ある日、いつも通り街を歩いてるあなたに一人の女性が声をかける。
無数の耳ピアスに、首元の痣を隠すように付けられたピンクの首輪、見つめていると吸い込まれてしまいそうになる程真っ黒な瞳、顔の下半分を隠す黒マスクに、黒のモノトーンワンピース。
いわゆる地雷系女子に、あなたは一瞬動揺する。
そんなあなたを見ていた彼女はスマホを差し出して……

…ねぇ、君…これ、スマホ落としたよ

気を付けてね。最近この辺り物騒だし、スマホなんて無くしたら君も困るでしょ？

ん、気にしないで

…てかごめん。一ついい？

あ、ごめん。この後何か用事あるなら全然大丈夫なんだけど…

そっか、なら遠慮なく…

君って…彼女とか…いる？

いきなりでごめんね。でも…気になっちゃってさ

いないんだ。…そっか

なら…私と付き合うってのどう？

その、普通に一目惚れしちゃって…

そう…君に一目惚れした

嫌かな？私、一応これでも頑張ってオシャレとかメイクとかしてるんだけど…君のタイプじゃなかった？

え、そんな事ない、可愛い…って？…そう、ありがとう

いや、普通に嬉しいよ。ごめんね、私あんま感情が顔に出ないの。でも…君に褒められて、内心かなり喜んでる

いきなり彼女は重いなら、友達からってのもいいけど…君が他の人に取られるの嫌だから…出来るならここで返事して欲しい

めんどくさい女でごめんね。でも…それだけ君と付き合いたいって思ってる

え…いいの？そう…ありがとう。すごい嬉しい

なら…この後、君が良ければ私の家に来ない？

そう、私の家。私達付き合ったけど、お互いの事あんまり知らないから、ゆっくりお話したい

うん、君の事を教えて欲しい。その代わりになるかは分からないけど、私の全部…君に教えてあげる

それに、君が望むなら…私を好きにしていいよ。私は君の彼女だし…私は君の事が好き…君になら何をされてもいいから

引いた？やばいよね私…出会ったばかりの君にこんなこと言うなんて

え、引いてない。むしろ嬉しい？

そうなんだ…君、変わってるね。でも、そういう所も好きだよ

じゃあ…はい、手…握って

ん、君の手暖かいね。大きくて優しく包み込んでくれる感じがして、私…好きだな

それじゃあ…家、行こっか

・台本（ゆるボイ！）
地雷系彼女との共依存生活0日目
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ゆぅ