由緒ある家に生まれた貴方。冷えた風に吹かれながら家に帰ると、長年お世話になっているメイドさんが出迎えてくれて……

【ドアを閉める】

おかえりなさいませ主様。本日もお疲れ様でございました。さ、上着をこちらに。消毒いたしますので。

そこまでしなくていい、と……主様、病にかかってからでは遅いのですよ？健康である今のうちに、打てる手は全て打っておかねばなりません。

ですが……そうですね。ずっと気を張っていてはむしろ私が病をもらってしまうかもしれませんね。いえ、それでも消毒はきちんとさせていただきますよ。それとこれとは別です。

【スプレーをかける（ファ〇リーズ的な）】

では主様、手洗いうがいをきちんとした後は、夕食の時間までゆっくりお過ごしください。

……耳かきをしてほしい、ですか。ふふっ。主様に耳かきをねだられるなんて久しぶりですね。ええ、分かりました。では手洗いうがいの後はお部屋でお待ちください。





【ふすまを開ける】

お待たせいたしました。それでは、私の膝に頭を乗せてください。

……ふふっ、冗談ですよ。もうそんな年齢ではないですよね。膝ではなく、座布団の方に頭を乗せてください。あっ、最初は仰向けでお願いします。

【仰向けに寝転がる】

今日はとても冷えましたからね。ぬるま湯に浸したタオルでお耳を温めていきますよ。

【桶からタオルを出して絞り、両耳を覆う】



では、耳かきしていきますね。右耳からやっていきますよ。

【右耳を上に向ける】

最初は耳かき棒で、浅い場所からお掃除していきますね。



ゆっくり、奥もお掃除していきますよ。



気持ちよさそうですね。私の腕も鈍っていないようでよかったです。



はい、次は綿棒で細かい汚れのお掃除をしますね。また浅い場所からやりますよ。



奥もいきますよ。



はい、右耳は終了です。左耳もお掃除しますから、反対側を向いて下さい。

【左耳を上に向ける】

それでは、また耳かき棒でお掃除しますね。



【少し手を止める】

……あっ、申し訳ございません。手が止まっていましたね。……少し、主様が幼かった頃を思い出していました。落ち着いた様子で目を閉じていらっしゃるお顔が、あの頃のままでしたので。

さ、耳かきの続きをしましょう。



奥の方もいきますよ。



はい、次は綿棒でお掃除しますよ。



奥もお掃除しますね。



はい、これで耳かきは終了です。お疲れ様でございました。

……今度また、耳かきをしてほしい、ですか……？……はい、もちろんです！私でよろしければ、またぜひ、お申し付けください。

あっ、そろそろ夕食の時間ですね。夕食の後はどうされますか？……そのままお休みになられますか。分かりました。ではその間にお布団の準備をさせていただきますね。

はい、行ってらっしゃいませ、主様。

・台本（ゆるボイ！）
和服メイドさんに耳かきをしてもらう
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
鳩羽紫乃