突如もたらされた訃報、それは人類を滅亡させるほど巨大な隕石の衝突のニュースだった。
多くの人々が混乱し、絶望し、無法地帯とかした世界の中であなたは幼馴染であり、恋人でもある彼女と共に最後の時を過ごすことに決めた。

『ニュースです。昨夜未明、アメリカ合衆国政府から声明が出されました。……え、これって……わ、わかりました。……アメリカ合衆国政府の発表によると…今日より２日後、小惑星衝突により、人類は滅亡するとのことです…』

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扉を開ける音)

お邪魔しまーす…って、君…まだいたんだ。おじさん達は何処に？

…そっか、親戚の家でみんなで…

…え、私？…私の所もそんな感じ…かな。お父さんもお母さんもね…パニックで…ね

…てか、君はなんでまだここにいるの？家族のとこに行かないの？

…え、私を待っていた？…どうして？

…そっか、一緒に居たかったんだ。奇遇だね…私も君と居たかったんだ。最後に君と沢山お話したくて…

少し、外出よっか…

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随分静かになったねこの街も…3日前はもっと賑やかだった。小学生があそこの公園ではしゃいで、おじいちゃんおばあちゃん達があそこのベンチで仲良く座ってて、あそこの裏路地には野良猫が居て……そしてこの道を通って君と毎日登校した

ここも何もかも…全てがもうすぐ消えちゃうんだね。……やだな

神様って…ほんと空気読めないよね。もうすぐ私達卒業式だったのに…せめて高校ぐらい卒業させて欲しかったな〜。あんなに皆と卒業式の練習したのに…

高校…色々あったね。君とは１,２年は別々のクラスだったけど、3年になってようやく同じクラスになって…隣の席になって…クラスのみんなもはやし立ててさ…あれ恥ずかしかったなぁ…

修学旅行で行った初めての海外、一緒に班抜け出して、色々回ったよね…体育祭は君がリレー参加してさ、見事なコケっぷりでクラスみんなで大爆笑で……文化祭は男装女装カフェして…

謎に私の男装が気に入られて、めっちゃお店忙しかったなぁ……それに君と文化祭回れて楽しかった

…ふふっしかもあの時だったよね。告白してくれたの。校舎裏で…君が顔真っ赤にして…私も真っ赤だったけど……凄い嬉しかった…人生であんなに幸せな事なんて初めてだった…これからもそんな人生が続くって思ってたなぁ…

もう…泣かないでよ。笑顔、笑顔！私は君の笑った顔が好きなの！私も笑うから…君も笑ってよ…

ねぇ、君は私の事好き？

どれぐらい好き？

…地球を埋め尽くすぐらい？…ふふっ大袈裟過ぎだよ…でもまぁ私もそれぐらい好きだよ

…あ、ここって…昔良く来た砂浜…だ

ちっちゃい時は体力あったから良く海で遊んでたよね…まぁさすがにこの季節に海に入る気は無いけど…

…え、うん。いいよ。ここで休憩しよっか

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…それにしても、本当に誰も居ないね

まるでこの世界にいるのが私達だけみたい…なんちゃって……

……君はさ、後悔してない？

人生の最後に私なんかと一緒で

…まぁ私は君の彼女だけど…君には待っててくれた家族が居た。私にはもう居ない

…驚くのも無理ないよね。…父さんも母さんもね…あのニュースの後にね…父さんも母さんも沢山悩んだ結果だから私は2人のことを責めないし、誰にも責めて欲しくない

最後には最愛の人と過ごしたいなんて私にでもわかる事だもん。それに私も人のこと言えないけど

私は君と居たかった。家族といるよりも、君に待っている家族がいるってわかってても一緒に居たかった

私、君の事が好き。世界で一番好き…大好き…だから…抱きしめていいかな？

ありがとう…

抱きしめる)

もっと早くにこうしたかった…君も私も奥手だから……高校卒業したら…ってぐらいのイメージしか無かったけど…もっと早くに勇気を出していればね…

……もう時間が無いみたい…だから最後に…キスして…私、君とキスがしたい…大好きな君と愛してる君と…最後の最後にキスがしたい…

長めのキス)

ありがとう…大好き…だよ

爆発音)

・台本（ゆるボイ！）
人類最後の日に私は君に愛を伝える
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
ゆぅ