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裏表の激しいアイドルは、本当はあなたのことが好きで好きでたまらない
written by らくがき
  • 罵倒
  • 少女
  • アイドル
  • わからせ
公開日2024年03月24日 21:14 更新日2024年03月24日 21:25
文字数
1659文字(約 5分32秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
裏表のあるヒロイン
視聴者役柄
暴言を吐かれるプロデューサー
場所
楽屋
あらすじ
アイドルであるヒロインは、ステージの上では明るいのに、裏ではとってもクールでドS。
プロデューサーのあなたは、裏できつい言葉を投げかけられてしまいます。
しかし、あなたが担当を外れると言うと、途端に態度が変わっていって……
本編
(ステージ上にて)

こんにちは~~!
うわ~、すごい! お客さんがたっくさん!
私のために集まってくれて、本当にありがと~~!

今日はみんなのために、全力で歌います!
最後まで楽しんでくださいね~っ!
それでは早速いくよ~!
まずはこの曲から!

………………
…………
……



(※超ローテンションで)
おつかれさんでーす。
あー、疲れた。

あ、プロデューサー。
飲み物ありがとう……

(飲み物を飲む)

……ん、これ……

私さ、前に言ったよね?
ステージ後のドリンクは、あの炭酸のジュースを買ってきておいてって。

しっかり頼んだつもりだったんだけどなー。
はぁ、私、あれが飲みたかったのに。

まあ、いいや。
じゃ、プリンは準備した?
あの有名店の超おいしいやつ。

ステージの後は、やっぱり甘いものが食べたくなるんだよねー。
最高に頑張った自分への、最高のご褒美ってカンジ?
そのくらいの贅沢は許されるよねぇ~

とっても楽しみだなぁ~。
それで、どこに置いてあるの?
……え、買ってきてない?

はあ。

プロデューサーってさ、ほんと使えないよね。
私がお願いした簡単なおつかいすらできないなんて、無能すぎるんじゃない?

え? そんなことを言われる筋合いはない?
このイベントを企画したのはプロデューサーだから、きちんとした存在意義がある……?

あは。
ねぇ、イベントが成功してるのって、誰のお陰かわかってる?
こんなにたくさんの人が集まったのも、観客が大盛り上がりなのも、あれもこれもぜーんぶ、私のお陰だよ?

みんな私を見るために、このイベントに来てるの。
私が可愛いから、企画は成功してるんだよ?

だーかーらー、プロデューサーがどれだけ無能でも、イベントは成功するんだよ。
プロデューサーの頑張りなんて、私の浮かべる笑顔のひとつよりも価値ないんだから。

黙って私のお願いだけ聞いてればいいんだよ。

じゃ、今からでも遅くないからさ、飲み物とプリン買ってきてよ。
私は優しいからねーw
もう一回チャンスをあげるw

精々頑張ってね。プロデューサーさん♡

……あれ、どうしたの?
そんな、かたまっちゃって。

それに……すっごく悲しそうな顔して。

え、辞める?
……は? どういうこと?

私とはもう釣り合わない?
後任にもっと優秀な人材を派遣するから心配するなって……

いや、でもそんな急に……

……へ? 最後の仕事くらいは間違わないように頑張る?
無能でも引継ぎくらいはできるから安心しろって……

そ、そんなことは……

で、でもさ、プロデューサーは私がデビューしたときから一緒にいるし……
そりゃあミスもあったけどさ、今更ほかの人に変えられないっていうか……

たくさん頑張ってくれてたのは知ってるし、私の心の支えになってるところがあったっていうか……
まあ、さ。やめる必要はないんじゃないかな……?

え、そんなことない?
自分みたいな無能がいなくなれば、私のアイドル活動はもっと成功するようになる?

私のためにいなくなったほうがいい?
もう決めたこと?

そ、そんなこと言わないでよっ!

……ごめん、私が悪かったよ。
プロデューサーは無能なんかじゃないよ。
あれもこれも私がわがまま言って迷惑かけてただけだから。

イベントが成功してるのも、私だけの力じゃないし。
プロデューサーとか、みんなが支えてくれたから成功したんだ。

それに私、知ってるから。
プロデューサーが毎日遅くまで、必死になって働いてくれてたこと。
すごく頑張ってるの、わかってるから!

仕事だから、働くのは当然?

違うよ!
あれだけ必死になって働いてくれてたのは……全部私のためなんでしょ!

私の夢だった、最高のアイドルを実現させるために……

それなのに、私、酷いこと言っちゃった。
ごめん……本当にごめん。

私って最低だよね。
一番感謝しないといけない相手に、きつく当たっちゃって。

ねぇ、もう辞めるなんて言わないで?
私、これからもアイドル頑張るから。
これからも私のこと、支えてくれないかな?

(数秒の間)

……うん、ありがとう。
私、これからはワガママ言わないから。
ちゃんと頑張るから。

……あのさ、私がプロデューサーにずっとちょっかいかけてたのはね。
それは、ずっとプロデューサーのことが……

ううん、なんでもない。
やっぱり、秘密。

だって私、アイドルだから。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
裏表の激しいアイドルは、本当はあなたのことが好きで好きでたまらない
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
らくがき
ライター情報
2024年からフリー台本を書き始めた、新米のフリー台本書くマンです。
pixivでもフリー台本を投稿しています。

まずは100本を目標にいろいろなジャンルの台本を書こうと思っています。
読む人が読みやすく、いい台本をたくさん作りだせるように頑張ります!
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