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研究対象のダークエルフを助けたら、シンプルに惚れられた
written by 松平蒼太郎
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  • ダークエルフ
公開日2022年07月03日 23:41 更新日2022年07月03日 23:41
文字数
1906文字(約 6分22秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ダークエルフ
視聴者役柄
学者
場所
ダークエルフの寝ぐら→学者の研究室
あらすじ
異種族専門の学者である貴方は、流行り病に罹ってるダークエルフの寝ぐらに研究のために通っていた。
そんな時、寝ぐらをゴブリンに襲われてしまい、貴方は寝込んでいる彼女のために身体を張ることになるが…?
本編
(咳)

ん…?あぁ、なんだ。博士くんか…

今日も来てくれたんだね。こんな薄暗い寝ぐらに…

あはは…相変わらずだね、君は。こんな病弱なダークエルフを研究したいだなんて…

そうか…まぁ好きにすればいいさ。

見ての通り、わたしは弱っていて、君に対して何もできない。

うん…正直体を起こすのも億劫でね…なんだか日に日に病状が進んでいる気がする。

(咳)

ままならないものだな…どうしてこんな流行病いなどに罹ってしまったのか…

はは、手厳しいな…まぁ博士くんらしいといえば博士くんらしいが…

それにしても…毎日こんなところに通って飽きないのか?

そうか…研究のためだなんて、やっぱり君は博士くんだな。

君はダークエルフ専門の研究者なのかな?

あぁ…なるほど。異種族の研究者で、エルフを専門にしているというわけか…

先ほどから熱心にメモを取っているが…何を書いているんだい?

なんだ、ケチだな。教えてくれても減るものじゃなかろうに。

まぁいいけどね…どうせわたしも長くない命だ。存分に研究でも観察でもするといいさ。

あぁ。このままだと死ぬだろうね、わたしは。

自分の体のことだし、なんとなく分かるよ。あまり長くは生きられないってね。

情けない話だが、仲間たちからも見捨てられてね…

まぁ自分たちが感染するのを恐れたんだろうね。そのせいで置いていかれたんだけど。

その点、博士くんは平気でわたしの近くにいるけど…どうしてだい?感染対策はバッチリなのかな?

あはは…立派だね。研究に命をかけてるだなんて…

え?立派じゃないか。一つのことに熱心に取り組む人は素敵だと思うよ。

ふーん…それは周りの人間の、君を見る目がないだけだね。まぁぱっと見が変人なのは否定しないけど。

はいはい…少し黙ってるよ。ついでにちょっとだけ寝かせてもらおうかな…





んっ…あれ?ここは…

あぁ、博士くんのお家なのか…って、おい。その傷はどうした?

な……ゴブリンにやられた?どういうことだ?

…そうか。まさか呑気に寝ている間に、君に命を救われていたなんてね…

奴らがわたしの寝ぐらに侵入してきていたとは…想像しただけで恐ろしいな…

それにしても博士くん…君は勇者でもないのに、よく連中を巻けたな。

そうか…奴らも把握していない抜け道を使って脱出したのか…

って、呑気に話をしてる場合じゃないな。どれ、傷口を見せてみろ。

少し深いな…よくこんな傷でわたしを担いでこれたものだ。

ちょっと待ってろ…すぐに治癒魔法をかけてやるからな…





よし…応急処置としてはこんなものか。

ううん、これくらい大したことはない。

君に命を救われたからね。その恩返しさ。

(咳)

すまない…魔法を使ったらちょっとしんどくなっちゃったかな…少し寝かせてもらうよ。

(ベッドに戻る)

…ん?何をごそごそしている?

…薬?たしかこの流行り病はまだ治療薬は開発されてないって…

流石だな…まさか独力で薬を調合するとは恐れ入る。

いいよ。どうせこのまま放っておいても悪化するだけだ。

だったら一か八か、治る方に賭けて飲んだ方がいい。

あぁ。わたしが実験台になってやる。だからその薬を寄越してくれないか?

ありがとう…それじゃあ、いただきます。

(薬を服用)

あとはどうなるか…答えは神のみぞ知る、だな。

うん…君も休みたまえ。傷口が開くといけないから。

わたしも少し寝かせてもらうよ…さっき寝たばかりだけどね。

あぁ、おやすみ…きっと大丈夫。博士くんが作った薬だから。




おはよう、博士くん。怪我の調子はどうかな?

そうか。全快したか。わたしもだ。

ふふ…君の薬のおかげだよ。本当にありがとう。

(抱きしめる)

いや、なんとなくな…君のことを抱きしめたくなった。

分かってるさ。君がわたしを研究対象としてしか見ていないことぐらい。

分かってはいるんだけどね…それでもなんだか君のことが愛おしい。

わたし、変かな?君から離れたくない、ずっと一緒にいたいって思ってるんだけど…

なんだろうね、この気持ちは…これが恋ってやつなのかな?

うん、きっとそうだ。君はわたしを大切にしすぎた。

君の側にどんな理由があろうと、君はずっとわたしのそばにいて、命まで救ってくれた。それも二度も。

だからきっと…わたしは君を好きになったんだろう。

好きだよ、博士くん。君のことが大好きだ。

…珍しいね、君がそんな顔をするなんて。

けど…その困った顔も素敵だよ。一人の男の子って感じがして。

いいさ、今は分からなくても。いずれ分かる時が来る。

頭のいい君なら、理解できるまでそんなに時間はかからないだろう。

ついでにこれは、頑張った博士くんへのご褒美だ。

(キス)

何って?好きな人に対して行う接吻だよ。それくらい知ってるだろう?

あはは…さては君、女性への耐性がないな?

ということは、童貞でもあるわけだ。

ふふ、さぁ?どういう意味だろうね?

答えはじっくり考えて出せばいい。いつもわたしを研究している時のように、ね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
研究対象のダークエルフを助けたら、シンプルに惚れられた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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