- 耳かき
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- 少年
- 兵士
- 耳吹き
- 梵天
- 戦後
- ツンデレ
公開日2024年02月07日 13:53
更新日2024年02月07日 13:53
文字数
1719文字(約 5分44秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
少年兵
視聴者役柄
女性兵士
場所
某所
あらすじ
戦争が終結し、戦地から撤退中の部隊とはぐれてしまった貴女。疲労で座り込んでいると、敵軍の少年兵が現れて…?
本編
なぁ、アンタ…こんなとこで何してんの?
部隊とはぐれた?そっか…じゃあアンタは…
……うん。敵だな、俺たち。でも戦争は終わったんだし、殺し合う必要はねえよな。隣、座るぞ…
(女兵の隣に座る)
けど驚いたな…まさか女が兵士やってるなんて。なんで?
へぇ…家族を養うため、か。そうだよな、正規兵って給料良いもんな。
俺?俺もアンタと同じだよ。弟と妹、養わなきゃいけねーから。俺の場合は傭兵だけど。
うん…長男の俺がしっかりしなきゃだから。傭兵でも何でもやって、稼がなきゃいけねーんだ……って、ナチュラルにガキ扱いすんな。撃つぞ?
(ため息)
…嘘だよ。抵抗する気のない女なんか、撃つ気になれねーよ。
……分かるよ。もう立ち上がる気力もねーんだろ?緊張の糸、解けちまったんだよな。
分かるって、俺もだもん。もう銃を持つ気にすらならねぇ…
…あぁ。しんどかったよな、戦争…俺ももう疲れた。この先はどうなってもいいかなーって…弟と妹が心残りだけど、金は送ったし、何とかなるだろ…
(懐をまさぐる)
……あ、まだ無くしてなかった。耳かき棒…
…うん。お守り代わりにって、持たせられた。病気で死んだ姉ちゃんに。これでよく、姉ちゃんに耳かきやってあげたもんだ…
…あ?耳かき?俺が、アンタに?なんで?
何となく、ね…分かった。じゃあ耳かきしてやるよ。枕…はねえから、俺の膝で我慢してくれ。
(膝枕)
じゃあ始めんぞ…そのままじっとしてろ。
(耳かき)
アンタ、耳ん中汚ねえな…まぁ、耳かきする余裕なんて無かったから、当然なんだろうけど…
うるせ…汚いのは事実だろ。女だろーが男だろーが、関係ねえよ。汚いもんは汚い。
ふん…デリカシーなくて、悪かったな。どうせ俺は育ちの悪い、クソガキだよ。
……そりゃどーも。まぁ、耳かきはただの気まぐれだよ。ホントならする義理もねえし。
でもやるからには、しっかり耳垢は取ってやる…それが、引き受けた側の責任ってやつだからな。
意外とは余計だ…俺は常にしっかりしてるよ。じゃなきゃ、ここまで生き残ったりしない。
…あ?アンタ、俺に喧嘩売ってんのか?的が小せえって、アンタも俺とそんな身長変わんねえだろ。
(ため息)
もぅいいよ…勝手に言ってろ。ほら、次梵天。細かい汚れ取っていくから…
(梵天)
ん…手慣れてるのは当たり前。弟と妹によくやってたし。あと姉ちゃんにも。
まぁな…何回もやってりゃ、嫌でも慣れる。ここにある銃と同じようにな。
だろ?道具の使い方なんて所詮、回数こなしたもん勝ちだし。慣れればそのうち、誰でも使えるようになる。そういうもんだ。
んなことより…そろそろ反対やるから、身体の向き変えて?
やだよ…なんで耳に息吹きかけなきゃいけないんだよ。それ、普通に要らなくね?
なんだよ、それ…てかアンタ、意外とわがままだな。甘えたがりかよ…
はいはい、わーったよ…じゃあ、ちょっとだけ…
(耳吹き)
はい、おしまい。じゃあ、今度こそ身体の向き変えて?
…照れてねえ。いいから変えろって。
…ん。そんじゃ、こっちも始めていくぞ…
(耳かき)
アンタって…やっぱ姉ちゃんに似てる。
うん、似てる。だから話しかけちまったのかもな。
見た目もそうだけど…微妙に厚かましいとこも、かな?
厚かましいって…耳かきと耳ふーねだってくる女が、厚かましくないわけねえだろ。
まぁ、でも…それくらい図太くなきゃ、戦場じゃ生き残れねえだろうし。ある意味スゲーよ、アンタは…ホント、スゲェ…
(しばらく無言で耳かき)
あ、デカいの発見…これ、きっちり取ってやらなきゃ…
痛くしねえって…いいから黙って耳かきされろ…
あと、もう少し…少しずつ、丁寧に、すくうように…
…うし、取れた。これは適当にその辺ポイして…
ばっちい言うな。ばっちいのは、アンタの耳垢だよ。
ははっ…アンタ、ホントに姉ちゃんみてえだ。昔よく、こんなやりとりしてたな…
…うるせ。泣いてねーよ。勝手に人を泣かしてんじゃねえって…
ぼ、梵天…梵天、するな…もう大まかなのは大体取れたし、さ…
(梵天)
なぁ…一瞬だけ、俺の姉ちゃんになってくれる…?
サンキュ…姉ちゃん、俺の耳かき、気持ちいい…?
へへ…ありがと。もっと気持ちいいって言ってもらえるように、これからも頑張るな…
そうだ…耳もフーってしてやるよ…特別、だからな?
(耳吹き)
これで、終わり…じゃあ俺、もう行くから、頭どけて?
(膝枕終わり)
ん…短い時間だったけど、アンタと話せてよかった。ありがとな。
おぅ…機会があったら、耳かきしてやるよ…またな。
部隊とはぐれた?そっか…じゃあアンタは…
……うん。敵だな、俺たち。でも戦争は終わったんだし、殺し合う必要はねえよな。隣、座るぞ…
(女兵の隣に座る)
けど驚いたな…まさか女が兵士やってるなんて。なんで?
へぇ…家族を養うため、か。そうだよな、正規兵って給料良いもんな。
俺?俺もアンタと同じだよ。弟と妹、養わなきゃいけねーから。俺の場合は傭兵だけど。
うん…長男の俺がしっかりしなきゃだから。傭兵でも何でもやって、稼がなきゃいけねーんだ……って、ナチュラルにガキ扱いすんな。撃つぞ?
(ため息)
…嘘だよ。抵抗する気のない女なんか、撃つ気になれねーよ。
……分かるよ。もう立ち上がる気力もねーんだろ?緊張の糸、解けちまったんだよな。
分かるって、俺もだもん。もう銃を持つ気にすらならねぇ…
…あぁ。しんどかったよな、戦争…俺ももう疲れた。この先はどうなってもいいかなーって…弟と妹が心残りだけど、金は送ったし、何とかなるだろ…
(懐をまさぐる)
……あ、まだ無くしてなかった。耳かき棒…
…うん。お守り代わりにって、持たせられた。病気で死んだ姉ちゃんに。これでよく、姉ちゃんに耳かきやってあげたもんだ…
…あ?耳かき?俺が、アンタに?なんで?
何となく、ね…分かった。じゃあ耳かきしてやるよ。枕…はねえから、俺の膝で我慢してくれ。
(膝枕)
じゃあ始めんぞ…そのままじっとしてろ。
(耳かき)
アンタ、耳ん中汚ねえな…まぁ、耳かきする余裕なんて無かったから、当然なんだろうけど…
うるせ…汚いのは事実だろ。女だろーが男だろーが、関係ねえよ。汚いもんは汚い。
ふん…デリカシーなくて、悪かったな。どうせ俺は育ちの悪い、クソガキだよ。
……そりゃどーも。まぁ、耳かきはただの気まぐれだよ。ホントならする義理もねえし。
でもやるからには、しっかり耳垢は取ってやる…それが、引き受けた側の責任ってやつだからな。
意外とは余計だ…俺は常にしっかりしてるよ。じゃなきゃ、ここまで生き残ったりしない。
…あ?アンタ、俺に喧嘩売ってんのか?的が小せえって、アンタも俺とそんな身長変わんねえだろ。
(ため息)
もぅいいよ…勝手に言ってろ。ほら、次梵天。細かい汚れ取っていくから…
(梵天)
ん…手慣れてるのは当たり前。弟と妹によくやってたし。あと姉ちゃんにも。
まぁな…何回もやってりゃ、嫌でも慣れる。ここにある銃と同じようにな。
だろ?道具の使い方なんて所詮、回数こなしたもん勝ちだし。慣れればそのうち、誰でも使えるようになる。そういうもんだ。
んなことより…そろそろ反対やるから、身体の向き変えて?
やだよ…なんで耳に息吹きかけなきゃいけないんだよ。それ、普通に要らなくね?
なんだよ、それ…てかアンタ、意外とわがままだな。甘えたがりかよ…
はいはい、わーったよ…じゃあ、ちょっとだけ…
(耳吹き)
はい、おしまい。じゃあ、今度こそ身体の向き変えて?
…照れてねえ。いいから変えろって。
…ん。そんじゃ、こっちも始めていくぞ…
(耳かき)
アンタって…やっぱ姉ちゃんに似てる。
うん、似てる。だから話しかけちまったのかもな。
見た目もそうだけど…微妙に厚かましいとこも、かな?
厚かましいって…耳かきと耳ふーねだってくる女が、厚かましくないわけねえだろ。
まぁ、でも…それくらい図太くなきゃ、戦場じゃ生き残れねえだろうし。ある意味スゲーよ、アンタは…ホント、スゲェ…
(しばらく無言で耳かき)
あ、デカいの発見…これ、きっちり取ってやらなきゃ…
痛くしねえって…いいから黙って耳かきされろ…
あと、もう少し…少しずつ、丁寧に、すくうように…
…うし、取れた。これは適当にその辺ポイして…
ばっちい言うな。ばっちいのは、アンタの耳垢だよ。
ははっ…アンタ、ホントに姉ちゃんみてえだ。昔よく、こんなやりとりしてたな…
…うるせ。泣いてねーよ。勝手に人を泣かしてんじゃねえって…
ぼ、梵天…梵天、するな…もう大まかなのは大体取れたし、さ…
(梵天)
なぁ…一瞬だけ、俺の姉ちゃんになってくれる…?
サンキュ…姉ちゃん、俺の耳かき、気持ちいい…?
へへ…ありがと。もっと気持ちいいって言ってもらえるように、これからも頑張るな…
そうだ…耳もフーってしてやるよ…特別、だからな?
(耳吹き)
これで、終わり…じゃあ俺、もう行くから、頭どけて?
(膝枕終わり)
ん…短い時間だったけど、アンタと話せてよかった。ありがとな。
おぅ…機会があったら、耳かきしてやるよ…またな。
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台本の創作は自由にやらせてもらっております。よろしくお願いします。
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