…ねぇ、君…

そう、君だよ。今いい？

…ここではあれだから、少し付いてきて…

いいから…ついてきて、先輩命令だよ

ーーーーーーーーーーー

鍵を閉める)

よし…ここなら大丈夫

え、ここは空き教室だよ。昔は部活動で使ってたみたいだけど、今は使ってないみたい

ここは滅多に人が来ないから安心…てことで本題なんだけど

…さっき、君が話してた子…だれ？

…いきなり何って…とにかくさっき話してた子誰なの？

…ただのクラスメイト？…ふーんにしては結構楽しげに話してたけど…

…なるほど、今度の修学旅行の市内観光で同じ班だから、何処に行こうかって話題で盛り上がってたと…

……私，今凄い不機嫌です。…なぜでしょうか

…そうだね。私の大好きな後輩彼氏君が見ず知らずの可愛い女の子と楽しそうに話していたからだね…

そこまで分かってるのなら、なんで…してくれないの？

な、なにをって…そ、それは…ごめんねの…ハグだけど…私、寂しかったんだもん…それに…最近は忙しくてできて無かったし…

…え、私からおねだりするの？……いや、それは流石に恥ずかしい…ってか、君が他の女の子と話してたのが悪いんじゃん…

…むーーいじわる…君って、ほんとにいじわるだ。…分かったよ、言うから…約束だからね。絶対…ギューとしてよ…

『わ、私は、君が他の女の子と楽しそうに話してるのを見て嫉妬しました。そんな寂しがり屋で嫉妬深い私をギューと抱きしめて下さい…お願いします』

ハグ)

んーーもう…君のバカ。私…寂しかったんだからね…君があの子に取られるんじゃないかと思って、頭の中滅茶苦茶だよ…。彼女をこうした罪は重いよ…お昼休みが終わるまでの間…ギューとして

やだ…離したくない…君の体温…ずっと感じてたいの…

…でもね、君の気持ち分かるの。さっき君が話してたあの子…すっごいかわいかった。身長高くてスラっとしてて、スタイルもいいし…明るくて、女の色気みたいなのを出せる大人なお姉さんって感じ…私と完全に真逆だよ

私はさすっごいチビだし、スタイルも普通だし…彼氏の君以外にあんまり喋れる人いないぐらいには暗いし…女の色気みたいなのに限っては全くないし…正直…あの子に勝てる物なんて何一つない…

けどね、君の事が好きだって気持ちは絶対…絶対…負けてない！だから…私を見捨てないでほしい。君とこうしてハグ出来る子は私だけがいいの…

…わがままばっかの先輩彼女でごめんね。…でも、私はそれだけ君の事が好き…大好きなの！

…え、俺も好き？

涙声)良かったぁ…その言葉が聞きたかった…もう大好き大好き！もっと、もっと！ギューして…

えへへ…大好き…だーい好き…君が大好き♡もう離れない…ずっとこうして過ごしたい…

犬みたい…？…そうだよ、私は君の事が大好きなペットなの…だからなでなでして！

えへへ…君の手好き…もっとして…！

あーー幸せ…この時間がいつまでも続けばいいのになーー

チャイム)

むーーーもう！なんでこんないい所で昼休み終わるの！ばかばか！

…え、今日お泊まり！？うん！いくいく！行きたい！

えへへ…久しぶりのお泊まり…楽しみ…えへへにやけが止まんないよ…

うん、じゃあ今日の放課後迎えにいくね！

えへへ、大好き♡

・台本（ゆるボイ！）
嫉妬心強めな低身長な先輩彼女は一度甘えだしたら止まらない
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ゆぅ