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ストーカーのストーカーに「付き合っているフリをしてほしい」と頼まれて……
written by さごし
  • ヤンデレ
  • ストーカー
  • サイコパス
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2260文字(約 7分32秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ストーカー
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
近頃ストーカー悩んでいるアナタ。被害届を出してからは落ち着いたものの、依然ストーキングは続いていました。ある日の帰り道、アナタは突然声を掛けられます。声の主は自らを『アナタのストーカーのストーカー』であると名乗りました。ストーカーのストーカーはアナタにある提案を持ちかけます。その内容は「ストーカーにストーカーをやめさせるために私と付き合ってほしい」という突拍子もないもので……
本編
こんばんはー

こんばんはー

あ、やっと気付いてくれましたね
無視するなんてひどいじゃないですか

こんな夜道でイヤホンしながら歩いていると危ないですよ
私みたいに後をつけている人がいるかもしれませんから

あははっ
そんなに怯えなくても大丈夫ですよ
私はアナタに何かするつもりは毛頭ありませんから

急に声をかけられてびっくりしちゃいましたか?

怪しいものじゃありませんよ
私は、アナタのストーカーのストーカーです

一応ストーカーって自覚はあるんですよ
偉いと思いません?

まあまあ、落ち着いてください
何かするつもりなんてないって、さっき言ったじゃないですか
だから、逃げようとしなくても大丈夫ですよ

とりあえず明るいところでお話ししましょうか
その方が安心じゃありませんか?
もしかしたら後をつけられてて襲われちゃうかもしれないので
ふふふ
冗談です
さあ、行きましょうか

あ、やっと気が付きました?
そう、隣の部屋の

全然気付いてくれないから、少し悲しかったです
ああ、いえ、気にしないでください
あんなに暗いところじゃ、顔がよく分からなくても仕方ありませんから
私の方こそ、急に声をかけてしまって、すみませんでした

まあ、そんなことはどうでもいいんです
本題に入りましょうか

実は、今日はアナタに一つお願いがあって来たんですよ

あの子のこと、ちゃんと突き放してあげてほしいんです
ああ、あの子っていうのはもちろんアナタをストーキングしている子のことです

……もしかして誰だか知らないんですか?
そうでしたか……

ストーカーをしているのは、アナタの後輩ですよ
いつもアナタに付いて回っているあの子です
アナタもよく世話を焼いていますよね
だから勘違いしちゃったんでしょうか
ショックですか?
良い子ですもんね、あの子
残念ながら全部事実です
もちろん、信じられないなら、それでも構いませんが

とにかくですね、あの子がストーカーできないようにしてほしいんです

あの子、最近すごく辛そうなんです

アナタ、この間、警察に通報されましたよね?
ストーカーにあって困っているって
何も悪いことしてないのに、アナタのこと追いかけられないって、もっと知りたいのに上手くできないって、悲しんでるんですよ、あの子
アナタのことを尾行したり、郵便受けを覗いたり、ゴミを漁ったり、他にもアナタが気付いていないようなことまで色々してますけど、あの子は自分がストーカーだって自覚がありませんからね
それがいけないことだって、知らないんです
でも仕方がないことですよね
ストーカーは犯罪ですから
通報されても文句は言えません

けれど、あの子の悲しむ姿を見ていると、私までつられて悲しくなってしまって……
もう見ていられなくて……

……あの子の悲しむ顔を、これ以上見たくないんです
私は、あの子のことを守ってあげたいんです
だから提案があります

私と付き合っているフリをしてくれませんか?

驚くのも無理はありませんよね
突拍子も無いことを言っているのは分かっています
けれど、そうすればきっとあの子は諦めます

エスカレートするんじゃないかって思ってます?
それとも、もっと大変なことになるかもしれないって?

大丈夫
あの子は素直な子ですから、きっと、きちんと事実を受け止めて、身を引いてくれますよ
アナタの幸せを考えられる、とてもいい子ですから
だから、そんなあの子だから、私はあの子を好きになったんです
あの子のことは、私が一番知っています
私はあの子のストーカーですから

今は私のことを信じてくれませんか?

ああ、もちろんタダで、とは言いません
付き合っているフリをしている間はアナタのお望み通りのことも、してあげられますよ
アナタが望めば本当の恋人同士のように接していただいて構わない、と言っているんです
というか、そうした方が安心だと思いますよ
だって、あの子、盗聴もしてますから
あれ?
登頂には気付いていませんでしたか?
場所は確か、ベッドの横、でしたかね
コンセント、ありますよね?
おそらくそこに、何か付いてるはずですよ
どうして分かるのか、ですか?
こんなのストーカーの常套手段ですから
私もストーカーなので、お見通し、というわけです
ああ、私は盗聴はしてませんよ
バレるのが分かっていながら実行するほど無計画ではありませんから

というか、部屋に入れたならもっと別の手段を取った方が良いのに……

いえ、なんでもありません
ただの独り言です

ああ、盗聴器、取っちゃダメですよ
考えてみてください
恋人のふりをするなら逆に好都合なんですよ
だって私たち二人の恋人ごっこをきちんと聞いてもらえるわけですから
その方が、あの子も諦めがつくと思いませんか?
ただ口先で「私たちは付き合っています」なんて言うよりも、よっぽど説得力がありますから

どうですか?
これで、アナタはもうストーカーに悩むこともなくなるんですよ?
良い考えだと思いません?

それに……
私、アナタの視線に気付いていましたよ
私のこと、よく見てましたよね
家を出る時間も同じで、いつも挨拶をしてくれて
困っていることがあったらすぐに助けてくれて
ああ、もちろんアナタがストーカーなんかじゃないのは知っていますよ
ただ、目がよく合うなって、よく一緒になるなって思ってただけで
アナタの気持ち、正直に言ってもいいんですよ?
アナタにとって私は、いわゆる気になる人、なんじゃないですか?
私にはお見通しですよ
人を見るのは得意ですから
どうです?
アナタにとっても悪い話じゃないんじゃないですか?

ふふふ
ありがとうございます
アナタなら良い返事をしてくれると信じていましたよ


これで、一緒にいられますね

ふふふ
練習ですよ

今後のための、ね
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ストーカーのストーカーに「付き合っているフリをしてほしい」と頼まれて……
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
さごし
ライター情報
 皆様おはこんばんちは!!
 さごしです! 
 さごしは性癖の幅広さがウリ!
 甘々、癒し、ママ、年上、年下、おねショタ、ツンデレ、クーデレ、ヤンデレ、ストーカー、罵倒、睡眠導入……とにかく何でもござれ! 
 さごしは『何でも書く!』がモットーです!
 どんなものにもこだわりを!
 そんな思いで執筆しております! 
 甘々系や添い寝、女性優位なシチュエーション、少し影のあるもの、狂気を含んだストーリーが好きです! 
 中でも静かな内なる狂気を描いたシナリオは高評価をいただくことが多いです!
 バイノーラル指示つきの台本も書けます!
 いろんなシチュエーションやキャラ属性にどんどん挑戦していきたいと思っておりますので、目に留めていただけると嬉しいです!
 日夜邁進するさごしを、どうぞよろしくお願い致します!
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