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落ち込んだ先輩彼氏を慰める彼女
written by のみやま
  • 甘々
  • カップル
  • 恋人同士
  • 年下
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月20日 21:22
文字数
1028文字(約 3分26秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
本編
-----(自宅にて)

…先輩。先輩ってば。聞いてます?
もう、さっきからずっと呼んでるのに。

どうしたんですか、一体。
ずぅーっと、上の空でしたよ?
何か心配事ですか?

…黙ったままじゃ、わかんないですよ。
心配事とはちがう? …そうですか。
…まぁ、嫌なら無理に聞き出したりはしません。

その代わり。
ちょっとこっち、来てもらえますか?
はい、私に背中を向けた状態で。
それじゃあ、…えいっ。
…どうですか?後ろからぎゅーってするの。
あったかいですよね?

…ねぇ先輩。
私ね、先輩と出会って、ホントに幸せなんです。
ほら、私って地味だし、成績も良くないし、得意なこともこれといってないし。
でも先輩は私のこと、「好き」って言ってくれた。
誰にでも分け隔てなく接して、誰かが困っているときは助けてあげて。
私にとっては、それって「普通」のことだって思ってた。
だけど、先輩はそんな私を好きになってくれた。
「普通」や「当たり前」なんて、思い込みだって教えてくれた。

たぶん今の私はもう、誰にでも分け隔てなく、なんてできない。
だって、私にとって先輩より優先できる人なんていませんから。

…先輩。
私、先輩の力になりたいです。
後輩としてじゃなくって、先輩の彼女として。

…うん。……うん。
…そっか。そうだったんですね。
先輩、こっちを向いてくれますか…?
…あらら、涙で目が真っ赤じゃないですか。

先輩、さっきは言いそびれちゃいましたけど、
私は先輩が必死になって頑張ってる姿を見て、好きになったんです。
先輩にとっては頑張ることは「普通」のことかもしれません。
でも、誰だって同じように頑張れるわけじゃない。
努力しても報われないことだっていっぱいあるんです。

今の先輩があるのは、今まで先輩がたくさん頑張ってきたからなんです。
それを、私は先輩の隣で見てきました。
もちろん、先輩の全てを見たわけじゃありません。
だけど、先輩が自分のためでも、他人のためでも、どんな時でも必死に頑張る姿を見てきた私にとって、
先輩が「ダメ」の一言で片づけられてしまうような人じゃないって、私は自信をもって言えます。

えへへ。ちょっと説教くさくなっちゃいましたね。
先輩なら大丈夫です。だから、涙を拭いてください。
先輩がいる限り、私は頑張れます。
私が頑張れる限り、先輩を支えます。

…おっと。ふふっ。
甘えたくなっちゃいました?
はい、いくらでも甘えてください。
また先輩が前を向けるようになるまで、こうやって一緒に居ますから。

先輩の思い、話してくれて嬉しかったです。
はい、私も大好きですよ。先輩。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
落ち込んだ先輩彼氏を慰める彼女
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
のみやま
ライター情報
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