家庭の不和が原因で家を飛び出してきた幼馴染を家に招き入れるが、思い詰めた彼女からとんでもないお願いをされることになる…

あ……おかえり。やっと帰ってきてくれた。

うん…ごめんね、こんな夜更けに…

詳しい事情はすぐ話すから…とりあえず中に入れてもらえる？

ありがとう…お邪魔します。




これが君の部屋…思ったより小ざっぱりしてるね。

え……あ、あぁ、そうなんだ。彼女さんが…

君、彼女できたんだ…なんか意外。

ううん、モテないって言いたいんじゃなくて、その…

高校時代はあんまり人と関わってない感じだったから、意外だなって…

そう、なんだ……うん、よかったね。君のこと、理解してくれる人ができて。

え？……あ、わたしはその…家出、してきた…

お父さんとお母さんが喧嘩してて…怖くて思わず家、飛び出してきちゃった…

すごい剣幕で怒鳴りあってて…わたしじゃ、止められなかった。

元々あんまり仲は良くなかったんだけど…今度こそ本当に離婚しそうで…

もうどうすればいいか分かんなくて…君のところに行くしかなかった。

でも迷惑だよね…君には彼女さんがいるんだから…

うん…ありがとう。とりあえず一晩だけ、泊まらせてもらうね…




君、もしかして床で寝るつもり？

ダメだよ。この家の主人は君なんだから。

わたしが床で寝るから、君はベッドを使って。

もう…相変わらず優しいね。昔と全然変わらない。

きっと彼女さんも、君のそういうところに惹かれたんだろうな…

うん、きっとそうだよ。付き合いの長いわたしが言うんだから間違いない。

じゃあその…彼女さんには悪いけど二人で寝る？

うん…このままじゃらちがあかないし、二人で同じところで寝た方が平等かなって。

大丈夫…やましいことは何もしないから。

それともわたしのこと、信じられない？

ありがとう…それじゃあ二人でベッドで寝よ。

(布団に入る)

ちょっとだけ狭いね…二人で寝てるから仕方ないけど。

こうして隣で寝るのっていつぶりかな？

そう、だね…たぶん、小学生の時に君の家でお泊まり会をした時以来だ。

けどあの頃は、隣で寝ててもここまで近いとは感じなかったね…

うん…お互い身体、大きくなっちゃったもんね。

ちょっとだけ、ドキドキする…

うん…分かってる。わたしより彼女さんのこと、大事にしてあげて。

(あくび)

ごめん、眠くなってきた…色々あって疲れたし…

今日は本当にありがとう…おやすみなさい。




あ……こ、これはその…！えっと…！

騙してごめん…でもね、聞いてほしい…！

わたしね、もうどこにも居場所がなくなっちゃった…

家には帰れない…帰りたくないよ…！

だけど彼女持ちの君の家にもずっとは居られないから…

せめて今日一晩だけ、わたしの彼氏になってください…お願いします。

うん…キスしようとしたのはそういうこと。ごめんね…

ダメ…？どうしても…？

じゃあ…手、貸して？

(自分の胸を触らせる)

どう…？それなりに大きいでしょ…？

たぶん、君を満足させてあげられると思う…

え、あ……ち、違う！わたしの好きな人は君だよ…！

君のこと、ずっと好きだった…！

だけど、わたしの知らないところで彼女作ってて…すごくショックだった…

君にとってわたしはその程度の存在だったんだなって…

違わないよ。君はわたしを彼女にしてくれなかった。だからそういうことなんだよ。

でも…だからって、はいそうですかって簡単には諦められないから…！

一晩だけでいい。わたしの恋人になって。

優しい君なら拒否しないって、信じてるから…

(キス)

卑怯な言い方だよね…ごめん。

お願い…今度は君からキス、して？

(キスされる)

嬉しい…ありがとう。

…そんな顔しないで。今はわたしのことだけ考えて。

(強く抱きしめる)

ギュー…あったかい。今なら辛いことも全部忘れられる。

君からも強く、ギュー、して？

(強く抱きしめられる)

ありがとう…このまま襲っちゃってもいいよ？

君になら何されても構わないから…大丈夫。

(キス)

ね……わたしのこと、めちゃくちゃにして？

・台本（ゆるボイ！）
家出した幼馴染が一晩だけ恋人になってほしいと頼んできた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎