1年以上交際している相手との関係は冷え切っていました。
そんな時、SNSでやり取りしていた相手と会うこととなり……

あ、あの人かな？

[相手のもとへ、軽く走っていく]

すみませんお持たせしちゃ......って......え？なんで貴方が？

どうして？って、私はちょっと人と待ち合わせしてて...あぁ貴方もなんだ

[気まずい雰囲気に耐えれなくなりスマホを取りだした]

えっと『おはようございます。急ですみませんが、待ち合わせ場所を駅の反対口にしてもよろしいでしょうか？』よし、送信

ねぇ貴方は誰と待ち合わせなの？

友だち、ふ～ん。

[再び沈黙。すこしするとスマホが鳴った]

『分かりました、今からそちらに向かいます』

[連絡を受け取り、スマホをバッグにしまう]

それじゃあ私は行くから。あ、私今日、帰るの遅くなりそうだから、何か勝手に食べて先に寝てて。

え？貴方も遅くなるの？そっか、分かった。それじゃ

[歩き出すと何故か彼も歩きだす]

ねぇ、なんで付いてくるの？貴方はそっちでしょ？。なに？待ち合わせ場所が変わった?反対口？はぁ～、なんでそうなるのよ

[「あぁもう！」と呟き、再度スマホを取りだす]

『本当にごめんなさい。やはり先ほどの場所で集合でお願いします。本当にごめんなさい』

ふぅこれで良し。私やっぱり待ち合わせ、こっちになったから

じゃあ私はこれで……

あれ、なんで貴方に届いているの！？。え！？なんで？私送る相手間違えた！？いや、合ってる。てことは！……あのもしかして……【〇〇さん】ですか？

あの…私【✖✖】です……はぁ、そっか。貴方だったのか。通りで待ち合わせ場所が被るわけだ

……で？私が裏アカで他の男と連絡取ってたのを知って、別れる材料にでもしようとしてたの？

え、違う？本当に知らなかった？

ふ～ん。まあいいや、でどうする？帰る？それとも、このまま夜までデートする【〇〇さん】？(皮肉)

え、本当にデートすんの？皮肉で言ったのに。まあいいか。最近デートしてなかったし、行こうか

～カフェ～

はい、ミルクと砂糖。貴方これ無いと飲めないでしょ。

ん？いらない？そうなんだ

[店内はおしゃれなジャズが流れ、他のお客さんの話し声があちこちで聞こえる中、会話もせず、ただ目の前にあるコーヒーを飲んでいる]

……知らなかった。貴方がブラックで飲めるようになってたなんて。

私が美味しそうに飲んでたから、マネしてたら飲めるようになってたってなにそれ（笑）

そういえば、SNSで言ってた高校時代はバスケ部だったって話ホントなの？それに、ソロキャンプもよくやってたってのは？

へ～本当なんだ。貴方ってインドアだと思ってたけど、意外にアクティブなことするんだね。

君がインドアガチ勢だから、こういう話興味ないと思って？

そんなことないよ。私もSNSで話したように、やったことがないだけで、興味はあるよ

ん？私がアニメに詳しいのが意外だって？

難しい本ばっか読んでるから、そういうの知らないと思ってた？（笑）

えっ、めっちゃくちゃ好きだよ。何だったらネットにいる自称オタクよりはアニメ詳しいよ（笑）

何で話してくれなかったのか？

だって貴方、私のしっかりしているところが好きって前に言ってたから、そういう私は見せない方が良いのかなって思って。それにアニメ見て悶絶してる私を見られるの恥ずかしいし……

[話終え、コーヒーを一口飲んだ。再び沈黙]

ねぇ私たち、付き合ってもう1年以上は経つのに、お互いの事何にも知らないんだね。

インドアだと思ってたらアウトドアが好きだったり、しっかりしている人だと思ってたらオタクだったり、ブラックが飲めるようになってたり……。

どうして裏アカ使ってたのって？それは貴方もだよ。

どうして私という恋人がいるのに、他の人…いやまあ私だったんだけど、連絡なんて取ってたの？

不安だったから……私もだよ。

私たち恋人同士なのに、どこか他人行儀でお互いがお互いに踏み込まないようにしている気がしてて。

最初はネットで知り合った人なんて、会うつもりなかったよ

でもなんか、付き合う前の貴方と話しているような感じがして、懐かしくなちゃって……

そしたらまあ、本当に貴方だったというか……。

そっか、貴方もそうだったんだね

お互いがお互いに理想としてた相手に合わせてたってことか…

ねえ、これからはもっとお互いを歩み寄ろうよ

見てほしい自分も、見てほしくない自分も、私や貴方にとっては、きっと見たい相手なんだから

うん。そうだね。これからもよろしくお願いします。......（笑）。

あねぇ、今度キャンプ一緒に行こうよ！色々教えてよ。

あっ！それか、私のおすすめ名作アニメ一気見とかどう？何だったらキャンプ場でってのも……。

・台本（ゆるボイ！）
オフ会相手は、破局寸前の貴方でした
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・台本制作者
こん