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1つ傘の下で
written by のみやま
  • ラブラブ
  • 甘々
  • 幼なじみ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
1097文字(約 3分40秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
大雨が降る放課後。
待っていた幼馴染がやっと現れました。
本編
お待たせ~。
ごめんね、なかなか先生の話終わんなくて。
とりあえず行こっか。

うわぁ…結構降ってるなぁ。
私? うん、一応折り畳みは持ってるよ。
でも結構雨強いから、気を付けないと濡れちゃうかも。

…えっ。 いいの?
えへへ、ありがと。 じゃあ入れてもらっちゃおうかな。
思ったより大きいんだね、この傘。

うん、準備できた。 忘れ物もなし、っと。
それじゃ行こっ。

---

いや~。 まさかこんなに降るとはね。
予報? もちろん見てたよ。

でも降水量まで見てなかったし、
そんなに確率も高くなかったから折り畳みでいいかなって。
今日はキミに待っててもらって助かった~。

いや、そんなつもりじゃないって。
いつも頼りにしてるってば。
…まあちょっぴりだけ? 「使い勝手いいなー」って思うときもあるけど。

その代わり、ちゃんとお礼もしてるじゃん。
いや、宿題写させてあげるのはれっきとしたお礼でしょ?

キミが断るのがいけないんだよっ。
まったく、そういうとこ真面目だよねー。
…はいはい、私は不真面目ですよーだ。

さっき?
あー…先生の話?
まぁ、色々と…ね。

ほら、先週進路書く紙提出しないといけなかったでしょ?
私特に希望もないから、白紙で出したの。

…なに、なんでそんなビックリした顔?

いや、ホントに希望とかないんだって。
勉強は確かに好きだし、成績もそんなに悪くはないけど。

それで、「やりたいことは無いのか」って散々聞かれてさ。
「無いです」ってずっと言ってるのに、全然聞いてくれなくて。
「今の成績なら行きたいとこ行って、やりたいことやれるのに」、って。

別に私はいいんだよ。
現状に満足できてるなら、それで。

成績のことで親にとやかく言われることもないし。
クラスで友達と好きな話して、授業も受けて。

今の日常が楽しいし、満足してるから。
卒業したらフリーターで働けばいいし、
「将来やりたいこと」とか、興味ないかなって。

そういやキミはなんて書いたの? 進路。
…えっ。 本気?
あれは趣味だって言ってたじゃん。

…へぇ、意外。
いや、バカにするとかじゃなくて。
将来やりたいこと、って選ぶとは思わなかったから。

それってさ、専門の学校に行くってこと?
…そっか。 じゃあ卒業したら、引っ越しちゃうんだ。

…。

そっか…。

うん、ちょっと…っていうか、結構ビックリした。
普段そんな風に見えなかったし。

…ううん、すごくいいと思う。
私は夢とか、そういうの無いから。
ちょっと羨ましい。

応援するよ、キミの夢。
って言っても、引っ越すなら遠くからの応援になっちゃうけど。

…。

ねぇ。
「私もついて行きたい」って言ったら、
…どうする?

…なーんてね。
ごめん、気にしないで。

傘、入れてくれてありがと。
じゃあまた来週。 ばいばいっ。

(去っていく駆け足音)
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
1つ傘の下で
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
のみやま
ライター情報
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