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勇者にガチ恋する魔王さま
written by こん
  • 女王様
  • 人外 / モンスター
  • 切ない
  • 片思い
公開日2021年06月25日 23:07 更新日2021年06月25日 23:07
文字数
1420文字(約 4分44秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
魔王
視聴者役柄
勇者
場所
魔王の部屋
あらすじ
ゲームのラスボス、魔王さまはいつか来る勇者に思いをはせるばかりで、少しこじらせてしまいました。
本編
よく来たな。
私がこの世界を破滅へと導く魔王であるぞ。

勇者風情が私に勝てるかな
クックック、さぁかかってこい。

(はぁ~、やっと来てくれた!いやかっこよすぎでしょ。ヤバくない⁉)
(おっと、戦いに集中しないと……)

ん?なるほど、戦士が先頭に立ち、魔法使いが勇者を強化、僧侶は回復がいつでも発動できるように待機、連携が取れた良いチームだな

(私の勇者さまを勝手に強化させないでよ!なんか金色に光ってカッコよさが倍以上だけどさぁ!)
(勇者さまもそんな奴に「ありがとう」なんて……うぅ、目の前の奴はむさくるしいし、なんか嫌になってきちゃった……)

まずは戦士、お前からだ!

はぁ!

【魔王の攻撃―戦士に大ダメージ】

クックック、これでこの戦士はお役御免ってところだな
(やばい、勇者さまが目の前に!笑いが止まんない……)

【勇者の攻撃―魔王はひらりとかわした】

いくら強化されていようが、当たらなければ意味がないな
(近いって!ホント近い!、剣振り回してる姿カッコ良すぎ!心はもう破裂しそう!)

攻撃とはこうするのだよ!

【魔王の攻撃―勇者はダメージを受けた】

(触っちゃった!触っちゃった!勇者さまに触っちゃった!えへへ、もう手洗わない)

(あ、ちょっと戦意喪失しかけてる?流石に頑張りすぎたかな……あぁそんな泣きそうな顔をして、まぁ泣きそうな勇者さまもまた可愛いというかなんというか)
(とりあえず、不敵な笑みを浮かべてターン稼いどこう)

クックック、どうだ勇者、

【僧侶は回復を使った―勇者は全回復した】

(はっ⁉なにあの僧侶、なんで私の勇者さまに触れてんの?意味分かんない!杖使いなさいよ、は⁉)
(いやてか、戦士にも回復使ってあげなよ。仲間でしょ⁉)

【戦士は倒れた】

(ほら、なんか倒れちゃったし……)

はぁ回復されるのは面倒だ……ならば次はお前だ!
(私の勇者さまに触れたことを後悔しなさい!)

【魔王の攻撃―僧侶は倒れた】

これで回復は出来なくなったな!
さぁ、残りは2人……

(あぁスッキリした!これで、心置きなく勇者さまとの楽しい戯れを……)

(あれ、あの魔法使いと勇者さまの指に同じ指輪……え、てことは……え?)
(そういうこと?ちょっと頭が回らない、とりあえず笑って時間稼ぎしておいて)

この程度か?
そうだ勇者、世界の半分をお前にくれよう。私を楽しませてくれた礼だ……
(よしっ、これでひとまずは時間が稼げる)
(てか、あれ絶対指輪だよね)
(さっきも、戦士と僧侶は役職で呼ばれてたのに、魔法使いだけ名前呼びだし……)

(はぁ、私の恋が終わってしまったの?嫌だなぁ、私のになってよ、うぅ……)

あ、あぁ決まったか?
では聞こう、世界の半分を望むか?

え、貰うの?世界の半分……
いや、別にいいんですけど、知らないの?コレバットエンd――いや、なんでもない。

良かろう、それでは勇者、お前に世界の半分をくれてやろう!


(え、今なんて⁉2人で仲良く暮らそう?は?その魔法使いと勇者さまが同棲?)

そんなの……

そんなの、絶対ダメーーー‼

【魔王の会心の一撃―魔法使いは倒れた】

勇者さまは私のものなの‼

【魔王の会心の一撃―勇者は倒れた】

【勇者たちは全滅してしまった】

はぁ、やってしまった。

(倒れていた勇者たちが起き上がる)

あ、あの、お疲れ様です。

あ、えっと、すみません。痛くありませんか?

あぁそうですよね、最後2回攻撃をしてしまい、その張り切ってしまって……すみません。

え?最後のセーブポイントが3時間前、なんてことをしてくれたんだって、あ、あの、すみません……

はい、はい、すみません、至らぬ箇所が多く……はい、本当にすみません。

あの、また来てくださいますか……
あ、いえ、なんでもないです……

お疲れ様でした……。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
勇者にガチ恋する魔王さま
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
こん
ライター情報
はじめまして。pixivに台本を上げておりましたが、こちらにも上げてみようと始めました。
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