ご機嫌よう。
こんな夜更けにどこかお出かけかい？
なんというかボクも退屈でね。
コンビニにでも行くのかい？
そうかそうか。
初対面でなんなんだが君の散歩について行ってもいいかな？
怪しむのも無理はない。
だが君はこんないたいけな少女を闇に見捨てていくひどい男なのかい？
それともそうだな、大声でも出してみようかな？
……いやぁ、分かってくれて嬉しいよ。
それじゃあ行こうか。
（間があるといいと思います）
それにしても君はどうしてこんな時間に外にいるんだい？
なんとなく？
気をつけた方がいいよ。
夜ってのは意外と危ないからね。
まあそういうとボクのほうがおかしいか。
ボクは日が出ている時間は外には出られないんだ。
なんというか、太陽が嫌いでね。
大した理由じゃないんだけどね。
あぁ、着いたようだよ。
行ってきなよ、ボクはここで待ってるよ。
気にしなくていい。
行ってきな。
（間があるといいと思います）
……あぁ、遅かったね。
……なんだい？これ。くれるのか？
ピザまん？
へぇ、そんなのがあるんだ。
……なかなかにおいしいじゃないか。
久しぶりだな、誰かとご飯を食べるのは。
また明日もボクと一緒にいてくれるかい？
（間があるといいと思います）
やぁやぁ、息災かい？
1日しかたってないがね。
今日はボクの散歩についてきてくれるかい？
君と一緒に行きたい場所があるんだ。
残念だが、ご飯は一緒には食べられないな。
一緒には…
（間があるといいと思います）
ここなんだが、いいところだろう。
月がよく見えるしなにより人間が少ない。
こんな静かな夜だと吸血鬼でもでるんじゃないかと思うよ。
君は居ると思うかい？
吸血鬼だよ、見たことあるかい？
ないのかい？
本当に？
実を言うとね、君の目の前にいるこのボクこそが吸血鬼なんだよ。
なに、信じなくてもいいよ。
すぐに体験することになるからね。
君と昨日いた時に思ったんだ。
きっとボクはこれから君を好きになっていくんだろうなって。
でもボクは吸血鬼で君は人間だ。
一人で生きるのはもう耐えられなかった。
君のせいで……
君のせいでボクは一人の怖さを知ったんだ。
君は誰かに殺されたことはあるかい？
あるわけないよな。
嬉しいよ。
君の初めてならなんでも。
ボクの同族になるのは死んでからだ。
楽しみだよ。
こんなに愉快なのは吸血鬼になって初めてだ。
歌でも歌いたいよ。
さぁこっちにおいで。
殺してあげる。
……あぁ、いいよその顔。
痛みは感じないよね？
ははっ、血も甘美だ。
やっぱり食事は誰かとする方がいい。
君は話してくれないが。
もうすぐだよ。
生まれ変わったらまた会おうね……

・台本（ゆるボイ！）
ボクっ子ヤンデレ吸血鬼に殺される
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
リトルブリッジ