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公開日2025年08月06日 22:41
更新日2025年11月05日 22:00
文字数
2110文字(約 7分2秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
逃避行の最中、大雨に見舞われた皇子とメイド。
偶然見つけた空き家で束の間の休息を取る……
()内はト書き、SEの挿入などにご活用ください。
偶然見つけた空き家で束の間の休息を取る……
()内はト書き、SEの挿入などにご活用ください。
本編
(屋根を叩きつけるような雨音)
(入口のドアが軋むような音を立てながら開く。)
(メイドが薪を抱えて部屋に入ってきて、ドアが閉まる。)
殿下、今日はここで暖を取る事と致しましょう
(メイドは薪を暖炉に放り投げて手際よく火を点ける)
さあ、こちらの長椅子にお掛けになってください
私も座れ、ですか?いけませんわ。ただの従者が殿下と同じ椅子に座るなど……。え?この間こっそり玉座に座ってただろう?…え、見てらしたんですか?じゃなかった…うふふ、何の事やら……そんな、サボりついでに玉座の感触が気になって座ってみた、なんて事……ありませんわ
……なんでしょうかそのため息は……。お前はいつも通り、ですか?ええまあ、こんな時こそ明るく楽しく振舞いませんと。ほらほら、殿下の笑顔も素敵なのですから、笑う事を忘れてはいけませんよ?
いいから座れ?……はあ、そこまでおっしゃられるなんて……もしかして、人肌が恋しくなっておられます?そうならそうと言ってくださいよ~。それとも、殿下ともあろうお方が寂しいから横に座ってとは言いづらいですか?私達の仲でそんな見栄を張った所で…(笑)
という訳でお隣失礼いたしますわ
(沈黙が続く)
……震えておられるのですか?殿下。……大丈夫です。陛下も、そして城の者たちも、殿下を送り出したのは国の未来に繋がる、希望の一手として殿下を送り出したのです。……だから、城の皆もきっと大丈夫ですよ
それでも不安ですよね……。分かります。……そういえば、こんな物がありました。……じゃん!はい、耳かきです。え?なんで持っているのかって?う~ん、あの喧騒の中で、身支度をしている時に、たまたま目に着いたんです。気が付いたら荷物と一緒にしまい込んでしまいました
ああ、懐かしいですね……。殿下が幼い時には毎日のように耳かきをせがんでこられましたよね……。ふふっ。あの時の殿下は可愛かったですね~。
ああ、拗ねないでください。でもどうです?久しぶりに私のお膝の感触を味わって見ませんか?な~んて……
(皇子、メイドの膝の上へ頭を乗せる。)
……あら? 意外と素直ですね……。……それでは、右耳から失礼いたします……
(メイドが耳かきを始める。)
耳垢……いっぱいですね……。
殿下がうんと小さい頃には、こんなにたくさん溜まっている事は無かったですよ?
……懐かしいですね。……こうしてると、あの平和だった頃を思い出します……。
殿下が散々やんちゃな事をなさるので、使用人たちは皆頭を悩ませていたんですよ?すぐに物を壊したり……突然遊びに付き合わされたり……。
それでも、私にこうして耳かきされている時は大人しくなられるので、メイド長から毎日殿下の耳かきして!なんて懇願され……。おかげですっかり耳かきが得意になってしまいました。
でも、ある時から耳かきを頼まれなくなって……私はとても寂しかったんですよ?……あんまりお話をさせても貰えなくなりましたし……。なんです?やっぱり思春期で恥ずかしくなったんですか?……。……え?黙秘する? ……あら?お耳が少し紅くなっておられますよ?……。ふふっ……そんな殿下も、とっても可愛いです……。
……そろそろ、この一際大きい耳垢が取れそうです……。……よし、取れた……。あとは、細かいのを丁寧に取って……。
……はい、右耳は完了です。それでは、今度は左耳です。このまま私の膝の上で、ごろんとしてくださいね。
(膝の上で向きを変える。)
はい。とてもお上手です。……では、左耳も綺麗にして差し上げますね……。
こっちも、沢山溜まっていますね……。これはお城に帰った後も、定期的にお掃除して差し上げませんと…….
いいえ、良くありませんわ。こんなに溜めてしまったら、大事な祭事の最中に、ポロっと耳垢が出てきてしまいます。そんなの……(笑)殿下の……(笑)……こ、沽券に関わりますわ……。
す、すみません。思わず想像したら可笑しくて……。でも、そんな恥ずかしい殿下を皆に見せられないのは本当ですよ?
ですから、この耳かきでお耳を綺麗にしませんと……。
(長めの沈黙)
……え?……震えてるよ?……私が……ですか……?
……すみません……殿下……。謝らなくて良い……ですか?お優しいですね……。
……私も……こんな事になるなんて……思っていませんでしたから……。……張り切って耳かきのご提案などしてみて、誤魔化しているつもりでしたが……殿下にはお見通しだったのですね……。
……城には、そろそろ反乱軍が攻め入ってくるころでしょうか……。陛下の機転で私達だけは逃げ出せましたが……。他の皆は大丈夫でしょうか……。
でも、今私達に出来る事は、隣国に向かい、助けを求める事です……。
……殿下の事、命を懸けて御守りいたします。
(少しの沈黙)
……そのためには、今はこうして英気を養いませんと……。こんな天気では移動もままなりませんから……
……殿下も、私の事を守ってくださるんですか…? ……ふふっ。嬉しいです。でも殿下はいずれこの国の王になられるお方です。ただの使用人一人の為に命を懸けるなどと……あってはなりませんよ……?
……強情ですね……。お気持ちは嬉しいですが……。殿下の命は国の為に、未来のためにあるのですよ……?
……え? たった一人の民すら守れない王になどなりたくない……ですか?
(少しの沈黙)
……嬉しいです。殿下がそのように立派な事をおっしゃるようになって……やんちゃで、幼かったあの頃の殿下はもういないのですね……。
……って、気が付いたら眠っておられる……。
……言葉はかっこよかったのになあ……。耳かきで寝かしつけられながらだもんなあ……。
……お布団を掛けましょうか……。
(毛布をかける)
……絶対……生きて帰りましょうね……
(入口のドアが軋むような音を立てながら開く。)
(メイドが薪を抱えて部屋に入ってきて、ドアが閉まる。)
殿下、今日はここで暖を取る事と致しましょう
(メイドは薪を暖炉に放り投げて手際よく火を点ける)
さあ、こちらの長椅子にお掛けになってください
私も座れ、ですか?いけませんわ。ただの従者が殿下と同じ椅子に座るなど……。え?この間こっそり玉座に座ってただろう?…え、見てらしたんですか?じゃなかった…うふふ、何の事やら……そんな、サボりついでに玉座の感触が気になって座ってみた、なんて事……ありませんわ
……なんでしょうかそのため息は……。お前はいつも通り、ですか?ええまあ、こんな時こそ明るく楽しく振舞いませんと。ほらほら、殿下の笑顔も素敵なのですから、笑う事を忘れてはいけませんよ?
いいから座れ?……はあ、そこまでおっしゃられるなんて……もしかして、人肌が恋しくなっておられます?そうならそうと言ってくださいよ~。それとも、殿下ともあろうお方が寂しいから横に座ってとは言いづらいですか?私達の仲でそんな見栄を張った所で…(笑)
という訳でお隣失礼いたしますわ
(沈黙が続く)
……震えておられるのですか?殿下。……大丈夫です。陛下も、そして城の者たちも、殿下を送り出したのは国の未来に繋がる、希望の一手として殿下を送り出したのです。……だから、城の皆もきっと大丈夫ですよ
それでも不安ですよね……。分かります。……そういえば、こんな物がありました。……じゃん!はい、耳かきです。え?なんで持っているのかって?う~ん、あの喧騒の中で、身支度をしている時に、たまたま目に着いたんです。気が付いたら荷物と一緒にしまい込んでしまいました
ああ、懐かしいですね……。殿下が幼い時には毎日のように耳かきをせがんでこられましたよね……。ふふっ。あの時の殿下は可愛かったですね~。
ああ、拗ねないでください。でもどうです?久しぶりに私のお膝の感触を味わって見ませんか?な~んて……
(皇子、メイドの膝の上へ頭を乗せる。)
……あら? 意外と素直ですね……。……それでは、右耳から失礼いたします……
(メイドが耳かきを始める。)
耳垢……いっぱいですね……。
殿下がうんと小さい頃には、こんなにたくさん溜まっている事は無かったですよ?
……懐かしいですね。……こうしてると、あの平和だった頃を思い出します……。
殿下が散々やんちゃな事をなさるので、使用人たちは皆頭を悩ませていたんですよ?すぐに物を壊したり……突然遊びに付き合わされたり……。
それでも、私にこうして耳かきされている時は大人しくなられるので、メイド長から毎日殿下の耳かきして!なんて懇願され……。おかげですっかり耳かきが得意になってしまいました。
でも、ある時から耳かきを頼まれなくなって……私はとても寂しかったんですよ?……あんまりお話をさせても貰えなくなりましたし……。なんです?やっぱり思春期で恥ずかしくなったんですか?……。……え?黙秘する? ……あら?お耳が少し紅くなっておられますよ?……。ふふっ……そんな殿下も、とっても可愛いです……。
……そろそろ、この一際大きい耳垢が取れそうです……。……よし、取れた……。あとは、細かいのを丁寧に取って……。
……はい、右耳は完了です。それでは、今度は左耳です。このまま私の膝の上で、ごろんとしてくださいね。
(膝の上で向きを変える。)
はい。とてもお上手です。……では、左耳も綺麗にして差し上げますね……。
こっちも、沢山溜まっていますね……。これはお城に帰った後も、定期的にお掃除して差し上げませんと…….
いいえ、良くありませんわ。こんなに溜めてしまったら、大事な祭事の最中に、ポロっと耳垢が出てきてしまいます。そんなの……(笑)殿下の……(笑)……こ、沽券に関わりますわ……。
す、すみません。思わず想像したら可笑しくて……。でも、そんな恥ずかしい殿下を皆に見せられないのは本当ですよ?
ですから、この耳かきでお耳を綺麗にしませんと……。
(長めの沈黙)
……え?……震えてるよ?……私が……ですか……?
……すみません……殿下……。謝らなくて良い……ですか?お優しいですね……。
……私も……こんな事になるなんて……思っていませんでしたから……。……張り切って耳かきのご提案などしてみて、誤魔化しているつもりでしたが……殿下にはお見通しだったのですね……。
……城には、そろそろ反乱軍が攻め入ってくるころでしょうか……。陛下の機転で私達だけは逃げ出せましたが……。他の皆は大丈夫でしょうか……。
でも、今私達に出来る事は、隣国に向かい、助けを求める事です……。
……殿下の事、命を懸けて御守りいたします。
(少しの沈黙)
……そのためには、今はこうして英気を養いませんと……。こんな天気では移動もままなりませんから……
……殿下も、私の事を守ってくださるんですか…? ……ふふっ。嬉しいです。でも殿下はいずれこの国の王になられるお方です。ただの使用人一人の為に命を懸けるなどと……あってはなりませんよ……?
……強情ですね……。お気持ちは嬉しいですが……。殿下の命は国の為に、未来のためにあるのですよ……?
……え? たった一人の民すら守れない王になどなりたくない……ですか?
(少しの沈黙)
……嬉しいです。殿下がそのように立派な事をおっしゃるようになって……やんちゃで、幼かったあの頃の殿下はもういないのですね……。
……って、気が付いたら眠っておられる……。
……言葉はかっこよかったのになあ……。耳かきで寝かしつけられながらだもんなあ……。
……お布団を掛けましょうか……。
(毛布をかける)
……絶対……生きて帰りましょうね……
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