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世話焼きな大家さんの耳かき
written by 松平蒼太郎
  • 耳かき
  • 甘々
  • からかい
  • ファンタジー
  • 癒し
  • お姉さん
  • ボーイッシュ
  • 年上
  • 大家
  • 梵天
公開日2022年08月23日 16:21 更新日2022年08月23日 16:21
文字数
1924文字(約 6分25秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
大家
視聴者役柄
勇者
場所
大家さんの自室
あらすじ
勇者としての任務を終えた貴方は、疲労困憊で自分の住んでるアパートに帰ってきた。そんな貴方を見た大家さんは、貴方を自室に招き入れ、耳かきで癒してくれることになった。
本編
おかえり。今日も大変だったみたいだね。

うん、今の君の様子を見たら分かるよ。顔が疲労感満載だ。

それにあちこち擦り傷だらけ…またモンスター狩りで無茶したんだろう?

わたしの部屋においで。傷の治療してあげるから。ついでにご飯も食べていくといい。

気にしなくていいよ。わたしもちょうど暇してたところだからね。ついてきて。




…はい、これでよし。身体中、絆創膏だらけになっちゃったけど、少しの間我慢してくれ。

どういたしまして。住人とコミュニケーションを取るのも大家として当然のことだからね。

どうかした?何か気になるモノでも?

あぁ、これ?これは耳かき棒っていってね、耳の中の汚れを掃除するための道具さ。見るのは初めてかな?

そっか。よかったら、体験していく?

もちろん。全然迷惑じゃないし、むしろわたしも耳掃除の練習ができるから、大歓迎さ。

ふふ、いいよ。それじゃあわたしの膝の上においで。

うん。膝の上。膝くらいの高さに寝転がってもらえるとやりやすいから。

それともこんなおばさんの膝の上じゃ、リラックスできないかな?

あはは、ごめん。意地悪言っちゃったね。

わたしは嫌じゃないよ。君を膝の上に乗せるの。

遠慮しないで。今日一日頑張った君へのご褒美だと思ってさ。

…うん、いい子だ。素直な子は好きだよ。

それじゃあ初めての耳掃除、存分に体感してくれたまえ…

(耳かき)

これが耳掃除だけど…どうかな?悪くない感触だと思うんだけど…

そっか。ならよかった。提案した甲斐があったよ。

この絶妙な力加減が肝なんだ。強すぎても弱すぎてもダメ。

これでも手先を緻密に動かす作業が好きなんだ。だから付き合ってくれてありがとう。

ふふ、そうだね。耳掃除は相手がいないとできないからね。

お礼にもっと気持ち良くなるように耳の中、たくさん掻いてあげる。

(しばらく無言で耳かき)

…いい感じにリラックスしてきたかな?

あはは、そんなに褒めても何も出ないよ。

この耳かき棒ね、元々甥っ子に耳掃除をやってあげるために買ったんだ。

うん。あの子、こっちに来るたび、よく耳が痒いって言って指でほじるから、少し気になってね。

それはまぁひどい汚れだったよ。人の耳の中って、こんなにも汚れるものなんだってね。

もちろん、その後はこの耳かき棒で根こそぎ取り除いてあげたよ。

あ、もちろん使用した後はしっかり洗っているから安心してくれ。

うん。耳かき棒はきちんと手入れして、新品同然の状態で使うことが大切だから。

じゃないと、君も安心して耳掃除を任せられないだろう?

ちなみに甥っ子以外で耳掃除をするのは、君が初めてだ。

君の耳の汚れは…まぁ中程度といったところか。そこそこ汚れてるって感じ。

けどもう大丈夫…奥も手前も大体片付いたから。

あ、やっぱり気になる?棒の後ろについてる毛玉。

これは梵天。耳かき棒で取りきれなかった細かい汚れを拭き取るためのものだ。要するにブラッシングだね。

これからそれもやるから、じっくり味わってくれ。

(梵天)

ふふっ…やっぱりこしょばい?でも気持ちいいだろ?

そ。気に入ってくれて何よりだ。

…ん、こんなものかな。それじゃあ、おまけに…

(耳ふー)

君にはちょっと刺激が強すぎたかな?

いや?今のは耳掃除に必要不可欠というわけじゃない。単なるわたしの遊び心さ。

君の可愛い反応が見れるんじゃないかって思っただけ。

はは、ごめんごめん。それより逆をやるから、こっち向いて。

…その位置でいい?それじゃあ始めるよ。

(耳かき)

こっちもまぁまぁ汚れてるな…まずは手前から順にカリカリしていこうか。

眠たい?いいよ、このまま寝ても。あとで起こしてあげるから。

疲れてるんだろう?だったら無理しなくていい。

君は日夜、勇者として人々の安全を脅かすモンスターと身体を張って戦ってるんだ。疲れて当然さ。

今くらい、ゆっくりリラックスしていいんだ。

わたしに出来ることと言ったら、その手伝いくらいだからな。

いい子、いい子…今日もよく頑張ったな、えらいぞ。

疲れたらわたしのところにおいで…いつでも癒してあげる。

あぁ。耳掃除も膝枕もお安い御用さ。

わたしもこう見えて寂しがりだからね。話し相手になってくれると助かる。

うん。このアパート、住んでる人数が極端に少ないから。君はわたしの貴重な話し相手なのさ。

ありがとう。君は優しい子だな。

そんな君には…耳かき棒を奥の方まで突っ込んであげよう。

奥の汚れもばっちり取ってやるからな。

…大物、取れたぞ。少しはスッキリしたか?

よかった。それじゃあ、最後にお耳のブラッシングといこうか。

(梵天)

ふぅ…梵天もこれで終わり。お疲れ様…

(耳ふー)

あはは…ごめん、その反応が見たくてつい…

まぁまぁ…このままわたしの膝の上でおやすみ。

明日からまた頑張れるように、ここできちんと休め。いいな?

うん…君の帰りをいつでも待ってるよ、わたしは。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
世話焼きな大家さんの耳かき
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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