あなたが通う学園には一人のお嬢様がいる。
資産家で学園長である父を持ち、わがままで高飛車、手の付けられない問題児である彼女に逆らう人は誰もおらず、あなたもなるべく関わらないようにするつもりだった。
しかし、ある日の放課後、彼女に声をかけられ…

ねぇあんた

…そう、そこのあんたよ。ちょっとこっち来なさい

…はぁ？早く帰らないと行けないから無理？そんなの知らないわよ。もう一度だけ言うわ。こっちに来なさい

…そう、それでいいのよ。さぁそこに跪きなさい

あぁもう何度も同じ事を言わせないでちょうだい！いいからさっさと跪きなさい！

これ以上私の言う事に逆らったらどうなるか分かってるはずでしょ？

そうよ、この学園の理事長は私の父。私の事が可愛くて可愛くてしょうがない親バカ、頼めばなんだってしてくれるわ

あなたも知っているでしょ、入学してすぐに私に意見した新米教師がその日限りでクビになったり、私を不快にさせたクラスメイトがいつの間にか転校してたり……

それ全部私の命令よ。分かる？これが権力というものよ。この学園は私の物、そしてその物に通うあなた達、生徒はみーんな私の奴隷よ

分かったらさっさと跪いて、頭(こうべ)をたれなさい！

ふん、ようやく聞く態度になったようね

さて、早速だけど、あなたに1つ聞きたいことがあるの。…言っておくけど、私の質問に嘘をついたら許さなさいから

それじゃあ質問するわ。あなた…隣のクラスにいる幼馴染さんとはどういう関係なの？

え？じゃないわよ。私が聞いているの。隣のクラスにあなたの幼馴染が居るでしょ？その子との関係性を聞いているのよ？

あのね、何度も言わせないで？質問に質問で返さないでもらえるかしら？なんで？とかどうして？とか聞き飽きたわ。さっさと答えなさい

…ただの幼馴染ねぇ〜。毎日一緒に投稿してお昼ご飯も仲睦まじく一緒に食べてると言うのに、それでただの幼馴染？…あまり舐めないで欲しいわね

私言ったわよね？嘘をついたら許さないって…

は？嘘じゃない？…まだシラをきるつもりなのかしら？男女があんなに長い時間一緒にいて何も無い訳が無いじゃない！

もういいわ。あなたに聞いても時間の無駄だったようね。この続きはあなたの幼馴染に聞くわ。あなた、帰っていいわよ

…何？もうあなたは用済み、さっさと私の前から消えてもらって結構なのだけど、なんでまだそこに居るのかしら？

はぁ？幼馴染には何もするな？…それはどういう意味かしら？私はただあなたの幼馴染に少しお話を聞きたいだけよ？

…それにさっきのは何？私に向かって『何もするな！』なんて大声出して。ふっ、今の私は機嫌がいいからさっきの無礼な態度は許してあげる

でも、今ので余計にあなたの幼馴染とお話したくなったわ。…恨むなら自分を恨む事ね。学園の支配者たる私に声を荒らげた報いよ。明日が楽しみね、それじゃあ失礼するわ…

腕を掴む)

なっ！な、何よ！いきなり！ちょ、痛い！離して！あなた…正気！？私の父は学園…

突き飛ばす)

キャ…な、何するのよあなた！もう知らないわよ！あなたもあなたの幼馴染もこの学校に居られないようにしてあげるわ！

机を叩く)

ヒッ…！…ちょ、ちょっとあなた…ほんとにどういうつもりなの？わ、私はこの学園の…

机を蹴飛ばす)

ヒッ！ご、ごめんなさい…ごめんなさい！

…え、分かったらもう幼馴染には何もするな？…嫌よ…な、なんで私があんたの命令を聞かなきゃ…

何かを叩く音)

ヒッ！ご、ごめんなさ！わ、わかったから…もうしないから…あなたにもあなたの幼馴染にも何もしないから…もうそれやめてよ…

…え、どうしてこんな酷いことをするのかって…そ、それは…！い、言えない…言いたくない

何かを叩く音)

ヒッ！…い、言いますから！もうほんとにそれ辞めて…

…私…実はあなたの事が好きだったんです。…あなたは覚えてないかもしれないけど…入学式の前…通学路で、あなたを見かけたんです…

君が…迷子になって泣いていた子供を助けて…それで遅刻寸前になって走ってる最中も困った人が居たらすぐに助けて…それで結局遅刻して先生に怒られて…

私はこれまで沢山の人を見てきたの…みんな私の後ろに父を見ていて、権力欲しさに私に沢山の嘘をついて傷つけた…だから誰も信用しなくなって…性格もこんなに曲がって

最初はあなたもみんなと同じ偽善者だと思った…だからあの日からあなたを見ていた。どうせいつかボロを出すって……でも…でも、あなたは何処まで行っても優しいままだった。私と違って…みんなに愛されていた！

私に無いものを持ったあなたに、こんな私でも信じれる存在であるあなたに私はいつの間にか好意を抱いていたの。…でも、あなたには幼馴染が居て、私に勝ち目なんかなくて…自暴自棄になって…

ごめんなさい…私は…ただ誰かに正々堂々ぶつかって欲しかったの。私の間違いを正して、私だけを見てくれる人が欲しかった

ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…私は…私は……もうあなたの目の前には現れない…この学園を辞める…それで最後に私は…

抱きつく)

…え……あなた…どうして…？

…なんであなたが謝るの？…どうしてあなたが泣いてるの？……どうしてあなたはそんなにも優しいのよ…

…え、私と付き合いたい…？そ、そんなの…いきなり…なんで…

う、嬉しいに決まってるよ！凄い今幸せだし……でも、私には今までしてきた行いの報いをしなければいけない…私一人が幸せになるわけにはいかない…みんなを不幸にした分だけ私は不幸にならなければいけない…

…え、なら俺も一緒に償う？……うぅ…なんで…なんで…そんなに…あなたは…優しいの

……分かった。あなたがそれでいいのなら…私はあなたに…あなた様に全てを捧げる。…私を救ってくれてありがとう…私はあなたとならやり直せる…

大好きです…

キス)

・台本（ゆるボイ！）
プライドの高いクラスのカースト上位なお嬢様女を分からせたら…
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ゆぅ