0
関西弁ヴァンパイアの彼女に堕とされて。
written by 月野たけし
  • 嫉妬
  • 別れ話
  • 監禁
  • インモラル
  • ホラー
  • ヤンデレ
  • 方言
  • 調教
  • 吸血鬼
公開日2021年07月01日 21:15 更新日2021年07月01日 21:15
文字数
2396文字(約 8分0秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女ヴァンパイア
視聴者役柄
ヴァンパイアハンター
場所
女ヴァンパイアの所有するペントハウス
あらすじ
ヴァンパイアハンターの由緒正しき血筋の一員であるあなた。
あなたにはヴァンパイアの恋人がおり、幾度となく逢瀬を重ねている。
しかしあなたの真の目的はヴァンパイアの情報収集。
彼女の本気が重くなってきたあなたはついに別れを切り出すが……。
本編
なあなあ、ウチらこの後どないする?

いやいや、誰が人生設計の話してんねん。

ご飯食べに行くとか、映画観るとか、そんな話やん。

え、帰んの? なんで? 泊まってくんちゃうん?

そんなん言わんと泊まっていきいや。

ヴァンパイアハンターがヴァンパイアの家に泊まったかて別にええやん。黙っとったらわからへんって。

掟? 出た。また掟。はいはい、そうですか。ヴァンパイアハンター様は由緒ある血筋やもんな。

それは、まあ、ウチのとこかてヴァンパイアの名門やけど……。

でもそんなん関係ないやん? ロミオとジュリエットやあるまいし、家は家、ウチらはウチらやろ?

もしかしてウチのこと、もう好きやないのん?

またそうやってはぐらかす。ちゃんとゆうてくれへんかったら不安になるわ。

(雨と雷の音)

あ、ほら、雨降ってきたで。うわ、雷も鳴っとる。悪いことは言わんから、せめて今日は泊まっていきいや。

どうしても帰るん?

ごめんな。ウチ、めんどくさい女やんな。

ウチかて、めんどくさないようにしたいんやけど、なんかワーッってなってまうんや。

ほんまに、ごめん。でも、ほんま、それぐらい好きやねん。

外まで送るわ。傘持ってる?

あれ? なんか今ちょっと嬉しそうな顔せえへんかった?

……あんたまさか、他の女のところに行くんちゃうやろな?

やっぱりな。

いつからやの? いつからウチを裏切っとったん?

……(悲しく辛そうな溜息)、聞きたなかったな、そんなん。

最初っからって、そんなんひどすぎるやん……。

なんでそんなんしたん? ……いや、言わんでもわかってる。ウチから他のヴァンパイアの情報聞き出すために決まってるやんな。

ほんまはおかしいと思っててんで。ヴァンパイアハンターとヴァンパイアの恋やなんてありえへんってウチかて思ってたわ。騙されてるんやないかって思ってた。

せやけど、ウチの好きっていう気持ちはほんまやったから、もしかしたらお互い好きかもしれへんって。

大昔やあるまいし、そんなんもありかなと思ってたんやけど。

ぜ~んぶウチのひとりよがりな妄想やったゆうわけやね。悲しすぎて逆にウケるわ。

もうお別れとか、そんなんいちいち言わんでええやん!

(沈黙)

なあ……なんで最後に正直に言うてくれたん? 粘着されんの嫌やったから?

ほんまに? ほんまにちょっとは好きな気持ちあったんやね? 嘘やないんやね?

ありがと。それを聞いて少しは救われたわ。

は~あ! ほんまアホやんなー、ウチ。こんなん飲まんとやっとれんわ。

最後の最後に付き合ってえや。別れの盃や思って。

ワインでええか? 今用意するからちょっと待っっとってな。

はい、どうぞ。心配せえへんかて毒なんか入ってないって。

ほな。ウチらの……何に乾杯すんのかわからんけど、とりあえず乾杯。

(大きな雷の音)

(雨の音)

あ、気がついた? よう寝とったで。

いやいや、毒は入ってへんかったやん。睡眠薬が入ってただけやって。

ウチの上手な飲んだフリにまんまと騙されたってわけやね。アホやなあ。

ヴァンパイアがよりにもよってワインなんか飲むわけないやろ。

あ、そんなガチャガチャやったら檻が壊れるやろっ! って、壊れへんっちゅうねん。

仮に檻から出たかて、首輪と鎖でガッチリ繋いでるから逃げられへんで。

何叫んでんの。アホちゃうか。ここペントハウスやで? 誰も聞いてへんわ。

それより、お腹空いたやろ? ええもん持ってきたったで。

はい、どうぞ。

(ゴロンと何かが転がる音)

あっはは! 今のリアクション最高やな。何をそんなに驚いてるん? ただの生首やん。ヴァンパイアハンターやねんから、生首なんか見慣れてるやろ?

どや、それがほんまにアンタが好きなひとやろ?

ごめんな~。ウチも実は嘘ついとってん。ほんまは最初っからアンタのこと疑って、いろいろ調べとってん。

せやから、アンタに女ヴァンパイアハンターの許嫁がおることもほんまはずーっと知っとってんで。

でもな、ウチはこう思っとってん。それこそが目くらましで、アンタがほんまに好きなんはウチなんやって。

そう思い込まんと……自分にそう信じ込まさんとやっとれへんかったんや。

少なくともウチがアンタのこと好きなんはほんまやったで。それだけはほんまや。ぜ~んぶ嘘やったアンタとは一緒にせんといてな。

ちなみに分かると思うけど、その女よりも弱い他の奴らはもちろん全員ウチにやられたで。その女、めっちゃ強かったんやろ? ま、ウチの敵やなかったけどな。

どないしたん? そんなに怯えんでもええやん。ひょっとして殺される思てる? そんなんせえへんって。愛してる男を殺すわけないやん。

ただ、ちょこ~っとお仕置きは必要やろな。あと、躾け?

なあ、あと何人やったらウチのこと好きになってくれる?

地球上の女全員やってもうたら必然的にウチがいちばんやんな。ついでやから男もみんなやってまうか。

もういっそのことヴァンパイアも全員やってもうたら、世界にふたりしかおらへんようになるで。

ウチは全然それでええねん。アンタさえおってくれたらそれでええねん。

そんなんなったらアンタかてウチのこと好きにならざるを得んやろ?

アカン、想像したら興奮してきたわ。

ほら、檻から出したるからベッドにおいで。

(鎖の音)

知ってるか? 女ヴァンパイアの間では人間の男が出すエキスをホワイトブラッドって呼んでんねんで。

ヴァンパイアは血ぃから人間の生気を吸い取るやろ? でも女ヴァンパイアはそれだけやのうて、ホワイトブラッドからも生気を吸えるんや。

せやから、たっぷり出したってな。

アンタが空っぽになって干からびても愛したげる。

もし死にかけたときは、ちょっとだけウチの血をわけたるからな。

時間は無限にあるんやから、一歩一歩確実に堕としたるわ。

ゆっくりウチと奈落に堕ちていくんやで。

ウチに抱かれる以外のことはなんにも考えへんでええようにしたる。

そんでずっとずっとふたりで暮らすんや。

ヴァンパイアのウチの愛は永遠やねんから。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
関西弁ヴァンパイアの彼女に堕とされて。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
月野たけし
ライター情報
 主に男性向けシチュエーションボイスのフリー台本を書いています。
 たまに小説も書きます。
 ヴァンパイアとヤンデレが大好物。
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
月野たけし の投稿台本(最大10件)