ならよかったんだけど……
でも、ごめん。
……すみません彼の恥じらいぶりからして私がっつりしちゃってたみたいです。
って、皆さんはその光景を見てたんですよね。
恥ずかしい……
「それだけ二人の仲が深いってことなんでしょうか、では、ズバリ、勝利の秘訣は何ですか?」
勝利の秘訣、ですね。
やっぱり、信頼になるんじゃないですか。
プレーの最中にそこは彼が反応できるっていう瞬間、私が反応できるっていう瞬間が当然あるので、そこでいかに相手に委ねられるかっていう自信といいますか……自分たちを信じられてこそ通じ合えるものが強みに変わっていくような気がしますね。
これは二人でやっていく年月を重ねて、私たちは築き上げてきたので、そこが今安定した強さになっているんだと言えると思います。
それでダメだった時に、引きずることなく彼がダメなら仕方ないって、彼から見ればその逆で、そう思って次のプレーへ素早く意識を向けられるようになってきているので、それが一番この結果を手繰り寄せた成長なんだろうなって感じてます。
「今日まで沢山の苦労があったかと思いますが、その中で特に辛かったことはありますか?」
辛かったこと……
ダブルスを組んだ初めの頃はやっぱりどうしても、負けた時にどっちが悪いってなりがちだったんですよ。
あのプレー返せたよね。決められたよね。もっと出来たことあったよねって。
お互いではありますけど、私のミスで負けた時に、彼にちょっと冷たい態度とか、無視されたりみたいな露骨な意思を見せられて傷付くっていう負のループに嵌ってた時期がありましたね……
それが長く続けていくうちに薄れつつはあったんですけど、昨年の試合で、私のミスを懸命にリカバリーしてくれたプレーがあって、その瞬間に今までで一番私たちは二人でやってるんだなっていう感動と実感を得ました。
勝ったあと、ありがとうって言ったら、「お前の出来ないことを俺がやる、それが俺の役割だから」って言われちゃって。
もう、惚れましたよ。(笑)
それが私たちの転換点でした。
「そんな辛い日々を乗り越えての優勝、この二人でよかったですか?」
はい、もちろんです!
ダブルスとしても抜け目ない相互補完の私たちですし、試合以外でも今は楽しませてもらっているので。
むしろ、彼以外なんか全く考えられませんね。
本当に彼とダブルスを組めてよかったです。幸せです!
「では最後に、その長い年月の末の優勝を称えてお互いに一言お願いします!」
……俺を選んでくれてありがとうって、あなた以外を選ぶわけないでしょ。
それじゃ、私からは……
長い間、たくさんのすれ違いがあったと思うけど、いろんな意味で愛してるからね!
(抱きつく)
構えるなー! 別にキスしたりしないから!
最後までこんなのですみません……
いえ、ありがとうございました!
(場面転換 @二人きりのロッカールーム)
……ねえ、あなた、インタビューの時アナウンサーさんのことすっごい見てたでしょ。
え、インタビューだから当然?
ダメだよ、そんな言い訳は通用しない。
どんな理由があっても私以外の女を見るのは禁止って言ったよね?
そりゃあ、競技中ばかりは気にしてたら勝てないから唯一例外で許してあげてるけれど、インタビューはずっと私を見ながらでも問題ないでしょ?
うん、わかってくれればいいの。
あなたが見ていいのは私だけ。私だってあなた以外の男のことなんか興味ないから。
……ねえ、お互いの夢も果たしたところだし、結婚はいつにしようか?
え、なんで驚いてるの? 私前に言ったはずなんだけどな……
言ったよ。というか、私はその時すぐにでも結婚したいってプロポーズみたいなことを言ったけど、あなたが「まだ俺たちの夢の途中なんだから、それを果たしてからにしようか」って言ってきたんだよ?
それってつまり、私たちがこの大会で優勝出来たら結婚してもいいってことじゃなかったの?
散々この大会で優勝したいって気持ちを口にしてたから、夢って絶対このことだって思ってるんだけど、違わないよね?
そうでしょ? だったら一秒でも早く返事してよ。
私はあなたにそう言われた瞬間から、より強く今回の優勝に向けて心を燃やしてきたのよ?
あなたと共有する夢が叶えられるのはもちろんだけれど、それ以上にあなたと結婚したい気持ちがあって、そのためにひたすら練習してきたんだから。
本当は、決勝マッチポイントの決まった瞬間の抱擁は、優勝した喜びじゃなくて、あなたと結婚できる喜びだったんだから。
勢い余ってキスもしちゃった。
皆が見てる前だったから、私たちの関係を見せつけるみたいになっちゃったね。
こんなにも私はあなたのために頑張ったのに、あなたがしてくれた約束のために頑張ったのに、あなたはそれをなかったことにしようって言うの?
もしそうなら、私、泣くよ……?
そもそも私があなたとダブルスを組もうって言ったのはあなたと少しでも近づきたかったからなの。
そう、最初からあなたのことが好きでこの混合ダブルスは始まったんだよ?
だから、インタビューで言ったけど、あなたに冷たい態度を取られるのは本当に辛かった。
嫌われてるんじゃないかって不安になって、眠れなかったりもした。
唯一の救いは、あなたからペアを解散しようって言われなかったことかな。
私の活躍には素直に褒めてくれるし、嫌ってるんじゃないってわかって、やっとあなたの期待する私になったでしょ?
これが、愛の力なんだよ?
今になって、あなたも私と組めてよかったって思ってることがわかって安心したよ。
ずっと私が足を引っ張ってきたんじゃないかって、あなたとの夢が叶わないのは私のせい、私の頑張りがまだまだ足りないからだって、ずっと思ってた。
嬉しい。こんな私でもあなたは幸せを感じてくれるんでしょ?
ねえ、ここまであなたのために私は精一杯力を尽くしたわ。
わかってるって、わかってないよ。
あなたの見えないところでだって、毎日何時間も練習した。
これも、二人の夢の先にある私の幸せのため。
今度は、あなたの番だよ。
私を正式にあなただけの女にしてほしい。
あなたが認めてくれないと願いは叶わないんだから。
……約束、したでしょ?
もし、冗談だと思ってたとしても約束を破ってなんか欲しくない。
私は真剣に思いを伝えたまでだから。
うん、胸の奥ではまだ伝えきれてない熱い愛が滾たぎってる。
これを受け止められるのはあなただけ、私をあなたのものにしてくれた時やっと伝えられる。
ご褒美のつもりでもいいから、首を縦に振ってくれればいいから……!
……それとも、私が頑張ってあなたのものになりに行くしかないのかなぁ?
あなたが私を娶るしかないようにしないと、私はあなたのものになれないの?
やめろって、私はやめないよ?
あなたが私と結婚するって言ってくれれば済む話だもの。
あなたがその頑なな態度をやめてくれればいいんだよ。
そのためには、お仕置きしないとダメなのかな?
監禁して、婚姻届を書いてくれるまで逃がさない、とか。
素直にあなたの口から言ってくれた方が嬉しいんだけどね……
というか、どうして私と結婚するのを嫌がってるの?
ふーん、急に結婚とか言われてもよくわからない、か。
大丈夫だよ。私が惚れた身として大変なところは何でもするから。
あなたが気負うことは何にもない。
最低限私を支えて愛してくれるだけでもいいから。
ね、断る理由なんてないでしょ? 私たち何年心を通わせてきたのよ。
あ、そうそう、もう記者さんたちには言っちゃった。
私たち、結婚しますって。
もう私たちをみんなが夫婦として見てるんだろうね。
あなたが何と言おうとも、私たちは夫婦なんだよ?
あなたには断る理由どころか、断れる理由もないの。
いいでしょ? 私たちほどお似合いの男女はいないわ。
そうだ、私、男の子と女の子、一人ずつ産んで、“きょうだい”ダブルスを組ませたいの。
私たちの遺伝子をもってすれば、世界で活躍間違いなしよ!
その姿を親として応援するのが楽しみだわ……!
だから、あなたとは何としてでも結婚するんだからね?
クレジット
ライター情報
ヤンデレとか書きます。
Twitterアカウントは@yorugi_suu以外一切関与しておりませんのでご了承ください。
Twitterアカウントは@yorugi_suu以外一切関与しておりませんのでご了承ください。
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