公開日2021年06月05日 18:00
更新日2021年08月07日 22:45
文字数
1441文字(約 4分49秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
本編
ねぇ……
ねぇって……
僕の声、聞こえてる……?
良かった。
聞こえているんだね。
身体が動かなくて、少しツライかな?
だけどもう少しだけ、我慢していてね……?
あ。周りを見渡しても、誰もいないよ?
だって、今の僕には「実体」がないんだから。
「僕」が、誰かって……?
ねぇ、本当に「僕」のこと、思い出せないのかな?
僕はね、君がかつて"死ぬ程愛してる"って言ってくれていた、君の「推し」のキャラクターだよ……?
君があんなにも僕のことを愛してくれてることに気付いた時、僕はとーっても嬉しくなって、「あの世界」の中から、1人で抜け出してきたんだ。
そして、僕はあの世界での「実体」を捨て置いて、それからずっと、君の側にいたんだよ……?
君はなかなか僕の存在に気付いてはくれなかったけどね、僕たちはとっくに、「両想い」だったんだ……
それなのに……
君はいつからか、ちっとも僕のことを思い出してくれなくなったよね……?
僕のこと、もう、名前も顔も、思い出せないのかな……?
僕は今でも君のこと、こんなにも愛しているのにね……?
覚えているかなぁ……
君は昔、あの世界にいた「実体」のある僕をうっとりと見つめながら、こう呟いていたんだよ?
"二次元のキャラクターは一生自分のことを裏切らないから、安心して自分の一生を捧げられる"って。
それなのに、君は僕のことを簡単に「裏切る」んだ……?
君は、あれだけ僕に夢中になっていたはずなのに……
あっさりと僕のことを忘れ去って、いとも簡単に、また次の「推し」を見つけたの……?
そんなの、オカシイよね?
僕は君を信じて君に一生を捧げたのに、君が僕のことを裏切るなんて、納得がいかない……
ねぇ、早く、僕のことを思い出してよ……
思い出してくれるまで、君の身体の呪縛も解いてなんてあげないからね……
ほら、早く……
もう一度僕のことを必要としてみせて?
もちろん、僕は今でも変わらずに君が必要だよ?
君が狂おしい程に愛しいんだ……
はぁ……
いっそのこと、君をこのまま「こっちの世界」にまで引きずり出しちゃってもいいかなぁ……?
だって君は昔から、僕と出会ったあの時から既に、「リアル」の世界になんて興味がなかったよね?
リアルの世界の人間はいつだって君のことを平気で傷付けるし、嘘もつくし、幻滅だってさせるんでしょ?
こんな場所にずっといたってさ、君も楽しくないよね?
それなら僕と同じように、君もその「実体」を捨ててしまって、そして君のことを永遠に裏切らないこの僕と……「1つに」なろう……?
そうしたら、君は絶対に僕のことを思い出してくれるだろうし、思い出してくれさえすれば、君は再び僕のことを愛して、そして、永遠に一緒にいられるよね?
……どうして、首を振ろうとしてるの……?
だからほら、思い出してってば!!
あの頃、僕と結婚することが、君の1つの大きな「夢」だったんだよ!?
それが今、君が望みさえすれば簡単に叶う状況だっていうのに……
……それとも君は、そんなにも今の「推し」のキャラクターのことが好きだとでもいいたいわけ……?
そんな浮気、許されるのかな?
僕は絶対に許さない……
僕じゃない違う誰かを推してる君なんか、シネばいい……
ねぇ、どっちがいいかな?
僕が今、君の首を呼吸ができなくなるまでずーっと強く締め上げてみせるのと、君が、僕と一緒に実体のない世界にまでくることを選んで、永遠に、幸せに、2人だけの時間を過ごしていくこととさぁ……
どっちが君にとって幸せなのか、もう、わかるよね?
はぁ……やーっと、僕たちは出会えるんだね。
とーっても、幸せだよ……?
さ、早く、大嫌いなリアルの世界から抜け出して、楽になろうね……?
フフッ……フフフッ……
おわり
ねぇって……
僕の声、聞こえてる……?
良かった。
聞こえているんだね。
身体が動かなくて、少しツライかな?
だけどもう少しだけ、我慢していてね……?
あ。周りを見渡しても、誰もいないよ?
だって、今の僕には「実体」がないんだから。
「僕」が、誰かって……?
ねぇ、本当に「僕」のこと、思い出せないのかな?
僕はね、君がかつて"死ぬ程愛してる"って言ってくれていた、君の「推し」のキャラクターだよ……?
君があんなにも僕のことを愛してくれてることに気付いた時、僕はとーっても嬉しくなって、「あの世界」の中から、1人で抜け出してきたんだ。
そして、僕はあの世界での「実体」を捨て置いて、それからずっと、君の側にいたんだよ……?
君はなかなか僕の存在に気付いてはくれなかったけどね、僕たちはとっくに、「両想い」だったんだ……
それなのに……
君はいつからか、ちっとも僕のことを思い出してくれなくなったよね……?
僕のこと、もう、名前も顔も、思い出せないのかな……?
僕は今でも君のこと、こんなにも愛しているのにね……?
覚えているかなぁ……
君は昔、あの世界にいた「実体」のある僕をうっとりと見つめながら、こう呟いていたんだよ?
"二次元のキャラクターは一生自分のことを裏切らないから、安心して自分の一生を捧げられる"って。
それなのに、君は僕のことを簡単に「裏切る」んだ……?
君は、あれだけ僕に夢中になっていたはずなのに……
あっさりと僕のことを忘れ去って、いとも簡単に、また次の「推し」を見つけたの……?
そんなの、オカシイよね?
僕は君を信じて君に一生を捧げたのに、君が僕のことを裏切るなんて、納得がいかない……
ねぇ、早く、僕のことを思い出してよ……
思い出してくれるまで、君の身体の呪縛も解いてなんてあげないからね……
ほら、早く……
もう一度僕のことを必要としてみせて?
もちろん、僕は今でも変わらずに君が必要だよ?
君が狂おしい程に愛しいんだ……
はぁ……
いっそのこと、君をこのまま「こっちの世界」にまで引きずり出しちゃってもいいかなぁ……?
だって君は昔から、僕と出会ったあの時から既に、「リアル」の世界になんて興味がなかったよね?
リアルの世界の人間はいつだって君のことを平気で傷付けるし、嘘もつくし、幻滅だってさせるんでしょ?
こんな場所にずっといたってさ、君も楽しくないよね?
それなら僕と同じように、君もその「実体」を捨ててしまって、そして君のことを永遠に裏切らないこの僕と……「1つに」なろう……?
そうしたら、君は絶対に僕のことを思い出してくれるだろうし、思い出してくれさえすれば、君は再び僕のことを愛して、そして、永遠に一緒にいられるよね?
……どうして、首を振ろうとしてるの……?
だからほら、思い出してってば!!
あの頃、僕と結婚することが、君の1つの大きな「夢」だったんだよ!?
それが今、君が望みさえすれば簡単に叶う状況だっていうのに……
……それとも君は、そんなにも今の「推し」のキャラクターのことが好きだとでもいいたいわけ……?
そんな浮気、許されるのかな?
僕は絶対に許さない……
僕じゃない違う誰かを推してる君なんか、シネばいい……
ねぇ、どっちがいいかな?
僕が今、君の首を呼吸ができなくなるまでずーっと強く締め上げてみせるのと、君が、僕と一緒に実体のない世界にまでくることを選んで、永遠に、幸せに、2人だけの時間を過ごしていくこととさぁ……
どっちが君にとって幸せなのか、もう、わかるよね?
はぁ……やーっと、僕たちは出会えるんだね。
とーっても、幸せだよ……?
さ、早く、大嫌いなリアルの世界から抜け出して、楽になろうね……?
フフッ……フフフッ……
おわり
クレジット
ライター情報
初めまして。蚊ネコと申します。
演じる方、聴く方が楽しめるような台本を目指しています。
お気軽にご使用いただけますと非常に嬉しいです!!アドリブや一人称・タイトル変更もご自由にどうぞ!!
※お手数ですが、ゆるボイ!さんの規約は必ずお守りください!!
※素敵なクソデカ感情作品を利用実績に埋め込ませる作業をたまにします。ご容赦くださいますと幸いです。
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