あ、兄様……お、おはよう…

こ、これはその…えっと…

に、兄様と同じベッドで寝たかったから、その…

よ、夜這い…しに来ました、はい…

だって…兄様と一緒に寝たかったんだもん…

それに兄様、最近あんまりわたしに構ってくれないし…

兄様に甘えたくて来たんだけど…ダメ？

兄様…好き。キス、していい？

や…キスしたい。するったらするの。

(キス)

兄様の感触……もっと感じたい。

わたしは落ち着いてる。兄様こそ落ち着いて。

その状態じゃどうせ動けないでしょ？

無駄な抵抗はやめて。

諦めてわたしに甘えられてよ。

そうだ…今度は兄様のお耳が欲しい。

ちょっと首、横に向けて…そう、そっち。

(唾を飲み込む)

お、美味しそう…いただきます。

(耳はむ)

兄様…どう？わたしのこと、感じてる？

気持ちよさそうな顔、してる…

反対の耳も食べるから…今度は逆、向いて。

そう…じゃあこっちも、いただきます。

(耳はむ)

兄様…ダメ。どこにも行っちゃ嫌。

わたしも兄様の結婚には反対。

というか、勝手に婚約者をつくるのも嫌だった。

兄様…どうしてわたしを捨てようとするの？

捨てようとした。わたしのこと。

わたしを捨てて、他の女のところに行く気だった。

違わない。本当のこと。

兄様はわたしにだけ優しくしていればいい。

わたしも兄様だけを好きでいるから。

縁談？なにそれ…そんなの知らない。

兄様以外に興味ないもん。

他の男の誘いになんて乗らない。

わたしの幸せは兄様のそばにいること。それだけ。

兄様は違うの？

姉様たちと、わたしがいればそれで十分なはず。

(抱きしめる)

もうどこにも行かせない。

兄様のこと、絶対に離さないから…！

痛い？でも兄様にはちょっと痛いくらいがちょうどいいと思う。

そう、お仕置き。わたしを捨てようとした罰。

兄様に捨てられたらわたし、死ぬから。

兄様のいない世界で生きる意味ないもん。

大袈裟…？人の気も知らないで…！

兄様は優しいけど鈍い。鈍感。

乙女心を何一つ分かってない。

分からず屋の兄様は、姉様たちにもっとしばかれていいと思う。

小さい頃、兄様と結婚の約束、したから。

そう。わたしは覚えてる。

兄様も可愛い妹なら大歓迎って言ってくれた。

約束は守ってもらう。絶対に。

兄様…もう一回、キスして。

兄と妹がキスしちゃいけない理由なんてない。

だからほら、早く…今度は兄様の方から。

(キスされる)

に、兄様……もっと、ちょーだい？

むぅぅ…兄様から来ないなら、こっちからいく。

兄様のこと、逃してあげないもん…！

(連続キス)




んっ…あ、朝か…

兄様………寝てる。ぐっすりだ。

寝顔、可愛い…こんな間近で見たの、初めてかも。

ツンツン……ほっぺ、ぷにぷに。

でも全然起きない…疲れてたのかな…

兄様…もうどこにも行かないでね？

わたし、兄様さえいてくれればそれでいいから。

姉様たちのところになら行ってもいいけど…

最後は絶対、わたしのところに戻って来てね…？

・台本（ゆるボイ！）
やむを得ず夜這いを受け入れたら、甘えん坊の妹(四女)に束縛された
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎