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王子様系ボーイッシュっ娘に何もかもを奪われる話。
written by しおぱいたん
  • 告白
  • OL
  • ボクっ娘
  • ストーカー
公開日2021年09月07日 00:09 更新日2021年09月07日 13:35
文字数
3434文字(約 11分27秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
彼女が、ヒロイン(王子様系ボーイッシュっ娘)に奪われてしまった聴き手!

腸が煮えくり返った聴き手はヒロインに食ってかかるが、返ってきたのは「聴き手への好意」と、
「ヒロインから彼女に手を出したのではなく、彼女からヒロインに浮気したという事実」!

ヒロインの素直な好意を受け入れ、聴き手はヒロインと恋人になることを決意する――というシチュエーションボイス台本!
本編
(街を歩いていると、知らない男と歩いている彼女の姿を見つける)

……おや。ボクに何か用かな?
そんなに怒った顔をしていては、幸せが逃げてしまうよ

困ったことがあるのなら、ボクで良ければ話を聞こう
ただ、立ち話と言うのはいただけないね……ここは人通りが多いから

ん? どうしたんだい?
(彼女がヒロインに「聴き手が彼氏」だと伝える)

ああ、なるほど。彼がキミの言っていたボーイフレンドだったんだね
ボクが彼女と歩いているのを見つけて、声をかけたというわけか

丁度良かった。実はね、キミと話をする場を設けようと思っていたんだ
後はスケジュールを決めるだけだったからね。手間が省けたよ

キミは、甘いものは大丈夫かい?
これから、パンケーキ屋さんに向かうところでね
そこで紅茶でも嗜みながら話をしようじゃないか

まさか。大真面目さ
心の余裕が無ければ、落ち着いた話もできないと思わないかい?
キミも、この人目がつく場所で騒ぎを起こしたくないだろう?

……聡明な判断をありがとう
それじゃあ、詳しい話は着いてからしよう。……行こうか

(ヒロイン&彼女&聴き手でパンケーキ屋さんへ移動)

うん。パンケーキが有名だと聞いていたけれど、紅茶も格別だね
気を抜いたら、うっかり何杯も飲み干してしまいそうだよ

ふふっ。そうだね。パンケーキもとても美味しそうだ
確かに結構量があるね……でも大丈夫
もしも残ってしまったら、手伝ってあげるから
ゆっくり、自分のペースで召し上がれ

……ああ、すまないね。見せつけるつもりじゃなかったんだ
折角提供して貰ったものなのだから、話の前に一度楽しんでおきたいだろう?

キミも、まずはハーブティーを飲んでみると良い
パッションフラワーにはアルカロイドなどの有効成分が入っているからね
鎮静作用、抗うつ作用――ヒステリーやノイローゼに効果があるんだ

ストレスを感じると、人は正常な判断が出来なくなってしまう
まずは一息つくことをおすすめするよ

……そうかい? それじゃあ、本題に入ろうか
あまり話が長くなってしまってもいけないからね。手短に事実だけを伝えるよ

彼女は、ボクと付き合いたいそうなんだ
だから、彼女と別れてくれないかい?

…………ああ、キミがそう言うのもわかっていたよ

けれどね。これはボクが決めたことじゃない
彼女――キミのガールフレンドが決めたことだ

……そうだね。本来こういった大事な話は本人同士でするべきだと、ボクも思う
キミは聡明な人だ。別れ話を切り出されて逆上(ぎゃくじょう)することも無いだろう

……けれどそれは、今日こうして話して、はじめてわかったことだ
彼女の話を又聞きしただけのボクには、キミの人間性は判断できなかった

だから、ボクを交えて3人で話したいという彼女の相談に乗ったんだ
カップルの別れ際は、トラブルになることも多いからね

……とはいえ、キミの言うことももっともだ
ボクからの言葉だけではなく、彼女自身で伝えるべきだろう

ほら、ちゃんと自分の言葉で気持ちを伝えてご覧
今は気持ちが離れたとはいえ、今まで愛し合っていた恋人だ
言葉遣いを間違えちゃいけないよ

(彼女、聴き手に別れたいと告げる)

…………。……嫌みになってしまうからね
これ以上ボクから言うことは無いよ

……安心して。これがキミにとっても、彼女にとっても、
良い結果になるとボクは思っているから

…………。……少し、2人きりで話をしないかい?
彼女の居るこの場では、言いにくいこともあるだろう
ボクも、キミと話しておきたいことがあるんだ

彼女を待たせるのも悪いからね
パンケーキを食べ終わる頃には、話を済ませて戻るつもりだよ

ありがとう。それじゃあ付いて来てくれるかい

(ヒロイン&聴き手、カラオケ店に移動する)

……そんなに怖い顔をしないでほしいな。本当に少し話をするだけだよ
そうだね。彼女が居ては不都合な話、かな

彼女とは少し前にカフェで出会ってね
一言でいうなら……ナンパされたんだ。……ああ、誤解しないでほしいな
ナンパをしたのはボクからではなくて、彼女からだよ

自慢ではないのだけれど、女の子ウケする顔立ちだからね
ボディーラインが見えにくい服を着ていると、時々されるんだ

いつもならボクが女だってわかると引き下がるのだけれど、
彼女はボクが女だとわかっても、引き下がらなかった
どうやら彼女は、男性も女の子も好きになれる人だったみたいだね

仕方がないから、仕事終わりに食事をすることにして、
そこでキミとの関係について相談を受けたんだ

元々彼女の気持ちは、離れ気味になってしまっていたみたいだったよ

……けれど、それはキミに問題があるのではなくて、
彼女自身が恋愛に対して誠実ではないことが原因に思えた

話を聞く限り、キミは彼女を心底愛しているようだったし、
大事にしていることが伝わって来たからね

ああ、誓って馬鹿にしているわけではないんだ
ボクは、キミの誠実さを本当に買っているんだよ

……すまないね。今少し興奮していて……こほん。本題に入るよ

……そうして彼女の話を聞いている流れで、
キミと彼女のツーショット写真を見せて貰ってね
……ボクは心底驚いたよ。人生で一番衝撃を受けたと言っても過言じゃない
きっと、狐につままれたような表情をしていただろうね

…………キミは覚えていないかもしれないけれど、
満員電車の中で痴漢に遭っていた時に、キミに助けられたことがあるんだ

覚えていない――というより、今のボクと結びついていないのだと思う
あの時、ボクはもっと女の子らしいファッションだったから、
記憶が結びつかないのも無理は無いよ

ふふっ……情けない話だよね
学校では王子様として持て囃(はや)されているのに、
いざ自分が痴漢に遭ったら、怖くて何もできなかったのだから……

……ボクは、王子様なんかじゃない
運命の王子様に憧れて、憧れてきたからこそ、王子様になりきれただけの偽物
外面(そとづら)だけ綺麗に整えられただけのチープな王子様さ

本当の王子様というのは……キミのように、誰かを護ることができて、
自分の大切な人を心の底から愛せる人のことを言うのだと思う

本音を言うとボクはね……本当はお姫様になりたかったんだ
運命の王子様と出会って、幸せになる、そんなお姫様に……

けれどボクは、ただ王子様を待つだけのお姫様も、
王子様に幸せにしてもらうだけの他力本願なお姫様は苦手なんだ

王子様が他のお姫様を迎えていたとしても、そんなことは問題じゃない
運命の王子様は、どんな手を使ってでも私のモノにする

王子様が選んだお姫様が、見合った人間ではないのなら、なおさらね
あんな尻軽なお姫様と一緒に居たらダメだよ

…………私はね、男性の経験は無いけれど、女の子なら何人も抱いた
色んな女の子と身体を重ねて、今では相手の反応でどこか気持ち良いのか、
すぐにわかるようになったよ
女の子と男性では性的興奮を覚えるメカニズムは違うとは思うけれど、
どちらも人間であることには変わりは無いからね

……ふふっ。……すぐにキミを満足させられると思うよ

キミの彼女じゃしてくれないようなことも、たくさんしてあげる
今まで体験したことの無いような快楽を教えてあげるよ……

もちろん、キミが私を責めたいというのなら……私の”初めて”も全部あげる
逆に責められるのが好きだというのなら……キミの”初めて”を貰っちゃうかもね

……ね? これからは、私と一緒に居よう……?
彼女のことを忘れるくらい、幸せにしてあげるから

(聴き手、考えさせてほしいと答える)

……ふふっ。そうだね。彼女も待たせていることだし、
ひとまずはこれくらいにしておこうかな
どうしようか? お店に戻って、彼女と話をするかい?
今生(こんじょう)の別れと言うわけではないけれど、
恋人として交わす最後の会話になるだろうからね

彼女を説得するにしろ、区切りをつけるにしろ、
話をしておくことをおすすめするよ

彼女のことは心配しないで。キミの愛した人だからね
悪いようにはしないと約束する

少しの間交際を続けた後、できるだけ傷つけないように別れるよ

…………彼女と別れたら、キミも色々と寂しいんじゃないかい?
ボクも、キミと共に時間を過ごせないのは寂しい……

……だから……はい。これが私の連絡先と住所
好きな時に遊びに来て良いよ

ああ、そういえば。今晩はチキンフリカッセを作る予定なのだけれど、
材料をかなり多めに買ってしまったことを思いだした

どこかに、一緒に食べてくれる人が居ないだろうか?

……ふふっ。少し白々しかったね
でも、材料を多めに買ってしまったのは本当なんだ
もしも予定が空いているのなら、食べるのを手伝ってくれると嬉しい

ほら、男性を虜にするには、”袋”を掴んでおくと良いと言うだろう?
それに倣(なら)って、私もキミを虜にする準備をしておくよ

待っているからね? ……私の王子様♡
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
王子様系ボーイッシュっ娘に何もかもを奪われる話。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
しおぱいたん
ライター情報
サークル「ぱいたん工房」のしおぱいたんです!

当サイト開発&運営のサークル「減塩旅団」の代表もしています!
※「ゆるボイ!」に関するお問い合わせは、チアリちゃん(公式twitter)へご連絡ください~!

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