- ヤンデレ
- 探偵
- クール
公開日2022年08月04日 18:31
更新日2022年08月04日 18:31
文字数
2183文字(約 7分17秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
探偵
視聴者役柄
助手
場所
探偵事務所
あらすじ
探偵である女と助手のあなたのお話。
ある時、捜査している事件の密室トリックを先に解き明かした者が、負けた者に一つ言うことを聞かせることが出来るという勝負を行う。
彼女に勝とうと事務所で必死になって考えるあなたに、彼女は息抜きを提案する。
ある時、捜査している事件の密室トリックを先に解き明かした者が、負けた者に一つ言うことを聞かせることが出来るという勝負を行う。
彼女に勝とうと事務所で必死になって考えるあなたに、彼女は息抜きを提案する。
本編
そろそろ君も疲れたんじゃないか?
流石に私も、今日中にあの密室の謎を解き明かすのは諦めた。
無理に思考を巡らせたところで、インスピレーションもロジックも絡まるだけさ。
今日は休んだらどうだ?
おやおや、私と勝負だからって、必死に粘るつもりかい。
そうか、何でも一つ、勝者の言うことを聞くっていう賭けに本気になってるのか。
その気なら、好きに藻掻けばいい。
でも、それなら、ちょっとお茶にしようか。
私が淹れてこよう。
まあ、普通なら、助手である君がすることだと思うんだが?
なんて、君は雑用係としてここにいてもらってるわけじゃないから、気にするな。
それに、君の思考に水を差すわけにはいかないだろ?
勝負をしているとはいえ、謎を解き明かすのが我々の使命なんだから。
(ドア)
(間)
お待たせ。
謎は解けたかい?
そう……
なら、私の勝ちだな。
(ドア)
(物が倒れる音)
これで、密室は完成。
厳密には、この内側からドアが開かなくなっただけで、外から開けられるようにはなってるが、同じことをすれば密室になるって事さ。
気になるなら、自分でドアが開くかどうか確認してみるか?
(ドア、開かない)
どうだ、これで事件の辻褄は合う。
そして、君が意地になってた勝負も決まり。
実際に証明されてしまったら、君も負けは認めてくれるよな?
騙したようで悪かった。
だけど、君に約束を果たしてもらうには、この方が確実だろうから。
逃げられない状況を作った方が、勝負の約束は絶対とはいえ、ね。
ということだ。
言うことを一つ聞いてくれるというのならば、君には今ここで、私の物になってもらおう。
ほら、逃げちゃダメ。
大体、この勝負を持ち掛けたのは君だろ?
それなのにルールを破るなんていう、そんな不義理があるか?
というより、最初からこんな勝負、私に身体を捧げたも同然だと思うんだが。
助手に舐められるとは、私もまだまだなのか?
それとも、こんな大胆なものを要求されるとは思ってなかったのか。
探偵の助手にしては、洞察力が足りないな。
好意なんてもの、無意識にも現れるサインがいくつもあると思うんだが。
これは、この一件だけの事じゃないさ。
事件を明かす私たちが探るのは、悪意だけではない。
人々のすべての感情が事象の鍵となり得るのだから、この女のどうしようもない恋心だって、見抜いて然るべきものなんだよ。
探偵の心意気を講じるのもほどほどにしよう。
折角の雰囲気がどこかへ行ってしまう。
どうした、さっきから、私を見る目が変だが。
そんなに私の気持ちが信じられないのか?
はぁ、困った助手だこと。
それなら、さらに驚くだろうことを教えてやろう。
私はな、君を助手としたとき……最初からそのつもりだったぞ。
本当のことを言うなら、君のことは、端から助手として雇ったつもりはないんだよ。
それを堂々と言えるはずもなく、便宜的に君に助手の肩書を与えただけで。
だが、安心してくれ。
君が探偵になるのに向いていないとか、そういうわけではない。
それは、今まで私と共に作ってきた実績で証明しよう。
とはいえ、抜けているところはあるだろうな。
君を助手にする時に渡した契約書、あの裏に何が書かれていたか、気付いてるか?
……やはりな。
もちろん私の方でも控えは取ってあるから、確認しようか。
これ、読めない文字ではないよな?
「乙は契約の受諾によって甲との婚姻の意思を示すものとする」
確かにこう書いてある。
そう、私を姑息と言いたいのか。
諦めてくれ、私は最初から姑息な人間さ。
そうでもなかったら、今の状況にだって至ってないだろう?
別に、君に逃げ場がなかったわけではない。
もはや、君から私の元へと飛び込んできたようなものなのに、そんな言い方はどうかと思うぞ?
ということだ。
だから、今回の賭けに関係なく、君は既に私の物なんだよ。
抵抗したければすればいい。
その抵抗が無意味だということを理解さえしているのなら。
さあ、そろそろ現実を受け入れてくれないか?
もう遅いか早いかの違いでしかないんだ。
本気で迫ってくる相手から逃げ続けるのも疲れるだろう?
そもそも、君の思うほど悪いことではないはずなんだがな。
今、本性を知って怖く見えているだけ。
でも、君に危害を加えようというわけではないんだ。
印象に囚われて、真実を見誤らないでほしい。
これは、助手としてだけではなく、私の夫としても。
まあいい、本能的な思考を今すぐに変えろなんてのも、自力では簡単ではないだろうからな。
ここからは、どうか君と私が助手と探偵だということは忘れて、男と女だってことだけを意識してくれ。
君が囚われている誤解の壁を私が取っ払ってあげるんだよ。
今夜は謎ではなく、君の警戒心を解いてみせよう。
君が何もしなくても、私に全てを任せてくれればいいんだ。
これも愛しい君のため。
ふふっ、やっと私の目を見てくれた。
もう、逸らさせない。
(ここから優しく)
……本当のこと、言ってもいいかな?
私、もう君に助手はさせたくないの。
だって、仕事柄、恨みを買うことも少なくないし、危ない調査もあるし……
もうずっと、君を守ることを一番に考えてしまって、仕事にならないんだよ。
だから、君には、私の庇護下にずっといて欲しいの。
出来ることなら閉じ込めたいよ……
それが、本当の願い。
罰ゲームにするには、あまりにも真剣すぎて言えなかったけれど。
それさえ守ってくれるなら、何だっていい。
だから、お願い。
私のものになって。
流石に私も、今日中にあの密室の謎を解き明かすのは諦めた。
無理に思考を巡らせたところで、インスピレーションもロジックも絡まるだけさ。
今日は休んだらどうだ?
おやおや、私と勝負だからって、必死に粘るつもりかい。
そうか、何でも一つ、勝者の言うことを聞くっていう賭けに本気になってるのか。
その気なら、好きに藻掻けばいい。
でも、それなら、ちょっとお茶にしようか。
私が淹れてこよう。
まあ、普通なら、助手である君がすることだと思うんだが?
なんて、君は雑用係としてここにいてもらってるわけじゃないから、気にするな。
それに、君の思考に水を差すわけにはいかないだろ?
勝負をしているとはいえ、謎を解き明かすのが我々の使命なんだから。
(ドア)
(間)
お待たせ。
謎は解けたかい?
そう……
なら、私の勝ちだな。
(ドア)
(物が倒れる音)
これで、密室は完成。
厳密には、この内側からドアが開かなくなっただけで、外から開けられるようにはなってるが、同じことをすれば密室になるって事さ。
気になるなら、自分でドアが開くかどうか確認してみるか?
(ドア、開かない)
どうだ、これで事件の辻褄は合う。
そして、君が意地になってた勝負も決まり。
実際に証明されてしまったら、君も負けは認めてくれるよな?
騙したようで悪かった。
だけど、君に約束を果たしてもらうには、この方が確実だろうから。
逃げられない状況を作った方が、勝負の約束は絶対とはいえ、ね。
ということだ。
言うことを一つ聞いてくれるというのならば、君には今ここで、私の物になってもらおう。
ほら、逃げちゃダメ。
大体、この勝負を持ち掛けたのは君だろ?
それなのにルールを破るなんていう、そんな不義理があるか?
というより、最初からこんな勝負、私に身体を捧げたも同然だと思うんだが。
助手に舐められるとは、私もまだまだなのか?
それとも、こんな大胆なものを要求されるとは思ってなかったのか。
探偵の助手にしては、洞察力が足りないな。
好意なんてもの、無意識にも現れるサインがいくつもあると思うんだが。
これは、この一件だけの事じゃないさ。
事件を明かす私たちが探るのは、悪意だけではない。
人々のすべての感情が事象の鍵となり得るのだから、この女のどうしようもない恋心だって、見抜いて然るべきものなんだよ。
探偵の心意気を講じるのもほどほどにしよう。
折角の雰囲気がどこかへ行ってしまう。
どうした、さっきから、私を見る目が変だが。
そんなに私の気持ちが信じられないのか?
はぁ、困った助手だこと。
それなら、さらに驚くだろうことを教えてやろう。
私はな、君を助手としたとき……最初からそのつもりだったぞ。
本当のことを言うなら、君のことは、端から助手として雇ったつもりはないんだよ。
それを堂々と言えるはずもなく、便宜的に君に助手の肩書を与えただけで。
だが、安心してくれ。
君が探偵になるのに向いていないとか、そういうわけではない。
それは、今まで私と共に作ってきた実績で証明しよう。
とはいえ、抜けているところはあるだろうな。
君を助手にする時に渡した契約書、あの裏に何が書かれていたか、気付いてるか?
……やはりな。
もちろん私の方でも控えは取ってあるから、確認しようか。
これ、読めない文字ではないよな?
「乙は契約の受諾によって甲との婚姻の意思を示すものとする」
確かにこう書いてある。
そう、私を姑息と言いたいのか。
諦めてくれ、私は最初から姑息な人間さ。
そうでもなかったら、今の状況にだって至ってないだろう?
別に、君に逃げ場がなかったわけではない。
もはや、君から私の元へと飛び込んできたようなものなのに、そんな言い方はどうかと思うぞ?
ということだ。
だから、今回の賭けに関係なく、君は既に私の物なんだよ。
抵抗したければすればいい。
その抵抗が無意味だということを理解さえしているのなら。
さあ、そろそろ現実を受け入れてくれないか?
もう遅いか早いかの違いでしかないんだ。
本気で迫ってくる相手から逃げ続けるのも疲れるだろう?
そもそも、君の思うほど悪いことではないはずなんだがな。
今、本性を知って怖く見えているだけ。
でも、君に危害を加えようというわけではないんだ。
印象に囚われて、真実を見誤らないでほしい。
これは、助手としてだけではなく、私の夫としても。
まあいい、本能的な思考を今すぐに変えろなんてのも、自力では簡単ではないだろうからな。
ここからは、どうか君と私が助手と探偵だということは忘れて、男と女だってことだけを意識してくれ。
君が囚われている誤解の壁を私が取っ払ってあげるんだよ。
今夜は謎ではなく、君の警戒心を解いてみせよう。
君が何もしなくても、私に全てを任せてくれればいいんだ。
これも愛しい君のため。
ふふっ、やっと私の目を見てくれた。
もう、逸らさせない。
(ここから優しく)
……本当のこと、言ってもいいかな?
私、もう君に助手はさせたくないの。
だって、仕事柄、恨みを買うことも少なくないし、危ない調査もあるし……
もうずっと、君を守ることを一番に考えてしまって、仕事にならないんだよ。
だから、君には、私の庇護下にずっといて欲しいの。
出来ることなら閉じ込めたいよ……
それが、本当の願い。
罰ゲームにするには、あまりにも真剣すぎて言えなかったけれど。
それさえ守ってくれるなら、何だっていい。
だから、お願い。
私のものになって。
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ヤンデレとか書きます。
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