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【ヤンデレ】記憶を失って目を覚ましたらギャルの彼女が居た。
written by しおぱいたん
  • NTR
  • 学生
  • 同級生
  • ギャル
  • ヤンデレ
  • 病院
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
7975文字(約 26分35秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ギャル(彼女?)
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
交通事故で記憶喪失になったあなたの前に、彼女だと言い張るギャルが現れる。
しかし、どうやら彼女の話には嘘があるようで……?

【解釈】
・ホンモノの彼女が聴き手を捨てた
・ギャルが嘘偽りを話した
のどちらでも解釈できるように台本を執筆しています。
本編
●1日目

(驚きつつ凄く嬉しそうに)……わぁ?! 起きた?! 起きた!!
大丈夫?! 気持ち悪かったりしない?! 頭とか痛くない?!

(すすり泣く感じで)ホント、ホントに良かった……
このままずっと目を覚まさないかもって、思いはじめちゃってて……
すっごく、すっごく不安で……怖くって……っ……

…………起きてくれて、ホントにアリガトね……

……あは、あははっ! でもね、いつかは絶対起きてくれるって信じてたんだ!
だから、アタシの勝ちだね! いえ~い! ブイ! 大勝利! あははっ!

お腹空いてない? 一ヶ月ずっと点滴だけだったし、何か食べたくない?
お菓子持ってたっけな~――あ! この飴ならあげられるけど、いる?
アタシの食べかけだけど、まだ半分も舐めてないしさ!

……あ、でも、しばらく何も食べてないところに甘いモノなんて、
体ビックリしちゃうかぁ。最初は看護師さんに相談しなきゃダメだよね……
体調戻ったら、一緒に美味しいモノ食べに行こっ! ね?
行きたいところ、どこでも連れてってあげちゃうよ!

(聴き手「君は誰?」と訊く想定)

……え? …………え?
……もしかして、アタシのこと、わからない感じ……?

……そっか…………。……そうだよね…………
あ、あはは! 大丈夫! 気にしないで!
お医者さんから記憶喪失の可能性があるっていうのは、聞いてたし!

記憶喪失なら、まだ深刻な症状じゃないって言ってたからさ
むしろ、脳に大きなダメージがなくて良かったって、喜ぶところだから……

だから、全然、大丈夫……だし……
……あ、あはは……。…………ごめん……嘘
やっぱり、分かってても辛いや……

……でも、ちゃんと目を覚ましてくれただけで、嬉しいよ!
人間、生きてるのが一番だからさ!

(聴き手「君は僕とどういう関係だったの?」と訊く想定)

あ~……そっか、そうだよね。それも忘れちゃってるよね
う~ん…………。……自分で言うのはちょっと恥ずかしいんだけど……

アタシは、その……キミの彼女……みたいな……?
だ、だから……か、彼女! ガールフレンドってこと!

(聴き手「僕はこんなかわいい子と付き合ってたんだ」と言う想定)

か、かわっ?! で、でしょ?!
こ~んなカワイイ彼女と付き合ってる、超幸せ者なんだよ?
思い出せないなんて勿体ないな~! あは、あはは!

…………カワイイって言われちゃった……
ヤバ、どうしよう……超嬉しい……にやけてないかな……

な、何でもないし! こっちの話!
気にしなくていいから! っていうか、あんま顔見ないで……!

は~……あっついよ、もう……。まったく……
…………。…………えへ、カワイイ……へへ……
……――はっ! み、見るなって! ばかっ!

……そうやって、すぐからかうんだから……

……あ! っていうか、嬉しくて喋っちゃってたけど、
看護師さん呼ばなきゃダメじゃん!!

お義父さんとお義母さんにも声をかけてくるから、起きて待ってて!
たぶん、検査とかあると思うから、アタシはお暇(いとま)するね!
明日また、絶対来るから! その時にもっと話そ! またね! 
















●2日目

はろはろ~! おっはよう! 寝坊助(ねぼすけ)くんの病室はここかな~?
うんうん、元気そうだね! アタシも超元気だから、お揃いだ~! いえ~い!

ごめんね! 本当は昨日と同じくらいの時間に来たかったんだけど、
ちょっと野暮用があってさ~、用事済ませてたら遅れちゃった!

あー、うん! 昨日の夜、お義母さんから聞いたよ!
脳に外傷が見られなかったから、一過性(いっかせい)の心因性(しんいんせい)
記憶喪失じゃないかって診断結果が出たって!

記憶喪失になった側からしたら、不安かもしれないけどさ、
とりあえず脳に大きな異常が無かったみたいで、ホントに良かったよ~!

あ~……あ、あはは! 大丈夫! アタシのことは気にしないで!
確かに、忘れちゃったことはショックだけどさ……、
記憶が無くても、また一緒に思い出を作れば良いじゃん?
死んじゃったら、思い出は作れないけど……
生きてさえいれば、思い出はいくらでも作れるんだから!

それに、一過性の記憶喪失って言ってたし、その内思い出せるって!
ほら、ドラマとかでもさ、交通事故で記憶喪失になった人って、
何かの拍子で記憶を取り戻したりするのがお約束じゃん?

一緒に遊んだりしてる内に、ばば~んと思い出せるからさ!
ね! アタシとたくさんお話して、たくさん遊ぼ?

思い出さなきゃって辛そうにしてるキミを見てるより、
一緒に楽しくしてくれた方が、アタシも嬉しいからさ!

そうだ! 折角ならさ、アタシに質問ゲームでもしてみない?
キミがアタシに質問して、アタシが質問に答えるっていうゲーム!

ほら、キミとしては、やっぱりアタシのことが気になっちゃうわけじゃん?
でも、1から順を追って話すだけじゃ面白くないし、
質問して、答えを聞く内に何か思い出すかもしれないでしょ?

いや~、我ながら天才的な発想だな~!
さては、今年のノーベル賞はアタシのモノか?!

うん、ゲーム。質問ゲーム! ……も~、細かいこと気にするなぁ
ゲームってつけておけば、何でもゲームになるの!

ほらほら、何でも答えてあげるから、質問してみ?

(聴き手「どうして自分を好きになったのか」を聞く想定)

ふんふん、なるほど、そうきたか~!
…………いきなりぶっこんで来るね?!
まさか最初からクライマックスになると思わなかったよ……

もっとこう、好きな食べ物とか、そういうジャブとかを……
や、まぁ何でも答えてあげるって言ったからね……
……その……え~と、……えー……。……超、恥っずいんですけど?!
好きになったきっかけを言うとか、告白より恥ずくない?!

……う~~……、…………。…………気づいてくれたから
……だ~か~ら! 気づいてくれたから!

……アタシ、人に嫌われるのが怖くて、とにかく明るく振舞おうってしてきたんだ
そんなに面白くないことでも笑ったり、無理して場を盛り上げたり……

みんなはそれが当たり前で、アタシのキャラだって思ってたみたいだけど、
キミは、アタシが無理して”そう演じてる”んだって気づいてくれた
それでいて、何を言うでもなく、普通に接してくれた……

……キミのお陰で、わかったの
誰にも嫌われない形だけの付き合いをするよりも、
多少嫌われてでも自分を理解してくれる人を見つける方が、
よっぽど気持ちが楽になるんだ、って

キミがアタシのことを理解してくれているから、今はもう何も怖くないもん
……そういう感謝の気持ちが最初で、気が付いたら、……その……
好きになっちゃってた……みたいな……感じかな……

あ、あはは! ほ、ホントに恥ずかしいねこれ……超照れる……
も、も~! なんて質問するのさ! 変な汗かいてきちゃったし……

はいっ! もうこの質問は閉廷! 閉廷へいて~い!
今の質問に関する意見は受付終了で~す! 後は事務所を通してくださ~い!

次! 次の質問! もうちょっと軽い質問にしてよ!
このままじゃアタシの身が持たないしさー……恥ずか死しちゃう……

(聴き手「恋人としてどんな思い出があるのか」を聞く想定)

あー……やっぱり気になっちゃうよね、それ
う~ん、そうだなぁ……あっ!
今アタシの唇見たでしょ?! …………えっち!
あはは、冗談冗談! いーよ、唇見るくらい。減るもんでもないし
スーパー美少女であるアタシの顔を見たくなっちゃうのは、当然だからね~?
あはは、な~んて

…………そりゃあ好き同士なんだからさ、そういう思い出もあるにはあるよ
でも、アタシの恥ずかしさがプルスウルトラしちゃいそうだから、
思い出の話はまた明日にしよっか! 面会時間もそろそろ終わっちゃうし!

明日はちゃんと時間通りに来るから、寂しい思いしなくて済むよ~?
あははっ! ちゃんと食べて、ちゃんと寝なきゃだめだからね~?
それじゃ、また明日ね~!







●3日目

はろろ~ん! 今日も元気かな~? うんうん、元気だね!
どう? 今日は時間ぴったりでしょ? へへ~ん、褒めても良いんだよ?

それじゃあ~、早速昨日の話の続き、しよっか!
恋人としての思い出が知りたいって話だったもんね

え~と、ちょっと待ってね……このポーチの中の袋に……あった!
じゃんじゃじゃ~ん! これな~んだ?

流石名探偵! そう! ネズミーランドのペアキーホルダー!
家に保管してたのを持ってきちゃった

キーホルダーだから、本当はカバンとかにつけないと意味ないんだけどさ、
アタシ、こういうの傷つけないで取っておきたいタイプなんだよね~……

それに……このキーホルダーは、はじめての証だから……傷つけたくないんだ
あっ! はじめてって、そういう”はじめて”じゃないからね?!
これは、ファーストキスの記念に買ったやつだから!

……ちょっとバカップルっぽいって言われちゃうかもしれないけどさ
ファーストキスを2人の思い出にしようって、買ったの。……すごく嬉しかった
きっと、一生あの体験を忘れないと思う。それくらい、大切な思い出

……あ、あはは! 記憶が戻って無いのに、こんなこと言われても困っちゃうよね!
ごめんごめん! ちょっと感情が入りすぎちゃった!

ちょ、ちょっとちょっと! そんな悲しそうにしないでよ~!
大丈夫、大丈夫だってば! アタシは気にしてないって!

……何度でも言うけどさ、生きてる限り、思い出はもう一度作れるの
アタシにとって一番大事なのは、キミと過ごしている今この瞬間

特別な思い出は、思い出したらドキドキして、幸せな気持ちになるけどさ、
アタシ的には、大したことない普通の日常が、一番大事だなって思うんだ
好きな人と幸せに生きていられる日常が、愛おしいの
だから、キミが負い目を感じる必要なんてないんだよ

そりゃあ、もちろんキミも思い出せないままは気持ち悪いだろうし、
思い出せたら、それはそれで嬉しいことだけどさ~

今の話だって、ワンチャン記憶取り戻せたらラッキー!
って感じで話してるんだから、そんな気にするなって~! ね?

それに、思い出は今の話だけじゃないんだよ?
ほら、ここ見て。見える? そう、このピアス! 綺麗でしょ?

アタシの瞳、よく見るとわかるんだけどさ、
光のあたり具合で、微妙に花柄っぽい模様ができるんだよね
それが綺麗だからって、花のピアスをキミがプレゼントしてくれたの

ぷっ、あははっ! 確かに、ちょっとキザっぽいかもね~
でも、アタシはすっごくドキドキしたし、いーんじゃない?
うん? あ~、もしかして気になる?
うん、いいよ。……あー、だめだめ。アタシが近くに行くから、キミは寝てて
よいしょ……っと、……どう? 見えるかな? 

黒目の下あたりなんだけど……。………………
…………えっと……流石にそんなにずっと見られると、恥ずいんですケド……

あは、あはは! ごめんごめん! アタシから誘ったのに照れちゃって!
い、いや~、意外と目を合わせるのって恥ずいね~……

それで、どう……かな? ちゃんと見れた?
あはは、なら良かった。もう1回見つめ合える精神力は、アタシには無いよ……
あ~……やばい、ホントにあっついよ~……カーディガン脱ごっかな……

…………あっちー……。……あ~……今、アタシの胸元見てたでしょ?

あはは、いーじゃん。そういうえっちな視線を向けられるってことはさ、
少しずつ、元気になってるってことなんだから
男の子が、女の人をそういう目で見ちゃうのは、当たり前のことだし

っていうか、アタシも魅せるために胸元開けてるしね~?
どう? ムラムラっと来る? ねぇねぇ、どうなのさ? ん~?

あははっ、冗談、冗談! ネックレスが気になったんでしょ?
わかってるって~、ちょっとからかってみただけ

そうそう、キミの想像通り、このネックレスもプレゼントで貰ったやつ
かわいいでしょ? だよね~、アタシも超気に入ってるもん

……うんっ、大体今日話そうと思ってた思い出は話したかな~?
どうどう? ぼんやりでも何か思い出せた?

そっか。まぁ、そんなドラマチックにはいかないよね~
でも安心して! まだ思い出の品とか、思い出話とかもあるしさ!

それに、思い出すきっかけがアタシの話になるとも限らないしね
日常生活に戻ってから、何か思い出したりもするかもしれないよ

うん、そろそろお暇しよっかな~!
ほら、次の面会はお義父さんとお義母さんが来るんでしょ?
家族だけで話したいことだってあるだろうし、邪魔しちゃ悪いよ

よっと! 明日も同じ時間に来るよ~! それじゃあ、またね!

(面会が終わり、夜の病室に)
(ふと備え付けの収納棚を見ると、手紙があるのを見つける。
 手紙を開くと、ネズミーランドを楽しんでいるヒロインとは別の女の子と、
聴き手の写真が同封されていた)
(聴き手は本物の彼女との記憶を取り戻し、ヒロインが本物の彼女ではなく、
 本物の彼女に成りすましているのだということを知る)




●4日目

おっはろ~う! よいしょっと!
いや~、今日は小テストがあってさ~、流石のアタシもちょっと萎え萎えだったよ~
糖分補給してないと、脳がスリープモードになっちゃいそうだもん

どう? 今日も元気? まぁ、超かわいい彼女がお見舞いに来たんだし、
元気いっぱいに決まってるけどさ~

……あ、あれ? あ、あははっ、どうしたの? そんな真剣な顔して?
もしかして、何か怒ってる……?

(聴き手「本当の彼女じゃないだろう」と詰め寄る)

え? え? 彼女だよ? アタシは、ちゃんとキミの彼女……
ど、どうしたの? もしかして、具合悪い? 看護師さん、呼ぶ?

昨日も、ちゃんと思い出を話したじゃん?
このネックレスも、ピアスも、キミとの思い出だってちゃんと――

(手紙と写真を突きつける聴き手)

……あ…………その写真……
………………。………………そっか

…………あ~あ、…………やっぱり、バレちゃうよね……
まさか、こんなに早く記憶が戻るなんて、思わなかったなぁ……

…………そうだよ。その写真に写ってるのが、ホントのキミの彼女……
……嘘ついて……騙して、ごめんね……ごめんなさい……

うん……昨日話した話も、全部嘘。……ううん。嘘って言ったら違うね
キミがホントの彼女としたことを、全部アタシに置き換えただけ

今身に着けてるアクセサリーは、自分で買ったやつ……
アタシとキミが恋人だって話は……全部嘘……嘘……だけど……
でも……でもね! キミのことを大好きなのは嘘じゃないよ!
目を覚まさなかった一ヶ月間、ずっと、ずっと苦しかったのも嘘じゃない!
ホントに、ホントに大好きなの! 好きで好きでたまらないの!

……大好きで、大好きで、ずっとキミのことを見てたけど……
見てたからこそ、キミがあの娘のことを心の底から好きなんだって、わかってた……
だから、アタシはずっと見てるだけで良かったの……

キミが幸せに生きて、暮らしてくれていれば、アタシはそれで満足だったから
ホントは……ホントはね? キミに見てほしかったし、触れてほしかった……
ずっと一緒に居たいって思うし、愛してほしいって思う

けど……幸せそうなキミの邪魔をするなんて、アタシにはできなかった
横恋慕(よこれんぼ)なんてしても、不幸にしちゃうだけかもしれないから

……身を引いて、2人が幸せに生きてくれたらいいなって、思ってたんだ
……キミが事故にあって、一ヶ月間昏睡状態になるまでは

あの時のことは、今思い出しても吐き気がするよ
キミが事故にあって、もう意識が戻らないかもしれないって聞いた時、
その場で吐きそうだった。変な汗が出て、涙が止まらなかった

……アタシが愛した人は、みんな死んじゃうんだって、絶望した
……こんな世界からは、もう居なくなってやろうかなとも思った

……それでも今アタシが生きてるのは、
キミが目を覚ますかもしれないっていう、希望があったから
希望に縋って、一ヶ月ずっと祈ってた。目を覚ましてくれますようにって

あの娘――キミの彼女も、ご両親も一緒に願ってるだろうから、
きっとこの願いは叶ってくれるハズだって信じてたんだ

……でも、願ってたのは、アタシとご両親だけだった

あの娘は、意識を取り戻さないキミを途中で見限って、新しい恋を探し始めたの
あはは、なんだろうね。別にアタシがあの娘と付き合ってるわけでもないのに、
何かさ、こう……恋人が取られたみたいな気分だったよ

勝手な話だけど……すごく裏切られた気分だった
言葉にするのは難しいけど……自分の存在を否定されるみたいな、
一番大切な宝物が奪われた感覚……みたいな?

他人が聴いたら薄情な話だと思うけどさ、あの娘の決断もわからなくは無いんだ
アタシも、やり方は違ったけど一度諦めそうになったし……

女の一生は短いもん。目を覚ますかもわからない相手を愛し続けるくらいなら、
他の男を見つけて、愛を育むって言うのは、合理的だと思う

……でもね。アタシは思ったの
……他人のアタシが、これだけショックだったってことは……、
当事者のキミは、死にたくなっちゃうほど辛いんじゃないかって

目を覚ましたら、愛してた人がまったくの他人になってるなんて、
アタシはきっと耐えられない……
(ヒロイン、次より徐々に『ヤンデレ目』へ切り替わっていく)

だから……キミが目を覚まして、記憶喪失になってるってわかった時、
アタシが彼女だったってことにしようと思ったの

そうすれば、キミも悲しまなくて済むし……あの娘も違う恋を育めるし……
アタシも、キミに愛して貰えるから……

信じては……貰えないよね。嘘をついて彼女を名乗ってたヤツの言うことだもん
…………仕方ないか……ホントは、見せるつもりなかったんだけど……

(ヒロイン、浮気現場の写真を見せつける)

――――これが、証拠

……2日前に、クラスの子達が、あの娘を労うって名目で旅行に行ってね
……キミとあの娘がはじめてキスした遊園地。あそこにあるホテルに宿泊したの

…………よく言うよね。男は弱った女に付け入るって

……元々、あの娘を狙ってる子が居てさ
労うなんて建前を言ってたけど、ホントのところは、
あの娘をモノにするために仕組まれた旅行だったってわけ

そこで、あの娘はラインを越えちゃった
…………はっきり言うなら、キミを見限って、他の男と寝たんだよ

キミが目を覚ましたって連絡は、ご両親からいってる筈
だって、ご両親はキミとあの娘が付き合ってるのを知ってたし、
一緒にご飯を食べたりする仲だったもんね。連絡してるに決まってる

でも……キミが目を覚ましてから、あの娘が面会に来たこと、あった?
もちろん、事故にあってすぐの時は、キミに縋りつくように泣いてたよ
事故の知らせを聞いたときは、アタシと同じで吐きそうな顔してた

目を覚まさなくって、2週間目くらいだったかな
あの娘が面会に来なくなって、連絡が手紙だけになったのは

……3週間目からはもう、次の恋を考えてたんだろうね
…………辛いけど。ホントに辛いことだけど……これが現実

…………でも、大丈夫……アタシはあの娘にはなれないけど……、
キミのことを、ずっと愛してあげられる

絶対に浮気なんてしないし、たとえキミがまた目を覚まさなくなったとしても、
ずっと、ずっと愛してる。目を覚ますまで、永遠に待ち続けるよ

ううん。もし愛してくれるなら、この身が無くなったって大丈夫
何度生まれ変わっても、キミのことだけを愛するって誓える

……ね? アタシにしちゃおう? アタシと付き合って、楽になっちゃおう?
苦しい思いなんて、アタシがさせないから。……ね?

…………簡単なことだよ。……ここを押せば、すぐに楽になれるから
(聴き手のスマホを取り出すヒロイン。
 画面には『本物の彼女とのトーク画面』が開いており、
 「別れよう」というメッセージが入力されている。
 あとは、送信を押すだけで、完全に本物の彼女との関係が切れる)

大丈夫、キミは悪くないよ。あの娘だって、悪くない
ただ、運が悪かっただけ。……今まで好きだった子を恨むなんて、辛いでしょ?
だから、あの娘のことは忘れて、アタシで気持ちを埋めちゃおう……?

嫌な思い出は、アタシが全部忘れさせてあげるから……
楽しい新しい思い出で、上書きしてあげるから……。ね……?

(送信ボタンを押してしまう聴き手)

…………あはは。あははっ! うん。これで、別れられるね
あとは、浮気の写真も送信して、……っと

アリガト、アタシを選んでくれて
何があっても、アタシはキミだけの味方だから

(聴き手を押し倒し、ヒロインからキスをする)……あはは、しちゃったね
今のキスが、アタシとキミのはじめての思い出

大丈夫、これは浮気じゃないよ。もう、あの娘とは別れたんだから
今のキミの彼女は、アタシ

これからも、たくさんキスして、キス以上のこともして……
あの娘のことをぜ~んぶ忘れちゃうくらい、たくさん思い出を作っていこう?

えへへ……キミの記憶が全部アタシで埋まっちゃうくらい、
いっぱい思い出を作っちゃおうね
…………大好きだよ

(聴き手のスマホのバイブレーションが鳴り響いて、フェードアウト
 ※本物の彼女からの着信)
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【ヤンデレ】記憶を失って目を覚ましたらギャルの彼女が居た。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
しおぱいたん
ライター情報
サークル「ぱいたん工房」のしおぱいたんです!

当サイト開発&運営のサークル「減塩旅団」の代表もしています!
※「ゆるボイ!」に関するお問い合わせは、チアリちゃん(公式twitter)へご連絡ください~!

YouTubeメインで、シチュエーションボイスを投稿していまして、
本サイトで投稿しているフリー台本は、ほぼすべて、
YouTubeで投稿したことのある音声作品の台本となっています。

色々な活動をしていくので、今後ともご贔屓に~!!!!
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