クリスマスが近づき、街中をカップルが歩き始め、あなたは肩身の狭い思いをしていた。
そしてクリスマスイブの夜、布団の中であなたは馬鹿らしいと思いながらもある一つの行動をする。
その結果あなたは目が覚めた時、不思議な光景と目の前に1人の女性を見る事になった。

あ、お兄さんお目覚めですか？

やっほ〜私の事覚えてますか〜？

あら、覚えて無いんですか？昨夜の夜の事…♡

あはは慌てないで下さいよ〜。別になーにもしてませんよ。ただのジョークです…！

どうもお兄さん、私は欲を司る神様です

さ、お兄さん！早速なのですが、お兄さんにはある選択をしてもらいたいのです！

…何のことか分からないっと言った表情ですが…お兄さんは昨夜自分が何をしたのか覚えてらっしゃら無いのでしょうか？

…そうです、昨夜の夜…人間の世界で言うクリスマスイブなる日ですね…さ、意識を集中させて脳をフル回転させて下さい！

…はい、ようやく思い出せたようですね。昨夜、あなたは枕の下にこの紙を入れましたね

紙を取り出す)

…枕の下に自身の願いを書いた紙を入れる事で、夢の中でその願いに沿った体験ができる…それがお兄さん達の世界での言い伝え

よほどクリスマスに一人が寂しかったのですね…ご丁寧にこの紙には…こう書かれています…

…ふふっ流石にこの場で読み上げるほど私は鬼畜ではありません。すでにお兄さんのお顔は真っ赤ですし…

さて、それは置いといて…確かにこの言い伝え…まぁ正確に言うとおまじないと言うのでしょうか。この状況から察して頂ける通り、これからお望みが叶えられる期待があるとは思いますが、それは少し…違います

先ほど選択をして頂くといいましたが、それはこう言うことです…

何かが開く音)

ふふっ、お兄さんが驚くのも無理はありませんね。突然何も無い空間に二人の扉が現れたのですから…

この二つの扉の先に待っているのは、この紙に書いてあったお兄さんの願いが一つ、そしてもう一つはお兄さんが心に秘めた内なる願い…つまり本能です

誰しも本能的な欲には鍵がかけられています。しかし、それは無意識下で脳がロックをかけています。何故ならそれが解放されれば…いいことなんて起きないからです

この場所はそんな人をランダムに招待し、選択をさせてあげる所なのです、先ほどのおまじないもこれに続く一つの道…まぁ今回はお兄さんが選ばれたという事です

さ、お兄さんに再びお聞きします。左の扉はお兄さんが紙に書いてあった通りの…甘々で誰もが興味をそそられる…まさに念願のクリスマスDAY！お兄さんが普通と言うのなら迷わずこちらを選ぶはずです

そして右の扉の先には…お兄さんが本能的に欲していた欲そのものが待っています。それは決して誰しもが魅了されてしまうものではありませんし、人によっては軽蔑に値する物かもしれません…ですが、お兄さんにとってそれはこの上ない極上の快楽と愉悦なのです

お兄さんが本能で望むのなら…この先に待つ者はその全てを叶えてくれるでしょう…その代わり…その本能にはもう鍵がかかることは無いです。本能のまま、欲望に取り憑かれた者としてこの先を生きることになります

ですがご安心を、右の扉に進んだものは例外など存在せず皆、永遠に出てくることはありませんでした

さ、お兄さん三度質問致します

お兄さんは左の扉か右の扉…どちらを選ぶのでしょうか？

しっかりと考えた後…ご判断を…

って、え…？お兄さん、今何と…？

え、あ…え？左でも右でもなく私…ですか？

…あ…その…申し訳ありません…そういった選択をされた方は今まで一度も居ませんでした…ので…

…えっとそのもう一度お聞きしますよ…？その…ほんとに私でよろしいのでしょうか？

…即答ですか…こ、困りましたね。こういった時の対処法が…

…ですがまぁこれもお兄さんの選択なのですから…わ、分かりました。そ、それでは…失礼します！

指を鳴らす音)

…あ、お兄さん…お、お目覚めですね…

あ、はい。ここはお兄さんのお部屋です…もうお外はすっかりクリスマスモードですよ

…え、私ですか？…その…あ…どうも、さっきの世界からやってきちゃいました！

…それを望んだのはお兄さんですよ！

せ、せっかくのクリスマスなんですし、色々と楽しみましょうお兄さん…

先程はお兄さんに先手を取られましたが、これからは私が主導権握らせて頂きますよ…

楽しいクリスマスにしましょうねお兄さん♡

・台本（ゆるボイ！）
天使と悪魔の囁きをしてきた神様とクリスマスを一緒に過ごす話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ゆぅ