会社でミスを犯して落ち込んでいるあなた。
同僚が慰めてくれたので話を聞いていると、次第に風向きが怪しくなってきた……

話を全然聞いてくれない、あなたが大好きすぎるヤンデレヒロインとの会話。

……君、大丈夫？
さっき、上司に叱られてたでしょ。
顔、青ざめてるよ。

酷いよね。
あの上司は、独りよがりで身勝手だよ。
周りのことがなんにも見えてないし、責任をすべて君に擦り付けようとしてる。

え？ そんなことない？
君がミスをしたのが悪い？

自分を責めちゃダメだよ。
きっと、君は優しいからそういう風に思っちゃうんだ。
君は悪くない。
悪いのは全部あの上司だ。

（数秒の間）
（※以下、ヤンデレモード突入）

だから、君が責任を感じる必要なんてないんだぁ……。

君は息をしているだけでいいの。
この場に存在しているだけで、私の前にいるだけでいいの。

ねえ……もしこの会社が気に入らないなら、辞めちゃってもいいんだよ？
私が君を養ってあげるし、気に入らない上司もどこか遠くに飛ばしてあげるから。

あ、実は私ね、この会社の社長の娘なの。
社長令嬢……ってやつ？
本当は私、もっと昇進できるんだけど、あえて君と同じ部署に異動してもらったんだ。

できるだけ、君のそばにいたかったから。

君が望むなら、もっと上の地位につかせてあげてもいいよ。

今回のミスがあるし、そんなことは許されない？
ああ、そのことなら、揉み消すつもりだから問題ないよ。

っていうか、もうその方向に進んでる。
あれはあの気に入らない上司がチェックを怠ったのが悪いんだし、君は何も悪くないの。

そういうことにするの。

君がやるべきことはひとつだけ。
私のことだけ見てればいいんだよ。
その代わりに、私は君が望むことを何でもしてあげるから。

朝になったら君を優しく起こしてあげるし、ご飯だって食べさせてあげるし、甘い口調で寝かしつけてあげるし、ずーっと隣でお世話してあげるよ。

いついかなる時も、君のことを監視してあげるから、さっきみたいな馬鹿で愚かな生き物が現れたら、私が駆除してあげる。
君に歯向かう者がいたら、私がぜーんぶ消してあげるから。

どうしてそんなことをするのかって？

あはは、それはもちろん、君のことが好きだからだよ。
好きで好きで好きで好きで好きで好きだから。（※何回言ってもいい）

本当にその人のことが好きなら、このくらいのことはして当然……だよね？

そうだよね？ 私って普通だよね……？

（数秒の間）

え？ やりすぎ？
いくら相手のことが好きでも、過度な干渉をしすぎるのは異常？

流石に気持ち悪い…………？

いやだ……嫌だ嫌だ嫌だ！！

私は君のことが好き……好き好き好き好き！！！
だから君も、私のことが好きなの！
私のことが大好きなの！！！

両想い……だもんね？
私のこと、好きだよね？

ず～っと一緒にいたいよね？

（数秒の間）

（※嬉しそうな様子で）
うん、無言ってことは肯定ってことだよね？

それならさ、同棲とかしたくない？
好き同士なら、一緒に住んでてもおかしくないよね！

24時間365日、私と一緒に過ごしたほうがいいに決まってるよ！

ほら、私の家に行こう？
え、もちろん今からだよ。
会社には早退届だしておくから。

ねぇ、どうしたの？
まさか、逃げようとしてるの？

ダメだよぉ……逃げるなんて。
これから君のことは、私がすべて管理してあげるんだから……。

私のことを本当に好きになるまで、私と一緒に過ごすの。

あは、逃げても無駄だよ。
私は君のことを地の果てまで追いかけるから。
うふ、うふふふふふふ。

（主人公は逃げ出すが、思いっきりコケる）
（SE：コケる音）

あ……大丈夫？
擦りむいてない？

ふふふ……こんな肝心なところで転んじゃうなんて、ドジな人。
……でも、そういうところも好きだよ。

ごめんね、追い打ちみたいになるけど、抵抗しないように気絶してもらってた方が運びやすいから。

目が覚めるころには、君はもう私のおうちの中だよ。
だから少しの間、おやすみなさい。
私の愛しのダーリン♡

（頭部を強打する鈍い音）

・台本（ゆるボイ！）
優しい同僚かと思ったら、話の通じないやばいヤンデレ女だった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
らくがき